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木製建具の隠し框と引込み戸に拘(こだわ)る[細部をとことん極める⑦]
今回も独断と偏見で旧暦のお話から入らせていただきます。
小雪 末候 橘始めて黄なり(たちばなはじめてきなり)
忘年会
十二月に入ると「忘年会」の言葉を見聞きするようになります。
お酒やご馳走をいただきながらお互いをねぎらう忘年会は、文字通りその年の苦労を忘れるための宴会です。
年末に欠かせない行事ですが、これといった決まりはありません。
とはいえ、出し物やビンゴゲームなど、みんなで盛り上がれるような趣向を凝らすのが定番です。
「忘年」にはもともと、「自分が年老いたことを忘れる」や「相手との年齢差を気にとめない」といった意味合いがあります。
一年の締め括りの宴会ぐらいは、堅苦しい話は抜きにしてたのしもうという、先人の思いがこもっているのかもしれません。
【寒ブリ】
小雪がひらひらと舞い散る冬の海で、寒ブリの水揚げがはじまっています。
一晩しっかりと寝かせて味の染み込んだブリ大根はいかがですか?
【忘年会】
忘年会のルーツは、室町時代に行っていた「年忘れ」という行事ともいわれています。
当時は年末に数人で集まり、連歌を詠んだあとに酒宴を催し盛り上がりました。
【人権週間】
今日から十二月十日まで1948(昭和23)年の今日に国連にて採択された「世界人権宣言」を礎に、世界各国で人権思想の啓発のためのイベントを行います。
【木製建具の隠し框と引込み戸に拘(こだわ)る[細部をとことん極める⑦]】
前回は【猫との暮らしと床の間の設えに拘(こだわ)る[細部をとことん極める⑥]】
https://heiwadai.jp/nekotokyousei/というタイトルの内容でお伝えしました。
今回はシリーズ[細部をとことん極める⑦]【木製建具の隠し框と引込み戸に拘(こだわ)る】をお伝えしたいと思います。(前回のタイトルにリンクが張ってあります。記事に飛びますので、よかったら青字をタップしてみて下さい。
【框を隠すと窓廻りがスッキリ!】
隠(かく)し框(かまち)にすると片引き窓も見た目にはFIX窓とまったく変わらず、外の景色を美しく切り取ることができるのです。
①ここで気密をとります。
②4周すべて枠と建具が接する幅は30mm以上となります。
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【木製建具の隠し框に拘(こだわ)る】
特注製作ものの木製建具は自由にデザインすることが可能ですが、気密性の確保には工夫が必要になります。
一般的な納まりでは、建具と鴨居・敷居の間に小さな隙間(すきま)ができてしまいますが、建具自体の框を枠などで隠す「隠(かく)し框(かまち)」にすると気密性を高めやすくなります。
なぜならば、可動部分と枠の接する面積が大きくなるからに他なりません。
また、框を隠すことによる副産物として外の景色をキレイに切り取ることが可能になります。
なお引き違い窓にすると、どうしても外側引き戸と枠に隙間ができてしまうため、FIX窓と片引き窓の組合せとすることをお奨めします。
【製作特注建具なら引込み戸に拘(こだわ)る】
引込み戸は」、開き戸に比べて開閉のためのスペースが最小ですみます。その上壁に納まりますので開け放していても邪魔にもなりません。特注で製作することで、さまざまな用途や条件にしっかり合わせることが可能となります。
ですが、製作建具は温度や湿度の影響を受けやすく(それだか木部が呼吸しているということですが)、変形や気密への配慮を欠かすことができません。たとえば下記イラストのような事例では、外部に面したガラス框戸(かまちど)と横桟網戸に深めの庇で直射日光による放射熱を避けます。
高さも抑えて変形に対処する対策をこうじるとともに、片引込みの四方隠し框で気密性を高めています。
居間と通り土間の建具には、風除けしながら気配と広がりを感じられるよう、簾(すだれ)をポリカーボネイトでサンドウィッチした框引き込み戸を設(しつら)えることにしました。
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【オリジナル建具を特注制作して統一感を演出】
①真ん中上 イラストの建具類はさまざまな用途の建具ですが、オリジナルを特注制作することで、素材やデザインに全体的に統一感が生まれるのです。
外部のガラス框戸と横桟網戸、内部建具の簾戸を引き込むと雰囲気も一変します。