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良い敷地と悪い敷地の料理法とは?
今回も独断と偏見で、旧暦のお話から、入らせていただきます。
芒種 末候 梅子黄なり(うめのみきなり)
ミントとハッカ
頭をスッキリさせたいとき、ペパーミントティーをよく飲みまます。普段は完全にコーヒー党なのですが、気分転換兼ねてです。
そしてそのたびに「いつの間にか大人になったなぁ」と感じています。幼いころは「ミント」ではなく「ハッカ」の名前が一般的だったというノスタルジーと、苦手だった清涼感に助けられているという嗜好の変化がそうさせているのだと思います。
「ミント(mint)」は英語、「ハッカ(薄荷)」は日本語。どちらもシソ科ハッカ属の多年草を指すそうです。スーッとするのはこれらなに含まれるメントール成分のおかげで、頭痛や疲れ目、ストレス軽減にも絶大な効果を発揮します。生命力が滅法強いため、庭先やプランターで育てるのも是非、是非オススメです。
七十二候で芒種の末候は、梅子黄なり(うめのみきなり)です。梅の実が黄色く熟すころという意味です。令和元年の今年は、およそ六月十六日から二十一日ごろのことです。
梅田椎麦(うめたしいむぎ)といって、梅の実が多く実った年は、稲が豊作になるといわれます。また椎の実が多いと、翌年の麦が豊作になるといいます。
良い敷地と悪い敷地の料理法とは?
できるだけ、そのまま味わいたい良い敷地
敷地の個性と建物や間取りの関係には、ある意味で「正解」があると思っています。好条件の敷地なら、その条件の良さをそのまま利用できるような間取りが正解です。せっかく良い敷地でも、規格化住宅など無味乾燥な建物を無造作に置いてしまった瞬間、その良さを台なしにしてしまいます。
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広い=平屋、分棟
左図:
敷地が広くなければ実現できない建物の代表格が「平屋」なんです。階段が不要で移動もラクな平屋の間取りは、住んでみるとその良さをしみじみと実感できます。建物を母屋と離れの2つに分ける「分棟」のような手も、広い敷地ならではのかたちです。
自然環境が良好=建物一体化
周囲の自然環境が良ければ、その良さを家の中まで取り込むことを優先的に考えます。大きく開くサッシの外側に、広い縁側やテラスデッキなどを設けるのも一例です。いわゆる「古民家」も、住まいと自然を一体化させた間取りになっています。
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方角(陽当たり)より眺望が良いほうを優先する
高台の傾斜地などは、特定の方向の眺望が抜群に良くなります。このような敷地は、陽当たりよりも眺望を優先して間取りを考えることをオススメします。陽当たりの悪さは工夫次第で改善できますが、眺望の良さだけは人工的にはつくり出すことはできません。
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陽当たり良好=パッシブソーラー
間取りとは関係ありませんが、陽当たり良好な敷地は太陽熱を給湯や暖房に利用できる「パッシブソーラー」の住宅に最適です。裏を返せば、パッシブソーラーの住宅を要望するなら、陽当たり良好が絶対条件となります。
【悪条件の敷地は、工夫で克服】
一般的には敬遠される悪条件の敷地も、建物の形状や間取りを工夫してやれば、敷地と建物の間に良好な繋がりを生み出すことができます。
【狭い場合は、間仕切りを減らす】
40坪以下の敷地なら、部屋を細かく仕切らないようにしましょう。なるべく開放的な間取りでまとめるのがオススメです。これは、日本古来の間取りにも通じる発想なのです。
【高低差がある場合は深基礎スキップフロアーで工夫】
ちょっとした段差(1m以内)がある敷地は、擁壁を作るとコストに大きく響いてしまいます。この場合は、「深基礎(ふかぎそ)」をつくって対応するのがが有効です。そのうえで、敷地の高低差に合わせたスキップフロアを設けたりすると、想像以上に愉しい住まいができあがるかもしれません。
「敷地が狭いうえに陽当たりも悪い」
市街地の敷地に共通する悩みは、多くの場合リビングを2階に上げると解決します。北側のハイサイド窓などを工夫して明るい住まいにしてみるのもいいでしょう。