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伝統的な民家は『日本住文化』の結晶ですⅣ
今回も独断と偏見で、旧暦のお話から、入らせていただきます。
大寒 末候 款冬華さく(ふきのとうはなさく)
鼓星(つづみぼし)
空気が乾燥し大気の透明度が上がる冬は、星の瞬きが際立つ季節です。日没が早く、日の出が遅い、つまり夜が長くなるため、自然と星を目にする機会も多くなります。
冬の星座の代表格は、オリオン座です。4つの星を結んだ四角形のなかほどに、3つの星が並んでいます。今の時季ならば21時過ぎ頃、南の空を探せば見つけられるでしょう。
「オリオン」はギリシャ神話に登場する狩人です。サソリの毒によって命を落とし、星になったと伝わっています。オリオン座の和名は「鼓星(つづみぼし)」
たしかに、オリオン座を結ぶとできる、中央がくびれたリボンのような形は鼓に似ています。オリオン座には鼓星(つづみぼし)という日本名があったんですね。
そして 七十二候で、大寒の初候は、款冬華さく(ふきのとうはなさく)。ふきの花が咲きはじめるころという意味の季節です。(およそ一月二十一日から二十四日ころ)。
雪のなかから、やわらかな緑がこれから、ひょっこり、ひょっこりとかおをのぞかせはじめます。
そして花咲く前の蕾(つぼみ)が、ふきのとう。早めに摘んで蕗味噌にしたり、天ぷらにしたり…。ほろっとした苦味は春の味。新陳代謝を促して、冬のちぢこまった身体をしゃきっと起こしてくれます。
いにしえの昔は、「款冬華さく(ふきのとうはなさく)」が季節だったんですね。いまでも四季という季節はありますが、それだけでは生活できなかったため、一年を二十四に分けたんですね。
それが「秋分」だとか、「冬至」「大寒」などの二十四節気です。だからこれも季節のひとつです。
それでも、ものたりず「二十四節気」を三つずつに分け、七十二候をつくりました。今の時季、そのひとつの季節が、「款冬華さく(ふきのとうはなさく)」なのです。今ではこの季節、生活に密着しているというよりも、文化として残っているという感じかもしれませんね。
伝統的な民家は『日本住文化』の結晶ですⅣ
重要文化財指定民家
幾世代にもわたり風雪に耐えてきた日本の民家が、経済・社会構造や生活様式の変化のなかで取り壊され、失われようとしています
伝統的な日本の民家は、地元に育った木と地域の人々の技術で造られた住いであり、「日本の住文化」の結晶といえます
豊田家住宅
所在地:奈良県橿原市今井町3丁目 指定物件:主屋、納屋 建設年代:主屋=寛文2年(1662年)、鬼瓦銘
特徴等:今井町で今西家に次ぐ古い町家で丸に木の字の紋をつけた豪快な外観 所有形態:私有
豊田家住宅は称念寺に程近い南に御堂筋、東に小路のある角地にあります。江戸時代には材木商・牧村氏の住宅で現在の豊田氏が取得したのは明治元年のことでした。主屋は南面し入母屋造り・本瓦葺2階建で内部の東側は正面東寄りにシモミセのある通り土間で、西側の床上部は2列3室の六間取り平面を持ちます。床上部上手西側の妻は壁でなく開口となり半間巾の縁が取り付いています。
微妙―(ビミョー)な言葉研究★日本語のセンスを磨いてみましょう。
令和3年1月 今月のビミョー…「修理」・「修繕」・「修復」
建築関係でもよく使われている3語の違いを調べてみましたので、良かったら覚えておいてください。
●修理
機械や道具などのこわれたところを正常にして、機能するように直すこと。
(例)エンジンの故障箇所を修理する・パソコンを修理に出す・修理工場
●修繕
道具や建物などのこわれたところや具合の悪いところを直すこと。
機械類にはふつう「修理」を用いる。 また「靴のかかと」や「自転車のチェーン」などのように、こわれた部分に注目しているときは、「修理」のほうをよく使う。
(例)雨もりのする屋根を修繕する・ひびの入った雨戸を修繕する
●修復
こわれていたり、いたんだりして、外観の損なわれた建物や美術品などを元のように直すこと。
(例)古い名画を修復する・台風でこわれた文化財を修復する・修復工事
「修復」にはもう一つの意味「悪くなった関係を元の状態に戻すこと」があります。(例:破綻した隣国との関係を修復する)
中国伝統医学をベースとした食養生法の薬膳では、寒い冬は命のバッテリーともいえる腎グループを養うことが大切と教えられています。腎は生命力や生殖能力、若々しさをつかさどる働きがあり、腎グループがダメージを受けると、やる気がでない、足腰が痛む、老けるなどの症状があらわれやすくなります。
腎を養う食品は、野菜ではマッシュルームやカリフラワー、ブロッコリー、魚介類では海老やししゃも、うなぎ、肉類では豚肉や鶏のレバーなどがあげられます。年始で仕事などが忙しくなる時期。
命のバッテリーといえる腎グループを養う食事を心がけ、よい一年のスタートにしてくださいね。