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【一回のリフォームでは満足しない「理想の間取り」】
今回も独断と偏見で、旧暦のお話から、入らせていただきます。
旧暦 季節 二十四節気 清明 初候 玄鳥至る(げんちょういたる)
聞茶(ききちゃ)
新茶の香りを嗅いで、香りや風味によってお茶の等級を決めることを聞茶といいます。また、ちなみに等級だけでなくお茶の銘柄を当てることを利茶(ききちゃ)ともいいます。
清明に入ると、中国茶などは新茶の旬です。清明が訪れる前に摘んだ茶葉を明煎茶(めいせんちゃ)といって、さわやかな香りとほのかな甘みを楽しみます。二十四節気で清明の次は穀雨ですが、その穀雨の前に摘んだお茶は、雨煎茶(うせんちゃ)と呼ばれ、明煎茶よりしっかりした味わいとなります。
以前、中国は、上海公認最高級茶葉専門店街でいろんな銘柄のお茶を買ってきてレクチャー通りに淹(い)れてみました。
茶葉によって淹れ方が違う中国茶ですが、もし日本の茶器でいただく場合は、茶葉を多めにすると、比較的おいしく淹れられるようです。
清明の初候が、玄鳥至る(げんちょういたる)ですが、玄鳥はツバメのこと。今日4月4日から10日頃の季節のことです。
【一回のリフォームでは満足しない「理想の間取り」】
三度建てないと「満足する家」はできない。と古の昔から言われてきました。リフォームだって同じです。ライフスタイルは時間が経つにつれて変わります。満点だと思っていたリフォームも、実際に住み始めてみたら、「もう少し、こうしたほうがよかった」という後悔が生じてくることだってあるものです。 たいていは、あきらめてしまうと思いますが、もし「もっとこうしたら…」「さらにもう少し、こう変えてみたら…」を実践できたとしたら、いかがでしょうか。それこそ、本当の「理想の間取り」が出来上がるのかもしれません。
【5回のリフォームで大満足。まずは当面急ぎの部分からの工事がお薦め】
10年間で5回もリフォームを繰り返し、理想の住まいを手に入れた方がいます。東京都・練馬区のマンションに住むI様夫妻が最初に相談に来られたのは、2004年の春でした。ご夫妻の希望は、「キッチンがリビングから丸見えなのが気になるので、最初はオープンキッチンを希望したのですが、逆にオープンを仕切りたい」というご要望を伺いました。
※【BEFORE】オープンキッチンのため、リビングからキッチンが丸見えで嫌なので何とかしたいとのご相談。小さな部屋が多すぎるのもお悩みのポイント。
そこで、リビングとキッチンの間に、間仕切りを兼ねた造り付けの食器棚を設置させていただくプランをご提案させていただきました。また、三部屋あった個室の一つをつぶしてリビングを広げ、隣の和室とのつながりもつくりました。南面のリビングダイニングはぐんと広く明るくなり、満足していただけたものと思っていました。
※【第一回目リフォーム】リビングからキッチンの丸見えを遮るため両部屋の境に間仕切りを兼ねた食器棚を設け、キッチンを半独立型にする。南面に広いLDKを確保するために多過ぎる個室を一部屋つぶす。
【二度目のリフォーム】
ところが、最初のリフォームから二年経過した後、二度目のリフォームのご依頼がありました。「リビングは明るくなりましたが、間仕切りをつくったことでキッチンに光が入らなくなり、一日中暗い中で料理をつくるのが苦痛になってしまいました」とのことでした。
そこで間仕切りのあった場所にキッチンを移動し、リビングに向かう対面キッチンに再度リフォームし直しました。 最初からそのようにリフォームすることは、できないことではなかったのですが、その時点では、イメージすることはできなかったとのことでした。
収納を充実させ、当然、リビングから見えても美しさを保てるようなデザインと併せてキッチンの掃除しやすさなどの機能性も今度こそはご満足いただけるようにと考えました。
【三度目のリフォーム】
ところが、その後、対面キッチンになってからお客様を頻繁に招くようになったIさんご夫妻は、洗面室を通らないと使えないトイレが気になり始めるのでした。そこで2008年、なんと3回目のリフォームとなりました。トイレのドアをリビング側にもつけて2通りの通路にすることで、水廻りに回遊性が生まれ、安心してお客様を案内できるようにもなりました。
【四、五回目のリフォーム】
※【5回目(2,3,4回目経過後)のリフォーム】2年ごとに小分けにした小さなリフォームを重ね、「対面キッチン」「2通り出入り扉」「浴室拡張」「充実した収納確保」他を実現。理想に近い間取りが完成しました。
4回目はユニットバスを広くする工事と、20年間使用したトイレをタンクレスで節水タイプの新型に替える工事をすることになりました。使用水量が半分近くになりました。それに併せて形がシンプルになったため、掃除もらくになったと喜ばれました。 そして5回目は、リビングボードと玄関収納をつくるリフォームとなりました。
実際、4回目以降は、一気に全リフォームをするには住みながらでは大変な状況が予想されるため、敢えて2回の工事に分けて行うことを打ち合わせさせていただいていたのでした。 2年ごとにリフォームを重ねることで、毎日の暮らしに変化が生まれ、いっそう楽しく前向きに生活できると話すI様。
実はなんと現在も、住まいの風通しをよりよくするためのリフォームを計画されているのです。 費用的には、割高になってしまいますが、先ほどもお伝えしましたが一度のリフォームで完璧を求めようとすると、予想外に大変なことになります。当然集中したとしても、費用も労力もかかってしまいます。
最初から一度に全部をリフォームするのではなく、本当に不便を感じたところから、分割してひとつずつリフォームしていくのも、場合によっては賢い方法なのかもしれません。暮らしてみて新たな不便が出てきたら、それを解消するための小さなリフォームを積み重ねる。それこそ、あなただけの独自のリフォームになるのです。 その先にこそ、ほんとうの「いい家」が待っているのかもしれません。