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ポーチの段差は事故防止観点では150ｍｍ【玄関CASE4】[安全＆高齢者配慮]
今回も独断と偏見で、旧暦のお話から、入らせていただきます。
立秋（りっしゅう）末候 蒙霧升降す（のうむしょうこうす)」
台風の名前
北太平洋上で台風の卵（熱帯低気圧）が多く生まれ、発達しながら日本に近づく８～９月は台風シーズンです。
台風は「台風１７号」のように、毎年１月１日以降に発生した順に番号で呼ぶのがお馴染みですが、国際的には別の名前がつけられます。
日本を含む１４カ国が加盟する「台風委員会」が定めるもので、各国が10個ずつ提案した計140個の中から順に名づけます。
ちなみに１番はカンボジアの「ダムレイ」。象を意味する言葉です。
日本は「テンビン」「ヤギ」「ウサギ」「カンムリ」など、星座の名前を提案しました。
これは、もっとも台風の影響を受ける船乗りたちが、かつて方角を知るのに正座に親しんでいたことからのアイデア。
さらに他国の言葉で感情を害さない響きでかつ発音しやすい、という条件も満たしているそうです。
・今日をたのしむ
【おわら風の盆前夜祭】
台風の風が鎮まるよう願い踊る「おわら風の盆」の前夜祭は、８月３０日まで。富山県富山市八尾（やつお）町に哀調を帯びた「おわら節」が響き渡ります。
【世界モスキートデー】
1897（明治30）年の今日、イギリス人医師がマラリアの感染源は蚊であると解明。蚊のもたらす病気を知るイベントを世界中で開催します。
過去人類の命を最も奪ってきた感染症のマラリアです。
【交通信号設置記念日】
1931（昭和6）年の今日、日本ではじめて三色灯の自動交通信号機が設置されました。
ポーチの段差は事故防止観点では150ｍｍ【玄関CASE4】[安全＆高齢者配慮]
◇１【玄関ポーチの段差の目安は１５０ｍｍ】】
靴を履(は）いていることや濡れると特に滑りやすくなること、それから高齢者等の訪問も考慮して、【蹴上(けあげ）１５０ｍｍ、踏面(ふみづら）３００ｍｍを目安として計画することをお奨めしています。
ポーチは一般的に４００ｍｍ程度の高さなので一段を１５０ｍｍ以内にしたいので３段で割り付けます。実際に≒１３３ｍｍくらいになります。もちろん、ポーチ高６００ｍｍであれば、４分割して１５０ｍｍ以下に一段を割付ます。
その他に、照明等で段差を分かりやすくするのもお奨めです。さらに、段鼻(だんばな）をノンスリップ仕様にすると、格段に安全性が高まります。スロープ併用の場合、勾配は１／７以下で車椅子で自走する場合は１／２０以下にすることをお奨めいたします。
◇２【玄関ドアの段差は外側２０ｍｍ、内側５ｍｍ以下】
・ポーチと玄関ドア沓摺りの段差は２０ｍｍ以下で、沓摺りと玄関土間の段差は５ｍｍ以内にします。(住宅性能評価・高齢者等配慮対策等級５）
・玄関ドア内外の段差で転倒事故が多い原因は、段差がないという思い込みと、ドアを開ける動作と段差に気を付けるという二つの動作を同時に要求する設計にあります。
当然ながら、訪問者は不慣れなため、事故に繋がる危険性が特に高い場所なのです。
◇３【玄関框の段差は１８０ｍｍ以内】
・段差は１８０ｍｍ以内をお奨めします(住宅性能評価・高齢者等配慮対策等級５）。踏み段を設ける場合は別の規定があります。
◇４【土間仕上げ材の配慮】
・石やタイルの磨き仕上げ等の滑りやすい素材は多用しないようにしましょう。C,Ｓ.Ｒ値(スベリ抵抗係数）０.４以上の床材を用いることをお奨めします。また、玄関ポーチと土間はデザイン(意匠性）の統一のため、同一材料で仕上げることをお奨めします。
・ポーチの最上段で玄関扉を開閉できて、来客者が余裕をもって待つことができるスペースが必要となります。幅はお客さま２名が並ぶことができる*２.０ｍ*(最低でも1.75ｍ）。
・奥行きは、玄関扉が開閉可能な寸法に余裕を加えた*1.5ｍ*(最低1.25ｍ*とします。
・玄関ポーチは雨よけとしての機能ももとめられます。結構、玄関前で雨よけが可能かどうかは重要な要素です。傘の開閉に支障のない*１.５ｍ（最低でも１.０ｍ以上）
【住宅性能評価・高齢者配慮対策等級５(段差）に適合した段差の例】
【玄関の段差で起こりうる危険と対策】
［危険な玄関段差の例］
玄関ドア内外での段差による危険例。玄関と同様、屋外門扉の内外も段差のない構造をお奨めします。
［玄関ポーチステップの例］
段差を分かりやすくするために、段鼻(だんばな）の色を変えて、照明を設置した例。段差を認識できる明るさは５lx(ルクス）程度とされています。
