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風通しにこだわった家〈風通し考②〉 

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今回も独断と偏見で、旧暦のお話から、入らせていただきます。

大寒 末候 鶏始めて乳す(にわとりはじめてにゅうす)

季「節」の「分」かれ目、節分

124年ぶりの節分

124年ぶりの2月2日の節分

明日は立春。暦の上では春がはじまります。そして、令和3年の今日は、冬と春という二つの季節の分かれ目、124年ぶりの2月2日の節分です。

もともと「節分」は立春・立夏・立秋・立冬の前日それぞれをあらわす言葉でした。しかし旧暦では、春の到来をお正月と並ぶ新年の始まりとし、とくに大切にしていたことから、今日だけを意味するようになりました。

古来、季節と季節の隙間には災いや邪気が忍び込むとしてきました。たしかに季節の変わり目は気もそぞろになりやすく、体調を崩しがち。

年4回の節分

実際には、春夏秋冬ごとに、節分は年4回

そういった「災厄」や「病魔」「油断」といった「災厄」や「病魔」「油断」といった恐ろしいものを、鬼と一緒に祓(はら)ってしまおうというのが、豆まきをはじめとする節分の風習です。

大寒のモモンガ

大寒のモモンガ

「鬼」は人に悪さをするもの、目に見えないものである「隠(おん)」に由来しています。昔から鬼のような悪いものは、丑寅(うしとら)(北東)の方角、いわゆる「鬼門」からやってくると考えられてきました。そのため、牛の角と虎の牙をもつ鬼の姿ができあがったといわれています。

節分行事の中心ともいえる豆まきは、14世紀ごろに生まれました。

平安時代の宮中行事であった邪気祓いの風習「追儺(ついな)」をルーツとし、豆をまくのは「魔(ま)を滅(め)する」の語呂合わせから。今日は日本中に「鬼は外、福は内」のかけ声が響き渡ります。

豆をまいて無事に鬼を追い払った後は、運を開き、福を招くならわしが待っています。まずは自分の年齢と同じ数の豆を食べて無病息災を願う「年取り豆」。

大阪の老舗寿司店で生まれ、近年急速に広まった「恵方巻き」もあります。

その年のよい方角である恵方を向きながら太巻き寿司にかぶりつき、無言で一気に食べきると、一年間病気をせずに過ごせるといわれています。

鬼が苦手と伝わるイワシを節分の行事食とする風習もあります。今は、メザシとしてもおなじみのウルメイワシが旬。マイワシやカタクチイワシを使ったつみれ汁も定番です。

そして、七十二候で一年の最後の季節は、鶏始めて乳す(にわとりはじめてにゅうす)といいます。

およそ一月三十日から二月三日ごろまでで、春の訪れを感じた鶏が卵を生み始めるころという意味です。

古(いにしえ)の昔、鶏にも産卵期があり、初春から初夏にかけて卵を産んでいました。(いまでは白色レグホンなどの品種改良によって一年を通して産むようになっています)。

ちなみに、鶏といえば高らかに鳴いて夜明けを告げますが、とくに元日の暁に鳴く鶏(またはその第一声)を初鶏(はつとり)といいます。

風通しにこだわった家〈風通し考②〉  

【風通し(通風)は上下を旨(むね)とする】

自然現象を人間の意志でコントロールすることは絶対的に不可能です。

言うまでもありませんが、自然の摂理に逆らっても無駄なだけではなく良いことはありません。

気球の原理ように、空気は温められれば上昇しようとする性質を持っています。

なので、原則、窓の位置はタスキ掛けで配置します。すると暖かい空気は上の窓から抜け、冷えた空気が下の窓から抜け、その空気に引っ張られた冷えた空気が下の窓から吸い上げられるのです。

・全面開口

全面開口の風通し

全面開口の風通しの中、佇む男が1人…

⇧通風には最高に良いのですが、プライバシーは無いし、壁に何も掛けられない欠点が…

 

・上部だけ開口

上部だけ開口の風通し

上部だけ開口の風通しは下部の空気がヨドミます⇧

・上と下開口

風通し上下の開口

風通し上下の開口だけでもヨドミ発生

 

・タスキ掛けの開口

タスキ掛けの開口

タスキ掛けの開口ならばヨドミは無し

通風とプライバシーの両方とも確保可能⇧

【風の道をクロスさせる】

さまざまな気象状況と立地条件によって、風向きや風量は大きく変化します。それだけに、その変化に対応するのは大変難しいことです。

建物が密集している都市部では、隣にマンションが建ってからまったく風向きが変わってしまったという例も少なくありません。

建築基準法など、建築関連の法律では、そこまで保証してはくれません。

ですから、周囲の環境が変わりやすい地域では、風は必ず南や東から吹いてくるという固定概念に縛られることなく、柔軟に考え対処しておかなければなりません。

逆に周囲の建物も風通しの邪魔になるとも限らず、風を反射して風通しを促してくれることもあるのです。

また、冬の強い北風を防ぐ防風林ならぬ防風の役割をしてくれることもあります。

できるだけ、4方向からの風の通り道を考えておく必要があるのです。

全方向の風向きに対応

あらゆる季節の全方向の風向きに対応した開口

季節に応じて快適な場所を探して寝る⇧

《風通しにこだわった家》

風の滞りは解消しなければなりません

風通しをよくするには、次の2点に注意しなければなりません。

1つめに必要なのは風の入り口と出口の開口部の大きさです。いくら入り口が広い通路でも、出口が狭ければ渋滞が起こります。ところが、通風では不思議に思えますが、そうではありません。

入り口から入った風の量と同じだけの風量を、それより小さい開口から出す場合、スピードを上げなければならないからです。

つまり、入り口の半分の出口の場合風速は計算上、2倍になるのです。

2つ目は、窓や扉の位置です。開口部に隣の家が迫っていたり、高い塀がすぐ近くにあり邪魔されている場合は、風は入ることも出ることもできません。

風は困ったことに女心よりも気ままです。吹く時期や風向きは、地域や立地条件によって異なります。

また、近辺の建物などにも影響されやすいため、なかなか正確に風向きを把握できないのが実情です。

ですが、1つの手掛かりとしてその地域の風向きなどの統計を調べておく必要があります。

そして、風向きは平面的に考えるだけでなく、立体的に考えなければなりません。

風の吹いている方向に向けて開き、風が通りやすい道をつくってやることが大いに必要なのです。

風の滞りを避ける

風通しの滞りは避けなければなりません

壁が風が吹く方向に並んでいた方が風通しが良いのですが、耐震上では直行方向の壁も必要不可欠となります。

by株式会社 大東建設 阿部正昭

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