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【玄関・廊下・階段を安全で快適なスペースにⅡ[ちょっとした工夫⑬]
今回も独断と偏見で旧暦のお話から入らせていただきます。
大寒 次候 水沢腹(みずさわあつ)く堅(かた)し
初不動
今日は、寒かったけど一日中いい天気でした。
額に刻まれた深いシワ、ギロリと睨みつける眼光、食いしばった口からのぞく鋭い牙。不動明王は、迷いや災を焼き尽くす炎を背負い、激しい怒りの形相で悪を退けてくれる仏さまです。
今日は今年初めての不動明王の縁日、「初不動」。一年で最も深いご縁を授かる日です。各地の不動明王を祀る寺院では、炎の力によって煩悩を消失させ、所願成就(しょがんじょうじゅ)を願う護摩行や火渡り業を行います。
不動明王はその名の通り、どっしり構え、何事にも動じない精神、「不動心」を授けてくれるとも。迷いが生じているときには、そっと力を貸してくれるかもしれませんよ。
・今日をたのしむ
【不動明王】
不動明王は、密教における宇宙の根源・大日如来の化身だそうです。大日如来といえばお釈迦さまに匹敵するくらい偉い方ですよね。しかも優しく諭しても煩悩を捨てきれない人々を救うため、憤怒の姿であらわれ教え導いてるのだそうです。
前日仕事で行った成田山新勝寺(千葉県)は超有名ですが、その他にも高幡不動尊金剛寺(東京都)、瀧谷(たきだに)不動明王寺(大阪府)などが知られていて、それぞれに「お不動さん」と親しまれています。
【初荒神(こうじん)】
僧侶などを守るための神さま「荒神さま」なんて方がいるんですね。
仏・法典・僧侶を守る仏法の守護神・三宝荒神(さんぽうこうじん)も今日が初めての縁日です。三宝荒神も憤怒の形相をもつとされる荒ぶる神さま。その厳しさが火の清浄性と結びつき、台所や竃(かまど)を守るご利益でも信仰を集めています。
清荒神清澄寺(きよしこうじんせいちょうじ)(兵庫県)や笠山三宝荒神社(かさやまさんぽうこうじんじゃ)(奈良県)では大祭を行います。
【玄関・廊下・階段を安全で快適なスペースにⅡ[ちょっとした工夫⑬]
前回は【玄関・廊下・階段を安全で快適な空間に[ちょっとした工夫⑫]】https://heiwadai.jp/kennkouryouri/
についてお伝えさせていただきました。
(前回のブログにリンクを張っておきましたので、読みたい方は青字のタイトルをタップしていただければ記事に飛びます)
今回は【玄関・廊下・階段を安全で快適なスペースにⅡ[ちょっとした工夫⑬]】についてお伝えしたいと思います。
◎【廊下を家族展示場(ファミリー・ミュージアム)に】
玄関からリビングへの廊下にはピクチャーレールを取り付けたり、壁厚を利用した飾り棚(ニッチ)を設けて、思い出の写真や、子どもの作品を飾ったりして、家族展示場(ファミリー・ミュージアム)に演出するなど、通り過ぎるだけの空間にしないよう、うまく生かすことをお奨めします。
スペースを広めにとれるなら、収納や本棚をつくるのもお奨めです。設計の際に設計士や工務店に相談してみてください。
また、階段を上がったホールの一角に、家族共有の机や椅子を設置して、本棚を設ければ、ちょっとした知らべモノコーナーとしても利用でき、子どもの遊び場にもなります。洗濯物を取り入れて、たたんだりアイロン掛けするスペースとして利用するユーティリティー(家事、雑用空間)的な方法もあります。
廊下の壁紙は、下のほうがどうしても汚れやすいので、腰壁パネル(写真中)にするのもお奨めです。壁紙よりも初期費用が掛かるので、予算に限りがあれば、最初は壁紙を張っておき、汚れが目立ってきたら腰壁パネルにリフォームするのもひとつの方法です。
① 淡いストライプの壁に優しいラインの飾り棚(ニッチ)
②汚れやすい廊下の下側には腰壁パネル張りがお奨めです。デザイン的にも締まって美しさを醸し出します。
③2階ホールを利用した調べものコーナー。手前はパソコン台、奥は書棚でネットサーフィンなど家族全員で共有することができます。
◎【階段は安全を第一で、機能は第二考える】
階段は、勾配を6/7以下(踏み面(ふみづら)195mm以上、蹴上(けあ)げ200mm以下)にし、U型やL型にして、広めの踊り場を設けるのが理想的です。
階段板の先端にノンスリップ(滑り止め)をつける、溝加工をする、手摺り位置を確認する(手摺りの端に衣類が引っ掛からないように配慮をすること)、トップライトやハイサイドライト、小窓などをつける(2か所に光源があると、影ができにくいので段などが見やすいので安心)、階段の最上段と最下段にフットライトをつけるなど、踏み外し難いひと工夫をすることをお奨めします。
また、万が一踏み外して躓(つまず)いても、中間部にフラットな踊り場があれば取り返しのつかないような大怪我(おおけが)は最低限避けることが可能だと思われます。
階段下の空間は、収納スペースや洗濯物置き場などにして活用することをお奨めします。階段ダンスのように、階段そのものを収納スペースにしてしまうこともできます。(ただし、階段ダンスを家具職人などに作らせた場合、高価なものにつきますので、よく検討されることをお奨めします)
一方、安全よりもスペースやデザインを優先した螺旋(らせん)階段は、大きな荷物などを上げる場合は不便ですが、部屋のアクセントとしては有効です。また、直行階段も小さい子どもがいる場合は大変危険ですが、視線が抜けるデザイン(ストリップ階段)にすると、空間に広がりができます。
廊下とは色を変え、小窓や手すり、踊り場を設置した階段の例
ストリップ階段なら中庭からの光がリビングにもたっぷり入ります。