BLOG
ブログ
【これだけ知っていれば大丈夫!壁を強くするメカニズムって?[耐震の基本②]】
今回も独断と偏見で旧暦のお話から入らせていただきます。
大寒 初候 款冬華さく(ふきのとうはなさく)
寒緋桜(かんひざくら)
大寒(だいかん)のまっただ中、南国沖縄からは、なんと桜の便りがチラホラです。
「ヒガンザクラ』とも呼ばれる「カンヒザクラ(寒緋桜)」がほころび、日本でいちばん早い桜祭りを開きます。
ソメイヨシノよりも濃く、くっきりとした色合いの花びらをもつカンヒザクラは、台湾が原産です。
台湾では、暑すぎるせいか、寒暖差が少ないせいか、ソメイヨシノは、あまり根付かないようです。沖縄でも真っ先に咲くのは寒緋桜です。
沖縄諸島や鹿児島県に分布しています。ソメイヨシノは、年間を通して温暖な土地では開花しないため、沖縄で「桜」といえばカンヒザクラなのだとか。
一方、日本各地で花開くソメイヨシノの芽は、まだまだキュッと閉じたまま。花盛りに備えて休眠中です。
・今日をたのしむ
【沖縄の桜まつり】
「ひとあし、お咲きに。」をキャッチフレーズに、毎年1月中旬~2月にかけて行う、「もとぶ八重岳桜(やえだけさくら)まつり」、1月下旬の「名護桜祭り」「今帰仁(なきしん)グスク桜まつり」などがあります。
・季節をたのしむ
【タンカン】
沖縄県や鹿児島県で栽培している柑橘(かんきつ)・タンカンは糖度が高く、果汁もたっぷり。皮がやわらかく、ズッシリ重いものが美味。
ー旬の兆しー
【樹氷】
雪山に奇怪な雪のお化けが現れます。
これは英語でアイスモンスターとも呼ばれる樹氷のことです。
大気中の霧が氷の粒になり、華のように樹々を覆って
この不思議な造形をつくりあげます。
山形の蔵王で見られるものが有名です。
ファンタジーの世界のような樹氷を見に行ってみませんか。
【壁を強くするメカニズムって?、[耐震の基本②]】
前回は新シリーズ【これだけ知っていれば大丈夫![耐震の基本①]】をお送りしました。
https://heiwadai.jp/taisinnnokihonn/
(青字のタイトルをタップすると記事に飛びます)をお伝えしました。
今回は【これだけ知っていれば大丈夫!壁を強くするメカニズムって?、[耐震の基本②]】をお伝えさせていただきます。
【壁を強くするってどういうこと?】
日本の建物の多くは、柱と梁でできています。柱と梁でできた四角形の建物は、横から力を受けると倒れてしまいますが、斜めの軸材(筋違い)や板(面材)で補強すると丈夫になります。
これが地震に大切な「耐力壁(たいりょくへき)」です。窓や出入り口以外をバランスよく耐力壁にすると、家は見違えるほど丈夫になります。
家の重さも耐震上では重要です。例えば、重いモノを持った人が横から押されると、簡単にひっくり返されてしまいます。ですから、重さの分だけ横からの力に耐える壁が必要になります。
積雪の多い地域や瓦を使った家では、頭の部分が重いので耐力壁も多くする必要があります。逆をいえば、金属板やスレート版等の板などに吹き替えると建物は軽くなり、少しは安全になります。
古い建物で地震が心配だという場合は、屋根を軽くすることもひとつの選択肢といえます。
………………………………………………………………………
※イラスト(a)
※イラスト(b)
①斜めの材を入れる
②構造用合板を張る
【壁の補強方法】
軸を四角く組んでも横の力には耐えることはできないが(a)、斜め材(筋違い)を入れたり、板(構造用合板)を張ったり(定められた長さの釘やビスを一定間隔で柱、間柱などの下地材に緊結)すると壊れにくくなります(b)。これが木造建築の補強法でもっとも基本となります。
………………………………………………………………………
※イラスト①
※イラスト(a)【簡単に壊れる】、(b)【壊れにくい】
①天井の板がない
②天井の板は大切
【床の強さ】
箱の一方の壁と天井の板がない(a)と、横から力がかかった時に簡単に壊れてしまいます。構造用合板などの丈夫な板(b)を緊結することにより、横からの力が一方の壁に上手く伝わり壊れにくくなります。
………………………………………………………………………
【天井板が重要な理由】
箱の天井板がないと壁だけになり、弱くなってしまいます。多くの住宅は日当たりを考慮して南側に窓が多いのが一般的です。ですから、北側には壁が多くなる傾向にあります。
ところが、このように北側一方に構造壁が偏(かたよ)っていてバランスの悪い建物にも、箱の天井板の強さが大きな役割を果たします。住宅では2階の床がこれに該当します。上のイラストのように、箱の天井板があれば、多少壁のバランスが悪くてもそれを補うことにより、壊れにくい箱(住宅)になります。