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キッチンリフォームで忘れてはならない「ゴミ箱」配置を考える
キッチンリフォームでは、重要な「ゴミ箱」置き場についてあまり考えられていないのが現状です。
せっかくお気に入りのキッチンを設置したのはいいのですが、通路にゴミ箱を置く羽目になって不便、ゴミ箱がリビングからまる見え、など後悔されることが多いようです。
1:キッチンにゴミ箱置き場がない弊害
生ごみ、ペットボトルなど分別収集でキッチン周りに必要なゴミ箱は増えており、スペースはたくさん必要です。
キッチンやカップボード(食器収納家具)にゴミ箱置き場がない場合、どんな弊害が出るのでしょうか?
• キッチンまわりに置いたゴミ箱がリビングから見えて生活感が出てしまう
ダイニングの間取りがI型壁式キッチンの配置についいて考えてみましょう。
この場合、ゴミ箱を置く場所は…
- ① キッチンコンロ前の壁際
- ② キッチンと冷蔵庫の間
- ③ カップボードの横
が考えられるのですが、どの場所でもダイニング・リビング側から見えてしまうので生活が出てしまい、いくらキッチン自体のデザインが良くても本末転倒になってしまいます。
また、シンクや作業台でゴミの出る作業をする場合、ゴミ箱までの距離が遠くなってしまって不便です。
④の場所に置けば距離的にはいいのですが、キッチンの扉を開ける際やコンロまでの移動の際には邪魔で不便です。
また、①②③よりゴミ箱が見えてしまい、どうしても生活感が出てしまいます。
■ 通路にゴミ箱を置く羽目になって不便
次に、対面式キッチンの配置の場合はどうでしょうか。
この場合、ゴミ箱を置く場所は…
- ① 奥壁の邪魔にならない位置
- ② 使い勝手のいい場所のシンク脇の位置
が考えられ、対面式キッチンの奥側に設置なのでダイニング・リビング側から見えず生活感はでなくキッチン自体のデザインが生かされるのですが、①はゴミが出やすい位置から遠い、②はコンロとシンクの移動動線上にあり、邪魔になるなど弊害があります。
2つのキッチンレイアウトを考えましたが、キッチン空間を構成するキッチン・
カップボード・冷蔵庫・ダイニングテーブル をレイアウトした後にできる空いた
スペースにゴミ箱を置くのでは、「見た目のデザイン性」と「機能性」を確保するのは不可能という事が分かります。
ではどうすればいいのかというと、キッチンやカップボードの中にゴミ箱スペースを作っておく、という事になります。
2:キッチンまわりのどこにゴミ箱置き場をつくればいいのか?
キッチンやカップボードにスペースを作っておくという事ですが…
①ゴミ箱置きスペースをキッチンに用意する
カウンター下部は収納キャビネットがあります。
それを一部なくし、オープンなスペースとしそこにゴミ箱を置くという事です。
② ゴミ箱をキッチンにビルトインする
…の2つが考えられます。
■ ゴミ箱置きスペースをキッチンに用意する
キッチンでゴミが出るのは、シンクや作業スペースですので、その下部にゴミ箱置きスペースを作るのが最適です。
例えば、下記のようなキッチンの場合・・・
シンク下スペースですと シンク下キャビネットは750㎜〜1200㎜程度ですので、仮にW=900㎜ですと、ゴミ箱を3台ぐらい設置可能です。
また、シンク下奥には、給排水管が立ち上がっていて、作業スペース下の有効奥行より少ないのでそれほど奥行を必要としないゴミ箱置き場として最適です。
W900ほどのスペースがいらない場合や、収納スペースをあまり減らしたくない場合、作業スペース下の収納キャビネットの半分を無くして半分だけゴミ箱にする事もできます。
作業スペース下は給排水管スペースが必要ありませんので奥行には余裕があります。
そのまま置くにゴミ箱を並べると奥のゴミ箱は使いにくいのですが、キャスター付きのワゴンにごみ箱を置き収納しておくと、W寸法の狭いスペースでも効率良く使い易く、奥にゴミ箱を並べる事ができます。
このように、キッチンカウンター下部に一部収納を無くしてオープンなスペースとしておけば、あとから自由にホームセンターで売っているようなゴミ箱を置く事ができますので、大きいサイズ2個とか大きいのと小さいの3つとか必要に応じて組み替えれるので便利です。
この方法は作業性のいい場所に邪魔にならなくゴミ箱を設置できますが、壁式キッチンの場合はゴミ箱がダイニング・リビング側から見えてしまうので、対面式キッチンの場合に採用するのがコスト的にも優れています。
では、壁付けキッチンや キッチンレイアウトの関係上ダイニング・リビング側から見えるキッチンカウンターの下部にゴミを設置したい場合はどうすればいいのでしょうか?
