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貴重な電気を必要なだけ使うためには?②
貴重な電気を必要なだけ使うためには?Ⅱ
みなさま、お元気でお過ごしでしょうか。
今回も、旧暦のおはなしから入らせていただきたいと思います…
(二十四節気)春分の次候は、七十二候の「桜始めて開く(さくらはじめてひらく)」
今日、三月二十五日は、昨日から一転して春爛漫ですね。
今年も桜の時期がやってきます。
春分の次候は、桜始めて開く(さくらはじめてひらく)です。
と言っても、現在桜の開花宣言、今年は既に発令されました。例年より早目の開花ということになります。
例年の開花は、およそ三月二十五日から二十九日ごろの、七十二候の季節です。
花見にまつわる言葉はさまざまで、咲く花を見物しに訪ね歩くことを桜狩り(さくらがり)、あるいは花巡り(はなめぐり)といいます。曇れば花曇り(はなぐもり)、寒ければ花冷え(はなびえ)。
一昨日から昨日にかけては、まさに花冷えの気候になりました。今日はまた春暖炉が戻ってきたような気がします。
夜空を照らす篝火(かがりび)は、花篝(はなかがり)といいます。昔はライトアップの代わりに、ゆらめく炎とともに眺めていたんですね…。
ちらちらと舞い散る花びらが、辺り一面に散り敷かれた様子を、花筵(はなむしろ)と言いますが、それもまた風情のあることです。
この時期、せっかくですから、芝生の上に敷かれた花筵に寝転んでみたいですね。
ちなみに、私は、お酒飲めないので…
前回は、「ハンドドライヤー」についてお話させていただきたきました。その続きです。
便利だけど「ハンドドライヤー」は細菌だらけ アンケート結果
確かに、この「ハンドドライヤー」に、先述した「HEPAフィルター」が取り付けられていれば、ある程度、その吹き付けを防ぐことができます。
でも今回の研究では、このフィルターを取り付けた「ハンドドライヤー」でさえも、菌の付着を防げたのは約75%。つまり、この場合でも、100%除去することはできないわけです。
この他にもイギリスでの実験結果など、「ハンドドライヤー」の細菌の問題は、各地で出ているようです。
これらを見てどう判断するかは、皆さんご自身でしょう。
病人やご老人や、子どもたちのように、免疫力が弱くて、少しの細菌が体にストレートに伝わるような人にとっては、大いに心配しなくてはならないことかもしれませんよね。
ただ「ハンドドライヤー」については、そんなことより、後に出てくる、もっと他のことにも、ぜひ思いをめぐらせてほしいと思っています。
その前に、この「ハンドドライヤー」については、医師たちへのアンケート調査があるんです。
医師たちのアンケートを先に紹介します。そして、その後に、その他の視点について、考えてみることにしましょう。
まず、そのアンケートとは……。
★
普通に考えて、入院している患者さんや外来の病人の方が往来している病院の中では、一番、細菌の感染などに留意しなくてはならない場所だと言えるでしょう。
まあ、今は極めて「元気そうなご老人たち」が、待合室などでにこやかにたむろしている光景がありますが……。
「おい、○○さん、今日は顔見えないのお。どうしたんだろうなあ」
「そうだなあ。きっと……どこか悪いのかもしれん」
まるで、「元気だからいつも病院に来ている」みたいですよね(笑)。
確かに、病院は、抗生物質の使い過ぎによる、耐性菌のパラダイス状態が問題になっているようです。それに私も、アキレス腱を断裂して入院していたときは、元気なお年寄りが毎日のように来ていました。大きな声で楽しそうに話しているので、内容が耳に入ってきてしまいます。その話の内容によると、病院での団欒しか、楽しみがないようなことでした。(笑)
閑話休題(かんわきゅうだい)。
ところで、その元気な方たちが、病院へ来て、院内感染(いんないかんせん)でもされれば大変なことになります。
病院で病気になる……。
この「ハンドドライヤー」についての医師らのアンケート
そのため、医師や看護師や医療者たちは、院内での細菌感染に、いつもかなり気を配っているのは事実なんですね。その医師たちに、この「ハンドドライヤー」についてのアンケートをした結果があります(出所:「イシコメ」2017.03.16)。
