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【階段】生活の知恵を使って有効利用!(63歳からのリフォーム⑯)

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今回は、独断と偏見で旧暦のお話はお休みせていただきます。

【階段】生活の知恵を使って有効利用!(63歳からのリフォーム⑯)

【段差、踊り場等の注意点】

介護するときに階段といえば、「危険」や「将来昇り降りができるか心配…」などの終の棲家(すみか)としてはマイナスイメージが多くあるようです。

ですが、逆転の発想で、わざと段差のある家をつくって「足腰を鍛えるんだ!」という前向きな意見を皮切りに「健康には階段がいい、階段を昇り降りすると、免疫力が高まって寿命の延びるらしい!」

などと頼もしい意見もたくさん出ました。
ですが、将来的にはやはりエレベーターを考えておいたほうがいいということや、あまり見かけたことがないかもしれませんが、階段昇降機というアイテムを使って階段の昇り降りを座ったまま可能にすることもできる商品を検討しておいたほうがいいという意見にまで発展しました。

階段の昇り降りが辛くなったときも、住み慣れた我が家で住み続けたい方や、戸建てや2階建てにこだわりのある方はこうしたことを考えて事前に対策を検討検討しておくほうがいいかもしれません。

【あるある井戸端会議 失敗談 成功談?!etc…】

[何歳になったって階段がほしい理由とは]

「階段って介護・看護のことを考えたときに正反対の位置にありそうな項目だと思わない…」

「そうだよね。土地があればなんだかんだ言っても、やはり平屋がいいのだけれど、都会の方だと特にそうもいかないんだよね」

「いやいや、田舎も一緒なんだよ~。うちの父親なんか自分ちだけが平屋だと、周りの2階建ての家から見下されているような気がして嫌なんだって…」

「そのお父さんの気持、私も分かるような気がする~。せっかく建てるんだから、どうせだったら2階建て以上じゃないとって貧乏根性丸出しで私も思ってしまうよね~」

「そういうものなんですね」

「足が不自由になったり身を持って生活に支障をきたさない限り、結局2階建てを希望するってことかもしれないね」

「うちの田舎は雪国だから、そもそも平屋は無理なんだよね~!」

「なるほどね~、地域にもよるんだね。あるいは最初からマンションという選択もあるかもしれないね」

「そうだよね~。2階建てを建てた場合は、2階建てを建てた場合、加齢で足腰が弱くなって2階に上がるのが辛くなったときに困るんだよね」

「そうそう、それに、若くて健康な人だったとしても、怪我をしたとき同じように困るんだよね。それは怪我をしてみないと分からないんだよにね~!」

「そうなのよ。でも、2階に上がるのが辛くなっても簡単に引っ越しするわけにもいかないってこともあるよね」

「えっ、それってどういうこと?」

「私の場合は、今まで住んできてご近所付き合いもでき上がっているし、家族がそばにいない場合はいざというとき頼りになるのはやっぱりご近所の人たちなんだよね~」

「なるほど、そうかもしれないね。若いときには人見知りすることも少ないし、順応性があるから新しい場所に引っ越してもすぐにまわりの人たちと仲良くなれるかもしれないしね。

だけど、年齢を重ねていくとなかなか新しい暮らしに抵抗があったり、ご近所と馴染むのに時間がかかることも多いみたいだしね」

「分かるわー。永く住めば住むほど、その土地から離れられたくない気持ちがつのってくるんだよね」

「そんな、つのるってほどのことでもないけどね(笑)」

【階段を使い易くするのはアイデア次第】

「そうなんだよねー。だから、我が家では娘に頼んで階段の両サイドに手摺を付けてもらったのね。まだ今より少し若いときは付けてなかったんだけど、後で取り付けられるように壁に下地を入れて準備しておいたの」

「さすが、しっかりしているよね。うちの場合は下地は入ってなかったんだけど、最近ではリフォーム用の階段手すりとして、下地と手摺がセットになっている優れモノ商品があるので、それで対応してもらったんだよね」

「そんなのがあるんだ~。手摺はあったほうがいいよね。うちは、階段の手摺の両端を少し長くしてもらったの。そのほうが最後の一歩までしっかりと握ってられるからね。便利だよ。

あとちょっとのところで捕まるところがなくなって、後ろ向きのまま、真っ逆さまなんて洒落にもならないし…」」

「なるほど~。うちがお願いした工務店さんはそこまで気付いてくれなかったんだよね。事前に確認することが必要だね」

「そうだよね。プロに頼めばなんでも、ちゃんと気付いていいようにしてくれるだろう、とおもってすべてお任せでいたらダメだよね。結局、そこで生活するのは自分たちなんだし、大工さんだって、後味悪いし、お互いに心残りの結果になってしまうかもしれないからね」

