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【「収納の仕組みが分かる7つの法則」】[第二法則]
今回も独断と偏見で旧暦のお話から入らせていただきます。
立春 初候 東風凍を解く(とうふうこおりをとく)
物への感謝、針供養
2月8日は「御事始(おことはじめ)」(地域によっては「御事納(おことおさめ)」)。
厄日とされ、身を慎(つつし)み、仕事をせずに過ごす一日でした。
昔の女性にとって裁縫は大切な仕事であったため、やはり針仕事はお休み。
やがて折れたり曲がったりした古い針の労をねぎらい、感謝する「針供養」の風習が生まれました。
物にも魂が宿ると考えて、大切にしてきた先人の心持ちがよくわかるならわしです。
各地の神社やお寺では、針供養を行います。参拝者は使えなくなった針を行います。
参拝者は使えなくなった針をやわらかいコンニャクや豆腐に刺し、これまでの感謝を込め供養するとともに、さらなる裁縫の上達を願います。
※今日をたのしむ
【御事始・御事納】
他の神様を迎え、春の農作業を「始める」日とするか、お正月に関わるすべての行事を「納める」日とするかで、名前が変わるといいます。
【御事汁】
無病息災や豊作を願って御事始に食べてきた根菜たっぷりのお味噌汁。
地域によって違いはありますが、サトイモ・大根・ゴボウ・にんじん・コンニャク・小豆(あずき)が代表的な具材です。
食物繊維やビタミン類が豊富で、体の芯からポカポカになります。
【「収納の仕組みが分かる7つの法則」】[第二法則]
【「収納の仕組みが分かる7つの法則」】の[第一法則]のお話をさせていただきました。
今回はその第2の法則のお話です。
【従来の収納の常識(過去)を捨てる】
●家にあるモノをリスト化し分類する?
収納に関する本や雑誌のほとんどが「まず持ち物すべての把握から始め」、「そして、こんなにもたくさんのモノがあったのか!という自覚を持つことから始めましょう!」と書いています。
ある婦人雑誌の特集で、4人家族の家庭にあるモノの数を調査してみました。その数は、なんと約6千点にのぼったそうです。
また、多くの本では収納計画の前に分類のテクニックについて細かく説明しています。散らからないよう、ひとまとめにするという目的のためなのですが、この作業も大変です。
このように大量にあるモノの内容を把握し、さらに分類するには、大変な時間と手間をかける必要があります。
この作業だけでイヤになってしまいそうです。
わたしには、このような方法がうまくいくとは、到底考えられません。
忙しくて、疲れていて、夫や子どもが何かと甘えてくる現実の暮らしのなかで、実際に実行できる「肩の力を抜いた方法」を考え出さなくては意味がない、とわたしは考えています。
わたしは、片づいたお部屋づくりの第一歩は、家にある様々なモノが、本来あるべき場所、つまり「定位置」にあるのかどうかを考え直すことから始まると考えています。
言い換えれば、その部屋で行う作業や行動に必要なモノが、ちゃんとその部屋にしまわれているのかどうか、という見方でチェックすることが大切だと思っています。
たとえば、玄関に宅急便などの受け取り用に専用の印鑑を置いておけば、そのつど印鑑を捜しに寝室やリビングに行かなくても済むようになります。
しまい方の工夫や不要なものを捨てるのは、この後でよいと思います。
●[デッドスペースを探す? ]
また、家具と家具のすき間や物入れの隅など、いわゆる「デッドスペース」の有効活用が賢い収納と勘違いされている方も多くおられます。
確かに無駄なスペースを収納に利用する事は合理的かもしれませんが、破局はすぐに訪れます。
何故ならば…
使うためにしまうという目的からすると、デッドスペースは出し入れしづらい場所です。
次に、すぐにモノが溢(あふ)れ出して隙間がなくなってしまいます。わずかに破滅の先送り効果はありますが、その時は片づけする意欲もなくすほど、部屋の隅々にまでモノが溢れているでしょう。
「ふとん圧縮袋」を使って押入れにスペースをつくる方法もありますが、空いたスペースを別のモノがあっという間に占拠してしまって、前よりも使いづらくなる結果に終わる事がほとんどです。
つまり、モノをしまい込む技術では、部屋をすっきり片づけられた状態に保つことはできない、ということです。
●[収納グッズに頼る?]
きれいに片づいたリビングの写真を雑誌で見て、「そうか、こういう収納グッズがあればうまくいくんだわ」と感心していませんか?
でもそれは、その写真のお宅のモノや使い方に合った収納の実例であり、あなたの実情に合ったものではないのです。
テレビのお茶の間ショッピングや通販カタログには、収納に関するグッズが溢れています。
そして、どれも「これがあれば、あなたのお部屋が片づきます」とささやきかけてきます。
おかげで、お部屋の中には収納グッズがいっぱいで、さらに整理がつかなくなる、という悲喜劇を繰り返してしまいます。
収納の基本は、モノを取り出しやすくしまうことにあります。
モノを使う場所や使用頻度によって収納の方法が変わるわけですから、ただただ「収納グッズを買っては入れる」、を続けていると収集がつかなくなってしまいます。
また、しまい込むことを続けていると、いざ使いたいときに、あちらこちらの引き出しや箱を探しまわることになってしまいます。
ではどうすればいいのでしょうか?
それは棚のように、モノがすぐ見える形の収納にすることです。
棚は、固定されているものより、位置を移動できるものが便利です。枚数を増やしたり、扉をつけたり、オープンにできたり、というように自由に組み立てができるシステムが、よりいいと思います。
棚は収納の万能選手といえるのです。
次回、「大三法則」をお送りします。