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家づくり…まずは、建物のかたちと構造を追求する
今回も独断と偏見で、旧暦のお話から、入らせていただきます。
立夏 末候 竹笋生ず(たけのこしょうず)
旅行計画
今日は、東京地方をはじめ全国的に朝から冷たい雨が降りしきっていますが、いつもは概ね、5月は絶好の行楽シーズンです。次の旅行はどこへ行こうか、と考えるだけで、まるで遠足前の子どものようにワクワクしていしまいます。
それもそのはず、人は旅行の計画を立てるだけで幸福感がアップし、最大8週間もその効果が持続するのだそうです。行きたい場所や旅先で体験したいことをリストアップするだけで心が弾むものですね。
脳内旅行をしつつ、幸福感でいっぱいの一日を送りましょう。
旧暦の季節、七十二候によると立夏の末候は、竹笋生ず(たけのこしょうず)
筍(たけのこ)がひょっこり出てくるころという可愛らしい名前の季節、竹笋生ず(たけのこしょうず)が訪れます。およそ五月十五日から十九日までのことです。
家づくり…まずは、建物のかたちと構造を追求する
住宅には仕上げや設備などいろいろな要素がありますが、何よりも大切なのはその骨格をしっかり、きちんとつくることです。
間取りだとか、キッチンの使いやすさだとかいっていても、骨格がしっかりしていなければ、すべて台無しになってしまいます。
もちろん、柱や梁のことだけではありません。敷地のなかでどこに建物を配置するのか、庭や道路との関係をどのようにつくるのかといった全体の計画のことも含まれますし、もちろん、合理的な構造の計画も含まれます。全体がうまくつくられれば、大筋としてほぼOKです。というのはちょっと言い過ぎですが、それぐらい大切なこだわりのベースとなるところなのです。
道路と家との関係を追求し極める
家の前の道路は、日々何度も出入りする住人にとって関心が高い場所です。前面道路から玄関に至るアプローチは敷地の条件により、様々な工夫が必要です。この事例は狭小道路に面した狭小敷地の住宅です。道路から直進して、すぐ正面に玄関ドアがある場合に比べ、道路から敷地内に入った後に向きを変えて壁に沿って玄関ドアに到達するほうが気分的にゆとりができます。
小さくても植栽があれば玄関前にふところができ、室内に入る前に一息ついて落ち着いた感じが得られます。
小さくても植栽があるとホッとします
① 敷地のコーナーに立木を植えて建物の角を柔らげると同時に、敷地の領域を示しています。
② アプローチから玄関に入るには、くるりと方向転換をすることで外部から内部へと意識を変えることができます。
③アプローチにL字形の壁で囲われた空間をつくり、植栽(タケトササ)で奥行き感を出しています。
※狭小道路に接した狭小敷地のため、道路までも敷地に取り込むようなイメージで外壁に角度を付けています(道路に対して開いている)
細長い配置計画を追求して極める
敷地に対して建物を細長く配置することに大変興味があり、追求してみたいと思っています。当然、周辺建物の配置状況や方位など、さまざまな要素が絡み合ってくるため、単純な話ではありません。細長い建物にすると、いろいろと有利になることがあります。
細長い建物にすると、どの部屋でも採光や通風に有利になります。また、通り庭のようなスペースもできることから、楽しさの演出にも有利だと思います。動線的には長くなる場合もありますが、建物の中心に玄関や階段を設けるなどの工夫をするといいかもしれません。ただし、外壁にたくさんの部屋が面しているということはそれだけ、外気が伝わるということでもあります。十分な断熱に配慮することも忘れてはなりません。
どの部屋でも明るい細長い家
① 道路から敷地の中央までアプローチとして玄関と階段を建物の中心付近に配置しました。
② 周囲が建て込んでいるので、東側を大きく開け、全体的に庭となる計画としています。
③ リビングダイニングを板壁と植栽で目隠しします。
※多くの部屋が外部に接することができるので、採光・通風の点からもメリットが生まれます。