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「階段の蹴上と踏面の関係【階段CASE 2】」(安全・高齢者配慮)
今回も独断と偏見で旧暦のお話から入らせていただきます。
啓蟄(けいちつ)初候 蟄虫戸を啓く(すごもりむしとをひらく)
サヤエンドウ
煮物にパラリ、卵でとじてチャチャっとひと品、シャキシャキの歯ごたえとほのかな甘味を堪能できるゴマ和(あ)えも美味ですよね。
鮮やかな翡翠(ひすい)色で食卓を彩るサヤエンドウが旬を迎えています。
関東では「キヌサヤ」の名でも親しまれているようです。
漢字にすると「衣(絹)サヤ」。サヤがこすれる音が、衣擦れに似ていることから名づけられたといわれています。
スジ取りは、サヤエンドウとの真剣勝負。キレイに取れると、爽快感を覚えます。栄養面では、疲労回復や老化予防に効果があるビタミンCが豊富。
ただしビタミンCは水に溶けやすく、熱にも弱いので、茹ですぎや火の通しすぎは避けましょう。
・今日をたのしむ
【サヤエンドウの日】
今日は、3(さ)月8(や)日の語呂合わせで、さっきお話したサヤエンドウの日。
エンドウ豆の新芽は「豆苗」、若取りした未熟なサヤは「サヤエンドウ」、完熟前のやわらかい実は「グリンピース」、完熟して固くなったら「エンドウ豆」。
成長と成熟具合で名前が変わります。
「サヤエンドウ」「グリンピース」「エンドウ豆」みんな同じものだったんですね。
【みつばちの日】
こちらも語呂合わせ。巣に籠(こも)っていた働き蜂たちが動きだす頃です。彼らがもたらすハチミツは栄養満点。
疲労回復、風邪予防などに効果があり、古くから薬としても重宝されてきました。
「階段の蹴上と踏面の関係【階段CASE 2】」(安全・高齢者配慮)
【階段の蹴上(けあげ)と踏面(ふみづら)の関係=550mm≦蹴上×2+踏面≦660mm】
【① 階段と踊り場の形状】
・階段の形状としては、形状以外すべて条件が一緒であれば、曲がりのないI型が最も安全ではありますが、I型形状だけで、すべて賄(まかな)うわけにもいきません。曲がりがある場合は屈曲部をより安全に設計することが重要となります。90度の屈曲部分(L、C型)や180度の屈曲部分U、J型の踏み板を細かく分類すると、踏み外しの危険性が高まります。やむなく分割せざるを得ない場合は、平坦部分の上で分割して転落リスクを軽減することをお奨めいたします。
【②階段各部の寸法の関係】
・建築基準法で定められている幅は[750mm以上]です。手摺りの出が壁から100mmを超える場合、その分を差し引いた幅が有効幅となります。
・同じく建築基準法では、蹴上げ[230mm以下]、踏面は[150mm以上](廻り階段の場合は、踏面の狭い方の端から300mmの位置での寸法)と定められています。住宅性能評価・高齢者等配慮対策等級では、勾配(6/7以下、550mm≦蹴上×2+踏面≦650mm)かつ踏面が(195mm以上)(等級3・2)と等級の定めがある他にも、細かな規定がありますので確認してください。
【③手摺りの高さと設置位置】
・建築基準法に手摺り高さの定めはありませんが、(段板先端+700~900mm)の範囲に手摺りをつけて下さい。勾配が45度超の場合は両側手摺りにすることをお奨めいたします。廻り階段は外周部に手摺りを付けると、踏み外しの危険が少なく、I型階段は降りる際の利き手側につけることをお奨めします。高齢者や子ども用に2段手摺りにする場合は(600mm)と800mmが目安となります。2階腰壁は転落防止のため(足掛かり+800mm)以上にして下さい。
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【踊り場(屈曲部分)の形状】】
↑一番上の図は階段の降り口が6分割されていて踏み外しの危険性が高く、転落した場合、途中で止まらずに1階まで落ちてしまう可能性が大です。二番目から四番目の図のように平坦部の上で分割すると安全性が増してよい。
【蹴上げが低いだけでは安全ではない】
同じ蹴上げ寸法でも、踏面を狭くすると、階段勾配が変わり、降りる際に手摺りがないと不安に感じる場合がある。階高3.0m、蹴上げ200mmで踏面が230mmと195mmの場合を比較する。
【蹴上げ×2+踏面、勾配の比較】
・踏面230mmの場合
200×2+230=630…OK
勾配≦6/7→等級5
・踏面195mmの場合
200×2+195=595…OK
6/7≦勾配≦22/21→等級3
by株式会社 大東建設 阿部正昭