「本当にそうだよね。そう言えば、手摺の端といえば、先日そこにパジャマの袖口をひっかけて、危うく階段から落ちそうになったことがあったんだよね」

「分かるわ~。私も頻繁に引っ掛けちゃうから」

「そうでしょ~。なので私は建築屋さんに相談したら。引掛け予防のために手摺の端が切りっ放しではなく、下向きに折り曲がっているタイプにしてもらったよ。

最近では、手摺の端を切りっ放しのまま取り付けるところは、ほとんどありませんよって言われたよ」

「へえ、そうなんだ。でも手摺の端が下に曲がってるタイプっていうのは、安心、安全だよね。経験者の方の話を共有するのって重要だね」

「それに、若いときから、手摺はあったほうがいいみたいだよ。うちの息子なんか、階段から足を踏み外してしまったときに、側の手摺にしがみついて、間一髪、転落するのを防げたってこともあったしね」

「へー、そんなこともあるんだぁ…。どんな人でも必ず高齢を迎えるわけだし、よっぽど狭い階段でなければ、最初から付けておいたほうが無難なのかもしれないね」

「そういうのって、ユニバーサルデザインって呼ばれてて、世界的に取り入れられているらしいよ」

「でも、手摺を使う生活にも限界があるんじゃないですか。うちのおばあちゃんは結局、車椅子での生活になってしまって、そもそも階段を昇れなくなっちゃたんです」

「うちは、そんなこともあるかと思って念のためにエレベーターを設置できるようにスペースを確保しておいたの。エレベーターを設置するまでは収納スペースとして活用できるからとても便利」

「へぇ~。そんなことまで考えてるなんて、すごいですね~!」

「そうなの。あとエレベーター用電源と電話線も引き込んでおくと、後々、ホームエレベーターを設置したくなったときに、工事がし易いし、リフォーム費用も結構抑えられるしね」

「そうなんだー。うちも工務店さんと相談して、そうしておけばよかったなぁ…」

「エレベーターがたとえ取り付けられなくても、階段昇降機っていう商品があるよ」

「何それ?」

「駅の階段なんかで、たまにあるんだけど、手摺側にレールが付いていて椅子に座るだけで自動で階段を昇り降りできるできる商品なんだよね」

「へぇ~、そんな便利な商品があるんだね」

「リース契約もできるみたいだから使わなくなったときにも邪魔にならずよさそうだよ」

「それ、うちも検討したんだけど、我が家の階段がすごく狭くてね…。その機械設備をつけると、他の家族が階段の昇り降りをするとき邪魔になって横歩きでしか通れなくなってしまって結局計画倒れで終わってしまったんだよね」

「それって、階段の幅の狭さのもんだいよね。エレベーターにしても階段昇降機にしてもどちらにせよ、家を建てるときに将来の下準備や計画が重要になるということだよね」

「準備といえばうちの近所のお爺(じい)ちゃんで昔、二世帯住宅の準備をしている人がいたんだよね。そのお爺(じい)ちゃんは『足が悪くなったら2階に息子夫婦に住んでもらうんだ』なんて言ってたけど」

「なるほど、そんな手もあるよね。最初から2階は使いづらくなることを想定して、自身が使えなくなったときは二階を若い人に活用してもらうという計画なんだね」

「そうそう。もしも二世帯住宅を想定しておくなら、キッチンやトイレ、水廻りのことも考えておかなくちゃならないよね」

「そうですよね。うちの母は私たちがマンションを買ってしまって親子二世帯で住むことができなくなってしまったから、簡単なリフォームをして若いご夫婦に貸して住んでもらっているんですよ」

「そっか、そういうことも可能だてことだね」

「そういえば、私の友だちの家は人用のエレベーターは付いていないんだけど、ガレージから二階のキッチン近くに荷物専用のエレベーターを付けていてとっても便利だったよ」

「それいいよね!荷物だけでも2階に自動的に運んでくれると楽そう~。毎日の家事をしている主婦には最高の味方だよね」

【計画と使い方次第で、うまく付き合える階段】

「エレベーターがよくて、階段が大変で悪者…という意見が多いみたいだけど階段はすべてが悪いわけではなくて、むしろつくり方次第では、筋力を維持して、運動能力を鍛えるためにも家にわざと段差を付けていらっしゃる方もいたよ」

