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【階段の段板は準防火こそ木に拘(こだわ)る[材料、設備の追求11]
今回も独断と偏見で旧暦のお話から入らせていただきます。
大寒 末候 款冬華さく(ふきのとうはなさく)
初大師と弘法伝説
今日は令和3年の初大師なんですね。そして、その祭事は弘法伝説から千年の時を経て、受け継がれてきています。
真言宗の開祖・弘法大師(空海)は、835(承和2)年3月21日に亡くなりました。(弘法大師の信者たちは、亡くなったとはいいません入滅したといわれますのですが…)
そのため、真言宗の縁日は毎月21日に催されます。今日は新年初めての縁日、「初大師(初弘法)」です。各地の寺院はご利益を求める多くの人で賑わいます。
「弘法大師」は、真言宗を開き、大陸文化を伝え、教育や土木にも功績を残し……、という数々の偉業をたたえ、朝廷が空海に贈った諡号(しごう)です。
弘法大師にまつわる伝説は全国に3千以上あるともいわれ、湧き出させたという霊水や、腰をかけて休んだとされる石が各地で大切にされています。
貴族にとっても、庶民にとってもスーパーヒーローだった弘法大師。お住まいの地域には、どんな伝説が残っているのでしょうか。
・今日をたのしむ
【初大師】
真言宗の寺院のなかでも、西新井大師(東京都)や川崎大師(神奈川県)、東寺(とうじ京都府)などでは朝から市が立ち、家内安全・無病息災を祈願する参詣客を出迎えます。
真言宗の寺院のなかでも、〇〇大師( )や〇〇大師( )、〇〇寺( )などでは朝から市が立ち、家内安全・無病息災を祈願する参詣客を出迎えます。
そして空海さんには【弘法伝説】がありますね。はるか昔から本になったり、戦後は多くの映画にもなっていますね。
弘法大師「空海」の伝説はよく聞きます。話半分としても、これほどの能力者は他には見あたりませんよね。
真言宗では弘法大師は亡くなっておらず、究極の修行法「入定(にゅうじょう)」を行なっているとしています。
そのため総本山・金剛峯寺(こんごうぶじ和歌山県)では、千年以上もの間、毎日欠かさず弘法大師に食事を運び、年に一度、衣替えの法要を営んでいます。
ひとつのことを、千年以上雨の日も風の日も雪が降ろうが槍が降ろうが、1日も欠かさず、千年以上行われてきたというのは、気が遠くなるほどの話ですよね。
千時間でもなく、千日でもなく、千年以上ですからね。
【階段の段板は準防火こそ木に拘(こだわ)る[材料、設備の追求11]
【ちょっとだけ奮発して分厚い材料で木製階段をつくる】
①手摺は杉材など肌触りの良い材料をお奨めします。壁側の目に見えないところですが、指が引っ掛かり、手触りが優しくなるように溝を付けます。
②踏み込み板は設けず、上から下に光を落とすようにします。
③段板は通常、一般的には楢(ナラ)集成材や櫤(タモ)集成材が使われます。安価で木肌の柔らかい材種ならパイン集成材がお奨めです。堅い材種を要望されるならゴム集成材は安価で堅めの材種なのでお奨めです。
螺旋階段を、ご希望の場合は扇型の大きな段板になるので、無垢材は反りが入るリスクを考えると、あまりお奨めできません。また金額も高価なものになってしまいます。
【準防火地域の建物こそ、階段は木の段板がお奨め】
準防火地域の3階建て以上の建築物は準耐火建築物にする必要があります。そのため階段は鉄製もしくは段板の裏面に石膏ボードを張り、防火被覆を施(ほどこ)さなければなりません。
ところが、「木材の燃え代(しろ)設計」という考えもあります。それはどんなことかというと、60mm以上の厚みがある板材だと 火事が起きても30分は構造的に耐えられるということになります。(実際には、もっと耐えることができると思います。)
60mmもある段板は、なかなか贅沢でとても使えませんが、準防火地域ならその必要性から堂々と使用可能です。工夫次第では小面積でお納まる螺旋(らせん)階段も可能となります。
なんといっても木の段板は、素材そのものが持つ温かみが魅力であり、価値なのです。
【浴室の拘(こだわ)り天井】
在来浴室の天井には、できれば勾配を付けたいものです。これで、入浴中に蒸気が水滴になって天井から落ちてくることも避けられます。さらに、檜(ヒノキ)や檜葉(ヒバ)材などの木板仕上げにして調湿機能をもたせることも可能です。
するとなぜか、浴室に欲しい落ち着きと癒しの雰囲気が出るため一石二鳥ともいえます。ただし、湯気が天井からポトリと背中に♪といったのもまた風情といえますから、それはそれでいいものかもしれませんが…
腰壁より上部も同様の木として浴槽も木製にしてもいいかもしれません。なかなか他の材では味わえない趣きがあり、何とも言えない風情があります。
手入れが大変では?という意見もありますが、天井だけなら換気さえ心掛ければ板張り仕上げでも手入れはほとんど不要で、気軽に使用できるため、お奨めです。
ちなみに、床壁天井、湯舟、風呂蓋まですべて檜で設えた W様は、お風呂から上がる際、必ず床壁を拭いて上がっているそうです。20年以上経過した今でもほとんど、問題なく使用されています。
ただし、誰でもできることではないので、ここまでは、されなくても大丈夫だと思います。
【木板張り仕上げで癒しと調湿機能を発揮!】
①壁タイル側に目透かしを幅3mm程度とり、シーリングします。
②木板張りの天井
③天井に勾配を付けない場合でも湿気対策は床壁断熱と換気乾燥暖房機で対応可能です。
※木板張りの材種は檜(ヒノキ)または檜葉(ヒバ)がお奨めです。
安価(?)で軽く、調湿性も備えてます。サイズは小幅板95(幅)×12(厚)×1800mm(長さ)。本実(ほんざね)加工がお奨めです。
木材の裏側に水が浸入しないよう、壁面タイル側にシーリング3mm程度を施すことをお奨めします。