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【勘違い!狭くなったから増築(リフォーム)】(間違いだらけのリフォーム⑤)
今回も独断と偏見で旧暦のお話から入らせていただきます。
処暑(しょしょ)初候 綿柎開く(わたのはなしべひらく)
男はつらいよ
渥美清(あつみきよし)さんが主演する映画『男はつらいよ』は、「ひとりの俳優が演じたもっとも長い映画シリーズ」としてギネスブックに認定されています。
1969(昭和44)年の第1作にはじまり、1997(平成9)年までに特別編を含む49作品が公開されたんですね。
まさに国民的人気を誇る映画シリーズですが、じつは今でもファンが拡大中です。
その多くはインターネット動画やBS放送で作品を知った20~30代なのです。
たしかに主人公・寅さんの自由さや人情味あふれる人柄は、今の時代には新鮮で魅力的。
聖地・東京都葛飾区柴又の「寅さん記念館」は、コロナ禍の今日も、制限内ですが、多くの人で賑わっています。
・今日をたのしむ
【男はつらいよの日】
「男はつらいよ」の第1作が公開されたのは、1969(昭和44)年の今日でした。第1作では寅さんこと車寅次郎が葛飾柴又奈良、京都を舞台に人情喜劇を巻き起こします。
【ジェラートの日】
こちらも映画由来の記念日。イタリアの氷菓子であるジェラートを世界に知らしめた名画『ローマの休日』がアメリカで封切られた1953(昭和28)年の今日にちなんで制定されました。
【勘違い!狭くなったから増築(リフォーム)】(間違いだらけのリフォーム⑤)
前回ブログ→ 【壁構造の家はリフォームしにくい】(間違いだらけのリフォーム④) https://heiwadai.jp/kabekouzou/前回ブログのリンクを張っておきますのでよろしければ
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【「狭くなったから増築でもしてみよう」は大間違い!】
「家が狭いから増築しよう」
「もうひと部屋ほしいから増築しよう」
「モノを置く場所がないから増築しよう」
何かにつけて、思い立つ「増築(リフォーム)」。でも、気を付けなければいけません。増築さえすれば家が広くなるとか、新しい部屋さえつくれば住みやすくなると考えるのは錯覚であり、危険です。
肝心の「生活空間」が、まったく広くなっていないことだって、決して珍しいことではありません。とくに、個室の増築には慎重でなければなりません。新しい部屋がひとつ生まれたら、古い部屋がひとつ死んでしまったなんて、ザラにある話です。
だれだって「新しくてきれいなところで暮らしたい」ものです。ほおっておけば、家族全員が成り行きに任せて新しい方へ、新しい方へと移動し勝ちになります。特に、南側に広くて快適な部屋を増築でもすれば、古い部屋には日も射さず、風も通らなくなります。
そして、暗くてじめじめした肌寒い部屋からは、誰しも逃げ出したくなるのが普通だと思います。
結局、古い部屋は誰も使う人がいなくなり、二、三年もすれば、ほとんど物置きと化してしまいます。そのまま十年も経ってしまえば、また性懲りもなく「狭くなったから」と言って、さらなる増築に踏み切ることは火を見るより明らかなことです。もちろん、その時点で増築に充てられる予算が残っていればの話ですが…。
私は、このような現象を「甦(よみがえ)り増築」などと呼んでいるのですが、ふと気が付けば、家の北側は「開かずの間」ばかり並んで、ゴーストマンションばりの廃屋同然なんてことになりかねません。
下手な増築をすると、変なところに柱が残ってしまい、非常に使いにくい部屋になってしまったり間取りに無理が生じることがあります。「増築したのに、生活空間は、まったくと言っていいほど広がっていない」。「使える部屋が増えていない」。「増改築し直しているうちにますます出費が嵩(かさ)んで、結局、建替えたほうが安かった」などという話も数知れず、耳にしてきました。
これでは、費用も無駄、スペースも無駄、時間も無駄、努力も無駄。安易な増築は、一生懸命、、無駄を増やしているということに成りかねないのです。そんなことにならないためには、増築を決める前に、ひと呼吸おいてみることが必要です。
部屋を増やす前に、今ある部屋の用途や間取りを見直してみるのです。ちょっと知恵を働かせれば、今までの半分の出費で二倍の効果を生むことが可能なのです。