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【家具や建築の高さと生活動作Ⅱ「ものさし⑥」】
今回も独断と偏見で旧暦のお話から入らせていただきます。
大雪 初候 閉塞く冬と成る(そらさむくふゆとなる)
ノーベル技術賞!?
ダイナマイトを発明したノーベルが創始したノーベル賞は、彼の命日である12月10日に授賞式を行います。
日本人受賞者が出た年は、授賞式の様子やそのあとにつづく晩餐会の模様などが大きく報じられますね。
特に晩餐会は、その華やかさと約1300名という出席者の多さでも有名です。豪華な料理とともに食卓を彩るのは、選りすぐりの食器の数々。
なかでもカトラリーは、新潟県燕市に本社を置く山崎金属工業がつくり上げたものです。
採用の決め手は、同社の職人のもつ確かで細やかな技術だったとか。ノーベル技術賞があったなら、受賞間違いなしだと思われます。
・今日をたのしむ
ー旬の野菜ー
【ほうれん草】
ほうれん草が旬を迎えています。
甘みの増したほうれん草を常夜鍋(じょうやなべ)でいただきませんか。。
魯山人など作家に愛された風流な冬のひと品です。
ー旬のレシピー
【雪夜の常夜鍋】
- ①鍋に昆布を入れ日本酒と水を注ぎます。
- ②ほうれん草と肉は食べやすい大きさに切ります。
- ③にんにくと生姜を入れた鍋を火にかけます。
- ④沸騰したら肉を茹でてタレに付けて頂きます。ほうれん草も同じように茹でて召し上がります。
【納めの金毘羅】
「こんぴらさん」の名前で親しまれる金刀比羅宮(ことひらぐう)(香川県)は毎月10日に月次祭を行います。今日は一年の最後の月次祭、別名「納めの金毘羅」です。
【家具や建築の高さと生活動作Ⅱ「ものさし⑥」】
前回は【家具や建築の高さと生活動作「ものさし⑤」】をお伝えしました。(お読みになりたい方は前回タイトル(青字)にリンクを張っておきますので、タップしてお読み下さい。)
https://heiwadai.jp/seikatudousatomononotakasa/
今回は【家具や建築の高さと生活動作Ⅱ「ものさし⑥」】お伝えしたいと思います。
前々回観た見た日本人のモデュロール(※https://heiwadai.jp/nihonnjinnmodhuro-ru/ )を使って私たちの日常生活の様ざまな動作を考えて、家具や建築の高さを見ていきます。
【腰を曲げての作業】
※イラスト①
【850+650】
腰の高さで決められているモノの代表は、台所の調理台やシンクなどです。低過ぎても、高すぎても作業がし難く、腰に余計な負担がかかってしまいます。
【キッチン調理】
※イラスト②
調理台の高さは身長のおよそ半分、850程度が使い易いとされています。
【洗面】
※イラスト③
洗面器は洗面をするときは腰を屈(かが)めた姿勢になるため、腰より低めの750程度
【椅子に座る高さ】
※イラスト④
【400+300】
現代の私たちの生活は椅子座(椅子に座る)の生活が多くなりました。食事、勉強、読書では椅子に、トイレでは便座に座ります。座の高さは、腰の高さと考えて下さい。
【飲食をする】
※イラスト⑤
ティーテーブルの場合は、少し低く500~600くらいがお奨めです。
【書きものをする】
※イラスト⑤
食事や書きものをする際のテーブル、机などの高さは、650~700程度になります。
【座る(あぐら)】
※イラスト①’
この姿勢は畳の上の生活で、正座や胡坐(あぐら)の姿勢を指します。畳は座る・寝るという行為がスムーズにできる、わが国独自の優れた座具(ざぐ)であり、床材でもあります。
【茶を飲む】
※イラスト②’
床での胡坐(あぐら)の姿勢を好む人は少なくありません。座卓の高さは400程度となります。
【茶や稽古(けいこ)事をする】
※イラスト③’
日本古来の茶の湯や華道は、畳の上の座る作法が必然。
【縁(縁側)に座る】】
※イラスト④’
日本の民家では縁側という外とも内ともつかない曖昧な空間があり、そこでの生活は四季折々さまざまな生活が営まれます。縁側に座って休息する、御客の接待の場などに使われます。
家の床の高さが450というのは縁側の生活を考えるとよく理解できます。
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【靴を履く】
※イラスト⑤’
靴を履き、脱ぐ行為は、縁側や玄関の段差の高さが重要であり、250程度が目安となります。
【縁台で寛ぐ】
※イラスト②
縁側の高さは、椅子の高さが丁度いいので、400程度になります。高い場合は沓石などで調整します。