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[【土間①】忙しい家事の機能を集約した土間設え]
今回も独断と偏見で旧暦のお話から入らせていただきます。
雨水(うすい)末候 【草木萌え動く(くさきもえうごく)】
バームクーヘンの日
オレがはじめてバームクーヘンを見たのは、小学校に上がる前のことです。両親が招待された結婚式の引き出物でした。
味よりも、その断面の美しさに驚き、しばらく見惚れてしまったのを覚えています。
ドイツ発祥のバームクーヘンは、直訳すると「木のお菓子」なんですね。
断面が年輪のように見えることから、この名前がつきました。日本で初めてつくられたのは、1919(大正8)年の今日のこと。
ドイツ人菓子職人が、広島で開かれた作品展に出品しました。やがて神戸で洋菓子店を開いた彼のバームクーヘンは大評判に、ほかの菓子店も販売するようになり、日本に根づきました。
幸福や年齢を重ねていく願いを年輪に託し、慶事の贈り物としても重宝されています。こういった文化はドイツにはないのだとか。験担(げんかつ)ぎが好きな日本ならではの使い道です。
・今日1日をたのしむなら…
【自宅でバームクーヘン】
卵焼き器を使えば自宅でバームクーヘンをつくれます。
(1本分)
①ホットケーキミックス(200g)、牛乳??(200cc)、卵(1個)、砂糖(大さじ2)、溶かしバター(50g)をボールにいてて混ぜ、生地をつくる。
②に①を薄く広げて弱火で焼く。
③ ②に①を薄く広げて弱火で焼く。
④表面に気泡が出てきたら、奥から手前に巻く。
⑤ ③と④を繰り返してできあがり。
[【土間①】忙しい家事の機能を集約した土間設え]
昔の農家には入り口に広い土間があって、土間の中に台所がありました。父の栃木の実家もその名残がしっかりと残っています。幼いころの記憶では、なんでもかんでも土間で作業が行われていました。
現代の玄関はただ単に靴を脱ぐだけの場所に成り下がっていますが、それに異を唱え、玄関に作業場を取り入れたりしています。土間のようなもがある玄関には、家事の中枢というか、司令塔(コックピット)キッチンがあるのが理想だと思っています。
土間のある家には、共働きのご夫婦と3人の子どもがいる5人家族の家です。土間にはリビングが隣接し、一体化しています。当初は土間のつくりも本格的に三和土(たたき)にする予定でしたが、何かと手入れも大変なので、玉砂利を入れたコンクリートの洗い出しの床にしてあります。
奥さんは朝と夜、土間で家事をします。子どもたちは常に土間の周り、つまりお母さんの近くにいて、遊んだり、宿題などの勉強をしたりしています。
頻繁な来客にもそこで対応します。昔から「家づくりは子育ての道具」と言われていますが、私の家造りのテーマのひとつであり、土間はただ単に家事がしやすいだけではなく、子どもを育てる場としてもひと役もふた役も買っているのだと思っています。
【昔の家】
作業場が確保される
入り口を入ってすぐの広い土間では、炊事などの家事のほか、脱穀などの農作業や農機具の手入れなども行われていました。また、土間で馬などの家畜を飼うこともありました。ほとんど同じ屋根の下で馬や牛などの家畜と一緒に住んでいたといってもいいかもしれません。
【家事動線がスムーズで楽】
図は「通り庭」と呼ばれる土間が玄関から裏庭まで細長くつくられた京都の町家の例です。店や玄関、座敷の各部屋に土間から直接アクセスできる家事動線は大変便利なものです。調理場も当然土間にあります。現代に生かさない手はないのではないかと思います。そこで…
【もしも、今の家に生かしてみたら…】
現代版の「通り庭」
京町家の通り庭のような、北側の表玄関から南側の庭まで繋がる土間が特徴です。キッチン・リビングダイニング、小上がりの和室へ直接アクセスできる動線になっています。
この家の場合は土間のような部分に直接キッチンは置いていませんが、玄関近くの土間に面していて買い物してきた食材などをそのまま運ぶことができて大変使いやすくなっています。