次に、ゴミ箱をキッチンにビルトインする方法についてみていきます。
■ ゴミ箱をキッチンにビルトインする
ゴミ箱をキッチンにビルトインするとは、キャビネットの開き戸収納や引き出し収納にゴミ箱を組み込んでしまうという方法です。
メリットとしては収納内のゴミ箱を組み込むので、どの場所に設置しても使用時は全く見えず、キッチンのデザインが損なわれません。
キッチン下部だけでなくカップボードなどにも組み込む事ができ、最適な場所に最適なサイズでゴミ箱を設置する事ができます。
引き出しを締める事により、ゴミ箱の蓋が締まるタイプもありますので、便利で臭いが漏れる事もないです。
デメリットとしえては、組み込めるゴミ箱は決まっており、ホームセンターで販売されている市販のゴミ箱よりコストが高い、ゴミ箱の数やサイズを簡単に変更できないので自由度は低いと言えますので、キッチンを製作する際に十分に必要な量と位置を検討する必要があります。
3:現状のキッチンからの改善方法はないの?
あらかじめキッチンやカップボードにゴミ箱置き場を確保したり組み込んでおけば、キッチン周りがスッキリと便利で、キッチンのデザインも損なわれない事がお分かりいただけると思います。
リフォームや新築でキッチンを新しくする場合は、このようにゴミ箱を組み込んだキッチンにすればいいのですが、購入してからまだ新しく機器類もそれほど古くなく、いくら機能性が高いとはいえ、ゴミ箱だけのためにキッチン自体を交換するのは難しいかと思います。
その場合のご提案方法として、キッチンキャビネットの一部分だけ交換するという方法もあります。
様々なメーカーからキッチンが販売、様々なオーダーキッチンメーカーでキッチンが製作されていますが、「システムキッチン」と言われる通り、それらの多くは規格化されております。例えば、壁付けキッチンの奥行は650㎜かミニキッチンなら600㎜ですし、機器類もコンロのサイズは600㎜や450㎜、食洗器のサイズは450㎜か600㎜ という具合です。
ですので、キッチン下のキャビネットもW寸法が300㎜、450㎜、600㎜、750㎜、900㎜と小分けになっています。
シンク下のキッチンの場合は水栓やシンクがあり給排水と取り外したり場合によってはカウンターを外さないと取り外せない場合もありますが、中間キャビネットであればカウンターや給排水設備を取り外す事なく、引き出しキャビネットだけを取り外す事も出来ます。
そうして、そこにゴミ箱ビルトインのキャビネットを組み込むか、オープンなスペースとしてゴミ箱置き場にする事ができます。
隣り合うキャビネットの補修や床の補修
が必要あ場合もあります。
キャビネットを外したり交換したりするのは専門業者に頼まないと出来ませんが、DIY的にする方法として、キッチンキャビネットに開き戸収納があれば、その中にゴミ箱を入れてしまう、もう少し便利にするなら開き戸収納扉の内側にゴミ箱を引っかけて置くなどすれば、簡易なビルトインゴミ箱はの出来上がりです。
他の方法として、生ごみは臭いの問題でお勧めしませんが、引き出し収納の引き出し箱にゴミ袋を広げておき、ペットボトルや空かんなどそれほど臭いがしないゴミであれば、既存の引き出し収納を利用して、簡易なビルトインゴミ箱を作る事もできます。
4:その他のこと、まとめ
ゴミ箱スペースの最初に考えてほしいことですが、最初に確認しておくとゴミ置き場の検討がスムーズな内容はこちらです。
★ゴミの分別方法→ゴミはこの数
★捨てられる頻度→ゴミ箱の容量
この2つを確認をしておくと、後々の後悔が少なくなります。
ゴミ置き場① カップボード(食器棚)に入れ込む
カップボードにゴミ箱のスペースが組み込まれたものがあります。
扉有、扉無しのタイプがあります。開ける手間を考えると扉なしが個人的にはオススメです。
来客が多く人目に付きやすい場所にある方は扉有で隠してもいいですね。
カウンター下で使う場合はゴミ箱の蓋が干渉しないか確認しておきましょう。
ゴミ置き場② 可動棚の下に置く
可動棚下に置くとゴミ箱の高さに合わせて棚の位置が変更できるので、ゴミ箱の選べる幅がひろがります。
ロールスクリーンを付けておくと、来客時に隠せておすすめです。
ゴミ置き場③ シンク下に置く
ゴミの移動距離が一番短く捨てやすいです。
シンク下も高さに限界があるためゴミ箱の蓋の開け閉めできるかなど注意が必要です。
以上、キッチンにはゴミ箱置き場が重要、という事についてご説明しました。
キッチンやカップボード(食器収納家具)にゴミ箱を組み込むと、便利でデザイン性が高い反面、収納スペースが減ってしまうデメリットもあります。小さなキッチンですと、なおさらです。
そのような場合、住む人の要望や収納物の量を確保しながらゴミ箱設置するためには、規格化されたシステムキッチンでは無理が多く、その人にあったキッチン造作のオーダーキッチンがお勧めです。