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最適の階段位置は、家の中心がいい!階段&廊下【CASE1】
今回も独断と偏見で、旧暦のお話から、入らせていただきます。
夏至(げし)末候 半夏生ず(はんげしょうず)
半夏生(はんげしょう)
夏至から数えて11日目にあたる雑節「半夏生」を迎えました。七十二候も、今日から「半夏生ず」に。半夏とは、薬草ともなるカラスビシャクの漢名で、今頃に花をつけることから「半夏生」の言葉が生まれたといわれています。
半夏生は、米づくりにおける大切な節目です。昔から、今日まで田植えを済ませていなければ秋の実りが減るといわれており、「半夏半毛(はんげはんげ)」「半夏半作(はんげはんさく)」といった言葉も残っています。
各地に伝わる半夏生の行事食のなかでも有名なのは、関西発祥のタコ。稲の根がタコの足のようにたくさん張ることを願い、食べるようになりました。多少こじつけのように思えますが、これも労をねぎらうためのしつらえだったのかもしれませんね。
最適の階段位置は、家の中心がいい!階段&廊下【CASE1】
どうしても部屋に比べると軽く扱われてしまいがちな存在ですが、上下階や各部屋をつなぐ『家の生命線』ともいえる、たかが階段、されど階段。きちんと考えることで暮らしやすさが格段に変わってきます。
【快適な階段と廊下づくりの注意点とは!?】
- 住宅のへそである階段を家の中心に配置することで、廊下の空間がコンパクトになって無駄のない住まいに変貌する。
- 階段の種類によって「階段+廊下」の必要面積は違う。3階建ての場合は、直線階段にすると2階から3階に上がる際の廊下の面積が増えてしまうので注意しなければなりません。
- 階段は重力換気効果により、上下の空気の流れを生みだします。階段の途中や最上階にも窓を設けることで、家全体の換気を促すことができます。
- コンパクトな階段もいいのですが、ひとつの部屋のような空間であるスキップフロアを設けることで、広がりが生まれます。ただしやり過ぎは禁物。
- 階段の壁に本棚を設けたり、絵などを飾ったりすれば、なかなかのギャラリースペースにも成りえます。トップライトなどで光を採り入れることでさらに上質な空間にも成りえます。
注意点 アドバイス
階段と廊下は、家づくりを考えるとき後回しにされたり、忘れられることが多い存在…。それは個室やリビングなどの「部屋」に付属しているからです。でも、部屋と部屋を繋ぐ廊下は大変重要な存在で、位置が間違っていると快適な住まいはできません。
①「階段+廊下」を家の中心に置くことで、各部屋の面積が大きく取れる。
②階段は上階と下階を繋ぎ、廊下は部屋と部屋を繋ぐそれぞれの役割を担う。
③吹き抜け階段は上下階の空気の流れや開放感、住まいのゆとりを生み出す。
1 家の中心に階段があると心地いい?
直通階段 直線的に昇る階段
L字階段 L字的に昇る階段
U字階段 U字的に昇る階段
円形階段 円形的に昇る階段
「昇り方によって変わる階段の名称」
階段の名前はいろいろありますが、上記のように昇り方の形によって分類されることが多いと思われます。
階段の形はさまざま
階段には、いろいろな種類があります。直線階段、L字階段、U字階段、T字階段、円形階段という呼び名もあれば、俗称でテッポウ階段(直線)、イッテコイ階段(U字)、螺旋階段(円形)などの名前もあります。
階段はよく映画のモチーフにも使われますし、階段だけの本もでていあます。しかし、その多くは階段そのものの特徴や幅、蹴上げ寸法、段板寸法の説明などに終始したものです。
「上下階を繋ぐ」役割を担う『階段』
階段の役割は誰でも知っていると思いますが「上下階を繋ぐ」ことです。そして階段は「階段を昇る前と昇った後」が大変重要になってきます。
この「繋ぐ」役割は、廊下も似たような役割を担いますが、各階を上下に繋ぐのは階段だけの特権です。そのためなのか、家のどこに階段をもってくるかを考えるのは意外と難しいのです。例えばリビングは南向きの太陽が当たる場所がいいとか、玄関は道路に近い場所だよね、といった要望や決まり事が強く反映されづらいのが階段です。しかし階段の位置を決めるポイントは1階と2階のつくりの違いや、各部屋とのつながりの中に重要なヒントがあります。
各部屋は採光や通風を確保するため、外壁側に位置することが多い↓
そのためには、階段を家の中心に置かなければならない。
【建物の中心に階段がある家。】
階段が家の中心にあると、それぞれの部屋に入りやすく、廊下が最小になるため、面積が少なくてすむ。
【階段は住宅の芯が理想】
実は、階段の位置は住宅の中心に設置するのがいいのです。そうすることで2階の廊下は短くてすみ、コンパクトになります。なぜでしょうか?階段の位置が2階の廊下の長さに影響してしまうからです。
階段は階段そのものの位置よりも「階段を昇る前と昇った後」が重要だと言いましたが、特に昇った後の位置が住宅の中心に近ければ近いほど廊下が短くなります。なぜなら、2階に設置されるこの多い各部屋はできるだけ採光や通風を確保する目的で、家の中では外側に配置されます。そのため、各部屋の出入り口が自然と家の中心方向にきてしまうのです。階段の位置が家の端、特に2階の昇り切った位置が端にあったりすると、長い廊下が必要となってしまうのです。
そういう意味では、階段は家の中心となり得る重要な存在なのです。階段は「住宅の芯」という考え方もこの辺りからきた概念なのでしょうか。
階段を昇りきった位置が家の中心に近いほど廊下の長さは短くなります。つまり、別の見方をすれば個室の面積が多くなるのです。
階段を昇りきった位置が家の外側であるほど、廊下の長さは長くなります。要するに個室の面積が少なくなります。