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年齢問わず活動的になる快適暖房の家
今回も独断と偏見で、旧暦のお話から、入らせていただきます。
立春 末候 魚氷に上る(うおこおりにのぼる)
お釈迦さまを偲(しの)ぶ涅槃会(ねはんえ)
旧暦二月十五日はお釈迦さまが入滅(にゅうめつ)した(亡くなった)日です。多くのお寺がお釈迦さまを偲ぶ法会(ほうえ)、「涅槃会」を開きます。
「涅槃」は、古代インドで用いられたサンスクリット語では「ニルヴァーナ(nirvana)」。
「炎を吹き消す」という意味をもち、そこから「すべての煩悩の火が消えた悟りの境地」とともに、お釈迦さまの死をあらわす言葉となりました。
お釈迦さまは頭を北に向けて横たわり、たくさんの弟子や信者に囲まれて亡くなりました。仏像の「涅槃像」や、涅槃会で本堂に掲げられる「涅槃図」はこのときの様子をあらわしたものです。
そして、立春の末候は「魚氷に上る(うおこおりにあがる)」となります。
意味は、だんだん暖かくなってきて、湖や川の氷が割れ、魚が跳ね上がる季節を言います。およそ2月14日~18日までのころです。
そして割れないまでも、春先の薄く貼った氷のことを、薄氷(うすらい)といいます。
2月半ばと言えば、 まだ寒さが続きますが、立春を過ぎればもう暦の上では春なので、寒の季節は終わり余寒となります。
夏でいえば、残暑のようなものです。この時期の寒さに相手を思う余寒見舞いがあるのですが、余寒見舞いは、立春から二月末までに送ります。
年齢問わず活動的になる快適暖房の家
まだまだ厳しい寒さが続きますが、いかがお過ごしでしょうか。
今回は、暖房の方法と健康の関係について、科学的な調査をもとにした最新情報をお届けします。
温度差をなくすことが温度のバリアフリーですが、単純に暖房があれば実現するわけではありません。
部屋全体(ベストは建物全体)が暖まる暖房でなければ快適とはいえず、その結果、住む人の「活動量」に差が生まれ、健康への影響も大きな違いが生まれることが解明されました。
子どもが部屋全体を活発に動くのは、床暖房の部屋。さらに学習効果も・・・!?
子供が室内で活動する際の導線を、「エアコン暖房の部屋」と「床暖房の部屋」で比較してみました。
すると、エアコンで暖房している部屋よりも、床暖房の部屋の方が、子供がより活発に動き回る、という結果が得られました。
(芝浦工業大学 秋元孝之教授/東京ガス調べ)
また、公立中学2年生108人(男女各54人)に対して、35点満点のテストを7回行った時の各回の平均得点を比較してみると、
すべての回で「エアコン暖房の部屋」よりも「床暖房の部屋」での平均得点の方が高い結果になりました。
頭寒足熱の効果によって集中力が高まり、床暖房の部屋は勉強にもぴったりの暖房と言えます。
(多湖輝研究所/東京ガス調べ)
「家まるごと暖房」の家に住む高齢者が、1日の活動量が多い理由。
高齢者の生活では、家事活動のような低強度の日常生活活動が健康維持に重要とされます。
上の図は、東京都老人総合研究所と東京ガスが、暖房方式によって高齢者の活動量がどの程度差が出るかを調べたものです。
こたつやホットカーペットを使って室内の一部のみを暖房している高齢者の活動量はかなり低いのに対して、部屋全体を暖房している高齢者の活動量は全体的に高い傾向が見られました。
さらに、住環境研究所と国立長寿医療研究センターが共同で同様の調査を行っています。
今回の調査結果では、部屋間の温度差の少ないグループで、より積極的な低強度の日常生活活動が多いことが確認されました。
部屋間の温度差を少なくすることは、特別な運動をしないでも、日常生活を継続できることにつながり、健康維持の観点からも有効であることが考えられます。
◆フロアー暖房群は、部分暖房群に比べ室内平均温度が6~11℃も高く、リビングと非居室(トイレ、廊下)との温度差は3~4℃。
また最高・最低温度差の平均はリビング、キッチンでは8~7℃、非居室(トイレ、洗面脱衣、廊下)で6℃前後でした。
◆一方、部分暖房群ではリビングと非居室との温度差は6℃となっています。
最高・最低温度差の平均はリビング、キッチンで12~14℃、非居室で9~10℃となっていました。
◆1日あたりの平均活動時間(生活活動、歩行)を見ると、フロアー暖房群では、低強度生活活動平均は「236分」、部分暖房群は「215分」。
また中強度歩行活動では、フロアー暖房群の「35分」に対し、部分暖房群「23分」でした。ともにフロアー暖房群の方が、活動時間が長くなっています。
◆1日当りの平均歩数は、フロアー暖房群の「8082歩」に対し、部分暖房群「7498歩」でした。
「筋力」も維持も可能となる「家まるごと暖房」の家に住む高齢者
東京都健康長寿医療センターでは、2014年の12月に、実際に暖房方式の違いによって高齢者の筋力の差が出るのかを調査し、その結果を公表しています。
この結果によると、全体暖房の家に暮らす高齢者は、部分暖房のみの家に暮らす高齢者に比べて、「握力」そして「膝を伸ばす膝伸展力」ともに大幅に強いことがわかりました。
家の中での活動量の違いが、明らかに筋力に影響を与えています。
高齢者がより長く、自立した生活を送るためには運動器系の機能を維持する必要があります。
WHO(世界保健機構)は「死亡に対する危険因子」として、高血圧、喫煙、高血糖に次いで、『身体活動量の不足』を第4位に位置づけるなど、健康寿命の延伸に対する「身体活動(生活活動+運動)」全体の位置付けが高まっています。
足元から部屋全体をムラなく暖める床暖房は、日だまりのようなナチュラルな温もりが特長です。そして、家全体を暖める「蓄熱」式床暖房の家では、より活発な暮らしを送ることができ、日頃の健康維持という点でも効果が期待できます。