これは、医師専用コミュニティサイト「MedPeer」で、2013年3月4日から同年3月10日にかけて行われた調査のようですが、なんと3310名から回答をもらったものです。
その結果として、医師の7割が、これは「使わないほうがいい」……ということでした。
そして、「ハンドドライヤー」を使用しない方がいいという理由については、「乾かない」「清潔でない」……
。
例えば、このように言っています。(文体などは掲載のまま。なお、文中、「エアータオル」とは「ハンドドライヤー」のこと)
・40代女性(産婦人科医)
例えば、40代女性(産婦人科医)はこういってます「エアータオルは少々時間かけてみても、結局水滴が少しだけ飛ぶくらいで手は濡れたままで乾きません。エアタオルでしっかり乾燥するまで使うと、何分くらい使用し続けないといけないのか知りたいくらいです。ちなみに、医療機関の(医師等の)専門職が働くエリアでは、エアータオルを見たことがありません」
・60代男性(一般外科医)
さらに、60代男性(一般外科医)は、こう言います。
「水跳(は)ねが多く、また空気の吸い込み口が床(ゆか)に近い場合もあり、汚れた空気をまき散らしてしまうことが予想されます。特に濡れた機器に触れてしまうと、せっかく洗った手指が汚染される可能性があります。多かれ少なかれ機械に水たまりができますが、それによってかなり細菌汚染されているとの報告もあったと記憶しています」
60代男性医師は、この「ハンドドライヤー」についてかなり勉強しているようですね。きっと普段から心配されていたのでしょう。
反対に、「ハンドドライヤー」を使ったほうがいい……という声も左記で挙げておきます。
・50代女性(一般内科医)
50代女性(一般内科医)は、言います。
「エアータオルの機械の清潔管理は、当然の前提として……私のクリニックでは紙タオルも併用していますが、濡れたままだと何枚も使う人がいてゴミが増えます」
・50代男性(一般内科医)
また、50代男性(一般内科医)は、こうです。
「何かに触(さわ)ることで感染は起こります。紙タオルに飛沫(ひしょう)が付着している可能性もふまえると、エアーで何も触れずに乾かせるのがよいと思います。風力で乾燥させる物より、熱を加えて乾燥させる物が良いかもしれません。ただし、機器の清潔
を保つことが必要です」
・60代男性(一般内科医)
それに、60代男性(一般内科医)の声。
「紙はゴミがたくさん出てエコじゃない」
……なるほど、それも確かですね。
確かに、この「ハンドドライヤー」の代わりに、ペーパータオルを使えば、それだけゴミが増えますし、環境も破壊します。
では、どうしたらいいのでしょう?
ただ、念のためにお伝えしておきたいのは、わたしたちの体には「常在菌」と呼ばれる菌がいつも棲(す)んでいるってこと。そして、他の菌が体に侵入しても感染を防げるように共存しているわけです。体の神秘としかいいようがないものです。だから、トイレの後に手を洗ったりするのは、大腸菌など病原性のある余分な菌が少しでも付着しないようにするため。
そのため、この「ハンドドライヤー」から細菌が少しぐらい飛散しても、だからと言って、即問題だとは言えないかもしれません。ただ、これらの細菌が水分といっしょにいれば、培養されて、瞬(またた)く間(ま)に増えてしまうのは事実です。
なので、いつもハンカチを持ち歩くのは当然ですが、それもハンカチに水分があればダメなんです。だって、水分があれば細菌が繁殖します。
必ず1日1回は洗うこと。そして日光でよく干すこと。
そのハンカチを洗った日を思い出せないぐらいなら、そんなハンカチ、何の意味もありません。「ハンドドライヤー」の中の細菌と、同じぐらいの環境ですから。
この「ハンドドライヤー」について、わたしが今回書いてきたのは、実はこれだけの問題じゃありませんでした。
もっと深いことをお伝えしたかったのです……。
それが何かと言えば……。
大変、長くなってしまいました。この続きは次回お話したいと思います。
今回は、この辺で失礼させて頂きます。