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【住まいの機能&しくみの基礎[風通しの基本②]】

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今回も独断と偏見で旧暦のお話から入らせていただきます。

立秋(りっしゅう)末候 蒙霧升降す(のうむしょうこうす)」

台風の名前

北太平洋上で台風の卵(熱帯低気圧)が多く生まれ、発達しながら日本に近づく8~9月は台風シーズンです。

台風は「台風17号」のように、毎年1月1日以降に発生した順に番号で呼ぶのがお馴染みですが、国際的には別の名前がつけられます。

日本を含む14カ国が加盟する「台風委員会」が定めるもので、各国が10個ずつ提案した計140個の中から順に名づけます。

ちなみに1番はカンボジアの「ダムレイ」。象を意味する言葉です。

日本は「テンビン」「ヤギ」「ウサギ」「カンムリ」など、星座の名前を提案しました。

これは、もっとも台風の影響を受ける船乗りたちが、かつて方角を知るのに正座に親しんでいたことからのアイデア。

さらに他国の言葉で感情を害さない響きでかつ発音しやすい、という条件も満たしているそうです。

・今日をたのしむ
【おわら風の盆前夜祭】

台風の風が鎮まるよう願い踊る「おわら風の盆」の前夜祭は、8月30日まで。富山県富山市八尾(やつお)町に哀調を帯びた「おわら節」が響き渡ります。

【世界モスキートデー】

1897(明治30)年の今日、イギリス人医師がマラリアの感染源は蚊であると解明。蚊のもたらす病気を知るイベントを世界中で開催します。

過去人類の命を最も奪ってきた感染症のマラリアです。

【交通信号設置記念日】

1931(昭和6)年の今日、日本ではじめて三色灯の自動交通信号機が設置されました。

【住まいの機能&しくみの基礎[風通しの基本②]】

前回は新シリーズ[住まいの機能&しくみの基礎]の第一回目で【住まいの機能&しくみの基礎[風通しの基本①]】をお送りしました。

https://heiwadai.jp/sizennnokaze/ 

(青字のタイトルをタップすると記事に飛びます)をお伝えしました。

今回は[風通しの基本編]の第2回目【住まいの機能&しくみの基礎[風通しの基本②]】をお伝えさせていただきます。

前回の、「風通しの基本」のおさえておきたい重要な点を再度お浚(さら)いしておきたいと思います。

【風通しの基本】

◇[家の中に自然の風を通すのが快適な住まいづくりの必須条件]

〈家の中を風が抜ければ気持ちも軽くなります〉

住まいの機能を考えるうえで、風通しは重要な要因のひとつです。特に日本では、高温多湿の夏を乗り切るためにも欠かせないポイントとなります。日本家屋は、いにしえより障子や襖などの引き戸を多く用い、開放的な住環境を可能にするのが特徴ではありますが、それは、そこに住む人や建物自体にとっても風通しが大切だと考えられてきたからなのです。

風通し、通気、通風、換気など、さまざまな呼び方がありますが、一般的に窓を開けて自然に風を通すことを「通風」(パッシブ)、換気扇などの電気を使う動力を用いて機械的に空気を入れ替えることを「換気」(アクティブ)と呼びます。

私、個人的には気持ちの良い「風」を取り込むことを「風通し」と呼びたいと思っています。

通風と換気の目的のひとつは、温度や湿度を調節することで、木造住宅の木材が湿(しめ)らないように乾燥させます。また、結露やカビなど、生活する上で私たちの健康上好ましくないものを防ぐという意味もあります。

2つめは、空気を入れ替えることで身体的にも気分的にもリフレッシュすることです。朝起きたとき、窓を開けて空気を入れ替えると気持ちがスッキリすると思いますがいかがでしょう?

真夏と真冬、それから梅雨を除く季節は窓を開けていればかなり心地良い風が入ってきます。現在の家は密閉性が高く、機械換気に頼り過ぎている感がありますが、家の中に自然な風を通す「風通し(通風)」は快適な住まいの基本なので積極的に取り入れることをお奨めします。

この風通しをよくする手法がいくつかあります。

.ひと窓通風の仕組み

【ひとつの窓での通風の仕組み】

 

本来は、入り口と出口の関係になる別々の窓があると最適です。ただし、暖かい空気は上に、冷たい空気は下に行くので、1箇所の窓でも、自然に空気の入れ替えは可能となります。たとえ1か所でもできれば窓はあったほうがいいということです。(さらにできれば断熱性に優れた窓ならよりベターです)

手法①
【空気の入口と出口を考える】

 

冷たい空気は重いので下に降ります。暖かい空気は軽いので上に昇る。という性質があるため、基本的には窓はひとつ開けるだけでも空気の入れ替えは可能となります。これを「重力差換気(重力換気)」といいます。

ですが、室内の空気全体を動かすためには、空気の入口と出口を考えてあげると風通しの効率がグンと上ります。

……………..(前回ここまで)”””””””’

特に近年の住宅は気密性が高まる傾向にあるので、空気の取り入れ口となる給気口は用意することをお奨めします。換気扇を使って換気をする部屋では、換気扇とは別の壁面に給気口を設置します。

窓での通風も同じように、できれば対面する壁にもうひとつ風の入ってくる窓を設けられれば最適(図1参照)です。窓のサイズはさほど気にする必要はなく、大きな窓であればゆっくり、小さな窓であれば少し早く空気が流れることになります。

窓を対面させることが難しければ、隣り合う壁面にします(図2参照)。それも無理なのであればドアを開けるなどして、部屋の窓との通気経路を確保するよう(図3参照)心掛けて下さい。
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風通しの窓
【自然の風がふんだんに通るリビング】

南(写真右側)はもちろん、東側(写真正面)に窓のあるリビング。吹抜けと2階の窓へ向けても風が通り抜け、気持ちの良い空間となっています。

 

風通し窓の配置

 【対面する窓で通風する場合(図1)

マンションの場合はなかなか難しいが、可能であれば、向かい合う壁面にそれぞれ窓を設けることをお奨めします。1つの窓の場合よりも効率よく部屋の空気を入れ替えることができます。空気が出ていくところがあれば、風も取り込みやすくなります。

 

【隣り合う壁の窓で通風する場合(図2)

対面する壁面にそれぞれ窓を設けられない場合は、隣り合う壁面に窓を設けても、風は流れてくれます。この場合は、できるだけ窓と窓の距離を離すようにしてやると部屋の中の空気が入れ替わり易くなるのでお奨めです。

 

【廊下もドアも使って通風する場合(図3)

隣り合う壁面にも窓が付けられない場合、部屋のドアも通気の経路として使います。仮に廊下に窓があれば、風は流れて行ってくれます。できれば入り口ドアは、引き戸の方がより使い勝手がいいのでお奨めです。

 

by株式会社 大東建設 阿部正昭

 

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