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玄関の緩段差(かんだんさ)にこだわってみる[材料、設備の追求4]

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今回も独断と偏見で旧暦のお話から入らせていただきます。

蓮(はす)

小暑の次候「蓮始めて開く」を迎えています。

「早起きは三文の徳」のことわざ通り、可憐な花が開いていく様子は早期にしか観ることができません。

泥から生じながらも美しい花を咲かせる蓮は、仏教においては清らかさの象徴。根はお馴染みの野菜、レンコン(蓮根)
となります。

蓮の花は夜明けとともに開き、昼過ぎには窄(つぼ)み、また翌日の夜明けに咲く、というサイクルを3日繰り返します。

儚くも開花後4日で花は散りますが、生命力は旺盛。二千年以上地中に眠っていた種から発芽した「古代蓮」が、大きく花開いています。

・今日をたのしむ
【蓮始めて開く】

旧暦の今ごろの七十二候の季節は、【蓮始めて開く】ですが…

埼玉県行田市の地中に二千年以上眠っていた蓮の種子は、造成工事によって水に触れたことを機に、1973(昭和48)年、発芽・開花しました。

「古代蓮(行田蓮)」と名づけられた蓮は大切に育て増やされ、同地の公園・古代蓮の里のシンボルとなっています。

【迎え火】

東京など、7がつにおぼんを迎える地域では今日がお盆入り。門前や玄関先で麻幹(おがら)をもやす「迎え火」で、ご先祖様の霊をお迎えします。

【日本標準時刻制定記念日】

1886(明治19)年の今日、兵庫県明石市を通る子午線(東経135度)を日本標準時の基準とする法令を公布し、全国の時間を統一しました。

・季節をたのしむ
【水羊羹(みずようかん)】

ツルっとした口当たりで夏の暑さを和らげてくれる水羊羹。練羊羹に比べて水の配合が多く、甘味が控えめなのがみずみずしい喉ごしの秘密です。

玄関の緩段差(かんだんさ)にこだわってみる[材料、設備の追求4]

【玄関の段差をギリギリまで緩くする】

長期優良住宅の導入で基礎高が少しずつですが、確実に高くなってきています。ですが、これは決して良いことばかりではありません。
外部からのアプローチに多くの段差が必要になってしまいます。

土台と土間の納まりも雨仕舞を工夫することで対応するしかありません。その解決策として、玄関からホールに上がる際、一段でなく二段で上がるようにすることで、段差の問題は解消します。

ただし、当然ですが、この二段による解消方法にも問題はあります。それは腰掛けるには低すぎるということです。そこで、その解消法も考えてみました。部分的には一段分の段差を残し、腰掛けて靴を履ける部分をつくるのです。

玄関土間から上り框天端まで、合計の段差を330mmとして、式台部分は165mm×2で上がるようにします。この寸法は特別な事情でもない限り決まりごととして守るようにしています。

【段差を緩くして、玄関に上がりやすくするために式台を利用】

玄関の段差解消

 

①土間には、御影石や大理石、大きめのタイルなどを使用します。その先に無垢板の式台を設えて、そして冬の寒さよけの扉を設えます。その扉は引き戸扉で開いたときは、間口をできるだけ開けるようにしたいものです。間違っても開き扉にしてはいけません。

弛段差玄関断面図

 

②途中に式台を設けて、玄関土間から室内の床まで165mmずつ2段階で上がるようにします。上り框までの高さは330mm(33cm)。それを2段にすることで緩やかな上がりやすい玄関になります。

ただし、一段の高さは15cmまでにしておきます。それ以上低くしすぎてしまうと却(かえ)って躓(つまず)き易くなりますので気を付けましょう。

さて、上り框(あがりがまち)から先のフローリングはどんな拘(こだわ)りがあるでしょう。

【分厚い無垢板フローリング(杉板)の感触を味わってみる】

無垢のフローリングのよさは、なんといっても裸足(はだし)や素足で歩いたときの感覚です。特に杉や檜(ヒノキ)、松などの針葉樹は柔らかく、なんとも言えない気持ちよさです。

一般的な無垢フローリングは、通常12mm~15mm程度の厚みのものが一般的です。針葉樹のなかでも国産の杉は豊富にあり、30mmの分厚い床板用というか、床板に最適といえるものが、比較的手に入りやすいといえるでしょう。

厚さが30mmあると、無垢板の欠点ともいえる「反り」がしにくいのです。そして、継ぎ目をフラットにすることが可能で、振動なども抑えることができます。耐震性にも大きく影響します。

杉といっても、節のある目の詰まったものや赤みの強いものなど、産地によってその表情は異なるため、難しい点もありますが、逆に選ぶ作業も楽しいものです。ちなみに赤い肌のものほど丈夫で長持ちするといわれています。

【板の厚さの違いは、足の裏の感覚でも分かるものです】

①30mmの厚みがあっても、敷いてしまうと平面的には見た目には通常の厚さのものと変わりません。ところが、歩いてみたり、そこに住んでみると、不思議と感覚的に厚さや質感の違いは分かるものなのです。

そして、厚さが30mmあるスギ材は丈夫でもあるので、階段の踏み板や棚板にも問題なく使えます。

②スギ材は表面が柔らかいので汚れや傷が付きやすいのですが、それも味わいのある表情を醸(かも)し出す魅力の1つです。無垢板などの自然素材を利用する場合、多少の傷や汚れは気にせず、おおらかに対応することをお奨めします。

杉板フローリングに付いたアルカリ性の黒ズミ汚れは酢で落ちることもありますが、多少の傷は凹(へこ)みに対してぬれ手ぬぐいを敷いて、アイロンを掛けることで若干の復旧は可能なので、試してみることをお奨めいたします。

 

分厚い杉無垢フローリング

 

by株式会社 大東建設 阿部正昭

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