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お知らせ
【家の中と外の様式(モード)を切り替える!「アプローチ①]
今回も独断と偏見で旧暦のお話から入らせていただきます。
寒露 末候 蟋蟀(きりぎりす)戸に在り
来たれ、福徳!えびす講
釣りと竿と鯛、ニコニコ笑顔がトレードマークの恵比寿さまは、商売繁盛の神さまです。
その恵比寿を祀(まつ)って福徳を願う行事が「えびす講」です。江戸時代に商家を中心に流行した一方、農村部では豊穣を祈る行事としても受け継いでいます。
恵比寿さまは出雲地方で行われる神さまたちの会議(316)には出向かず、留守を預かるとされてきました。
今日、各地で行う恵比寿さまを祀る神社の「えびす講」は、留守居の神さまを慰めるためにはじめたそうです。
ごちそうやお酒のほか、一升枡(いっしょうます)に入れた小銭や財布などをお供えし、恵比寿さまに招福をお願いするならわしもあります。
・今日をたのしむ
【えびす講】
「恵比寿講」「戎講」「恵美須講」など書きあらわし方がさまざまあるように、開催日も10月20日、1月20日とまちまち。
今日のえびす講は「二十日えびす」とも。宝田恵比寿神社(東京都)周辺では漬け物を売る「べったら市」が立ちます。
【リサイクルの日】
10月20日を「ひとまわり、ふたまわり」と読む語呂合わせ。10月は3R(リデュース〈ゴミ削減〉・リユース(再使用〉・リサイクル〈再利用〉)の推進月間です。
【家の中と外の様式(モード)を切り替える!「アプローチ①]
【住まいも外モードと家モードを切り替えてみる】
前回は【玄関】のお話をしましたが、まだ読んで無い方は、リンクを張って置きますので、まだ、読んでいない方は、今回の【アプローチ】のお話を読む前に(もちろん、読んだ後でも全然構いませんが…)是非読んでおかれることをお奨めいたします。
ご存知だとは思いますが、【アプローチ】ってなんだ?という方のために、道路と玄関を繋(つな)ぐ小道というか、動線を【アプローチ】と誰が名付けたか分かりませんが、この建築・設計・不動産業界では、そう呼んでいます。
朝、玄関から外に出たときに寝ぼけていても、道路まで歩くうちに少しずつ目が醒(さ)めてきて「よし、今日も1日頑張るぞ!」という気分になることがあると思いませんか?!
また逆に、帰宅する際には、「さて、みんな(奥さまやお子さん)は、もう休んでしまったかな?」などと玄関まで歩きながら考えたりします。
これは在宅モードと外出モードというふたつの状態の狭間(はざま)で頭を切り替える役割がアプローチにあるからなのです。ですから長ければ長いほどいいのです。
とはいえ、もちろん限度はありますが…
そういう意味では、アプローチが長くとれる旗竿敷地は、どちらかといえば、一般的には嫌われ勝ちな敷地の形状なのですが、計画次第では、逆に非常に魅力的な形にも成り得るのです。
また一方で、自分の家や庭先を眺めながら歩きたいというのもアプローチを長くつくる理由のひとつでもあります。建物や敷地の状態を把握したり、庭の花を愛(め)でたり……。
いつの日にか、家を一周してから中に入るという究極のアプローチを計画し、つくってみたいものです。
【[アプローチの短い、長い]】
【敷地は大抵の場合限られていますが、できる限り長くとりましょう】
✖ 短い
【短いアプローチは面白さや愉しみが半減してしまいます】
道路から敷地に入ってすぐ玄関扉があるという家をやたら多く見かけます。そのような場合は、庭や家そのものを眺(なが)める機会が激減してしまいます。
その上、玄関を出てから頭を外出仕様(モード)に切り替える間もなく街へ出ることにもなってしまいます。すると気持ちの余裕が減ってしまい、愉しみも面白さも激減してしまいます。
外出モードになれる
道中を楽しむ
家を眺める
○ 長い
【アプローチは長ければ長いほど◎いい】
長いアプローチには、もちろん短所もありますが、それを補ってあり余るさまざまな長所があります。まずは、家を外から眺めて、どんな状態になっているかを確かめながら歩いて廻(まわ)ることができます。
その次に、家と外の意識の状態(モード)を歩いている途中で変えることが可能なこと。
最後は道中にある花壇の花や飾りなどを愛でられることです。もっとも健康長寿に影響を及ぼすとする頻繁の外出や帰宅が愉しみになるに違いありません。
【旗竿敷地は絶好のアプローチに…】
前面道路から細長く延びる旗竿敷地はき「嫌われ者」。ですが、味方を変えれば絶好のアプローチ空間だといえるのです。花や木を植えたり、砂利や飛び石を敷いたり、木道にしたりとデコレーションを演出して愉しみましょう。
ただし、車を停める場合、人と車の動線を確保するためには、幅は最低でも2m50cm以上必要になります。といってもこの国特有のこうした開発を奨励しているわけではありません。不動産事情はなかなか難しいものがあります。
[ドアはずらして設置]
【玄関ドアは道路から見えるか見えないかで極端に印象が変わります。】
✖ 道の真向かい
【道の真向かいに玄関ドア】
玄関ドアが前面道路の真正面にあると、「ドアを開けたらそこは街中だった」とドアを開けてすぐ街に遭遇するような印象になってしまいます。
そんなにいきなり街に開かなくてもいいような気がします。逆に家というものは、不便でなければ、できれば街からは少しでも遠いほうがいいような気がします。
【道路と直角の角度に玄関ドア】
玄関ドアは道路に直接面と向かわず、直角の角度に設置することをお奨めします。一度遠慮してから街に開くという感じでしょうか。直角にした分アプローチの長さも当然長くなります。