「健康には階段がいいとか
階段を昇り降りすると寿命が延びるらしい。という話を聞いたことがあるわ」

「なんでも電気を使って便利になり過ぎるのも考えものかもしれないよね」

「そうかもしれないね。もし、階段ありきで考えるならゆるやかな段差にしないとね。」

「そうだよね。キツイ段差の階段では、私でも嫌いだもの(笑)」

「それに踏み面(ふみずら)大きいほうがいいわね。もちろん1段1段全部が踏み面大きいのは考えものだけど…」

「それだったら、途中に踊り場的な段を設ければいいんじゃないかな。万が一転んで転落したときにも踊り場があれば、そこで止まれるからね。一気に下まで転げ落ちる心配もないよね」

「それから、1段1段が分りやすいように、それぞれ段の先端に色を付けたり、滑りにくいように階段の踏み面はカーペットにする方法もあるよね」

「実際、カーペットのほうが滑りにくいとは思えないけど、柄の結構、おしゃれなものがたくさんあるから、階段が一気にファッショナブルになるかもしれないね(笑)」

【階段の見直し:解決策アドバイス・処方箋】

「もし、これから家を建てるなら、平屋がいい」という意見が多く出ました。

「駅から近くて、平屋で、全部の部屋が南向きで、窓の景色は最高で庭は広くて、手間がかからない家が良いわ~」それはそうでしょうね~。理想通りの家がもてたら、いいのは当たり前です。

階段をどうするかの話も井戸端会議では、盛り上がっていました。一風変わっていて面白かったのは、階段を自分たちで使わないで、他の人たちに使ってもらおうという意見が出たことです。

使わない二階を、若い人たちに使ってもらうシェアハウスの新しい形でもあります。ただし、難を言えば、2階の生活音は、予想しているよりもはるかに気になる場合が多いとか、いざシェアしてみたら、問題だらけで後悔されている問題点なども後を断ちません。

ただし、それらのマイナス面は、いつかまた取り上げることとして、今回は触れないことにしておきます。

歳を重ねると、2階に上がることが億劫(おっくう)になったり、使わないまま、窓を閉め切っていたり…。高齢のご夫婦だけの住まいでは少なからず、思い当たることがあると思います。

若い人たちに住んでもらい、2階を「若い人たちと交流する場」に変身させるというプランでした。たくさんの課題はあるのかもしれませんが、世代を超えて共に暮す体験は、お互いにメリットもたくさんあり、また貴重な体験が得られる可能性も秘めているのです。

これまでとは、まったく発想の違う、新しい「暮らし方」が誕生していく予感が沸々と沸いてきてワクワクしてしまうのは私だけではないような気がします。いかがでしょうか?

 

  • □1 将来階段を上がれなくなったとき、どうするかをあらかじめ予想し考えておく。(ホームエレベーター、階段昇降機などの設置等)
  • □2 階段手すりは、利き腕がどちらかということ以外に、両側に付いている方がより安定して昇降できる。
  • □3 階段の手摺は、少し長めに付けるようにする。
  • □4 階段の手摺は、端部(両端)が下向きもしくは壁側に折れ曲がったものを選ぶなど、袖などを引っかかりにくいものにする。
  • □5 将来、ホームエレベーターの設置を検討している場合は、予(あらかじ)め設置スペースを確保しておくなど後々リフォームしやすいようにしておかなければならない。が、必ずしもホームエレベーター用に使わなければならないわけではない。
  • □6 将来、階段昇降機を検討している場合は、階段の幅を考慮しておく。こちらの場合も、階段昇降機を付けなくて済んだ場合でも、階段幅に余裕があるほうが、転落などの事故に繋がりにくいので、設置を考慮する必要あり。
  • □7 将来二世帯を検討している場合は、水廻り・配管の配置を十分に考慮しておく必要あり。
  • □8 スペースに限りがある場合、荷揚げ用のホームエレベーターも検討する。
  • □9 緩やかな段差で踏み面を大きくとっておくほうがいいが、大きく取れば使いやすいとは限らないので、よく考慮しておく。
  • □10 緩やか過ぎる段差よりも、途中に踊り場を設けておくと、万が一転んだときにも被害が小さく、お奨め。
  • □11 小さな段差は却(かえ)って転倒の原因になるので十分に考慮しておく。
  • □12 階段端(段鼻)に色を付けたり、滑りにくするために踏み面をカーペットにすればいいというものでもないので、十分に考慮する。

by株式会社 大東建設 阿部正昭

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