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【できる子に育つ子ども部屋のつくり方[ステップ1]】
【できる子に育つ子ども部屋のつくり方[ステップ1]】
勉強が手につかず成績の上がらない子には、共通の特徴があります。それは、片付けが下手で、いつも身の回りが散らかってしまうことです。一方で、勉強のできる子の部屋は、うまく片付けられ整理整頓されています。
整理整頓の習慣が学力の向上に密接に結びついていることは明らかなのに、整理整頓についての基礎的な教育、つまり「収納の技術」を子どもに教えるということは、まったく無視されてきました。
収納の技術とは、単にモノの整理整頓にとどまらず、「情報や知識の整理」にも通じる、きわめて重要なテクニックです。きちんと整理収納されたスペースには多くのものを収めることが可能となり、取り出すことも滞りなくできるのです。
身近なモノの整理をきちんとできる習慣や技術を教えることは、情報や知識を上手く整理して、「頭脳という頭の中の整理棚に収納(記憶)し、上手に出し入れできる能力」を身に付けることに繋(つながります。
あくまでも押し付けではなく、お子さま自身が楽しみながら「整理整頓」という習慣を身に付けるためには適切な教えが必要となります。
ちらかった子ども部屋を見るたびに「早く片付けなさい!」と頭ごなしに叱ってばかりいませんか?これはかえって逆効果のようです。
実際、私自身が悪いほうの例で片付けができない大人になってしまいました。
ところが、整理収納アドバイザーの上級資格取得まで鍛え直した結果、大分まともになり、整理収納のメカニズムを知らなければ、「片付けなければ」といくら気にしていても無駄だということが分かるようになりました。
なので、まずは、親がしっかりと収納のメカニズム(理論等)を理解し、覚え、そのコツを分かりやすく教えてあげてください。言い換えれば、分かりやすく伝えることがコツなのです。
すっきり片付く暮らしの気持ち良さは、生涯にわたって子どもの人生を「積極的」なより良いものに導いてくれることでしょう。
第1ステップ 学習机の選び方
■学習デスクを与える目的を明確に
子供が進学(進級)したから学習机を買う、ということではなく、子供が自分のスペースを持ち、整理整頓の習慣づけや勉強など、小学生(中学生)としての意識づけをおこなうために与えるのだということを子供に説明し、理解させることが大切です。
■子供の行動とそれに必要なモノを考える
子供の勉強で必要なモノは、教科書、参考書など本類のほかに、学校で使う道具、たとえばピアニカ、絵の具セット、書道用具、道具箱など、数え上げれば意外に多くあるものです。
これらは、学習デスクには収まりません。そこで押入れやクローゼットにしまい込んだり、学校から持ち帰ったまま床に置きっぱなしになりがちです。
散らかった部屋を見て、つい、「早く片づけなさい!」と叱ってしまうことになります。
掃除の時もじゃまになって、お母さんのイライラの原因にもなります。
そこで私がおすすめするのはシンプルな「棚」です。片づけが簡単なうえ、一目で必要なモノが見つかるので、探し回ることもなくなり、忘れ物もしなくなります。
■ 後から買い足す家具のことも考える
学習机の購入にあたっては、子供の行動やモノの量、種類などを配慮し、棚、机、衣類タンスなど、全体のレイアウトをあらかじめ考えたうえで、必要なモノを揃えていきます。大きな学習机を買い、後で本箱も置けなくなるようなことは避けたいものです。
また兄弟・姉妹が机を並べる場合、思いつきや子供の好みだけで決めていては、毎年、サイズやデザインが変わってしまい、ちぐはぐなインテリアになってしまいます。デザインや材質の変更が滅多にない、ロングセラーのシステム家具を買い揃えれば、後々、棚や引き出しの買い足しの際に、統一された部屋づくりができます。
■選び方のポイント
ではさっそく、学習机選びのポイントを3つご紹介します。
【幼児~小学生(低学年)】
↓
【小学生(高学年)~中学生】
↓
【高校生~大学生】
①長く使えるものを選ぶ
私は、百貨店などで販売されている、いわゆる「学習机」をおすすめしません。
先ほど書いたように、学習机単体で収納を考えると、すぐにモノが机の上や床にあふれてしまい、整理整頓ができなくなります。
子供の成長にあわせて、ラック、ワゴン、引き出しなどを自由に組み合わせることができる拡張性を持ち、インテリアとして棚など他の家具との一体感を感じられるような「システム家具」がおすすめです。
具体的には、色やデザインについても奇抜でなく、存在感をあまり主張しないシンプルなものが良いといえます。
②体に優しい自然素材を選ぶ
子供の健康を考えるうえで、低ホルムアルデヒト対策がしてあるかどうかを調べることが大切です。 安全対策という点では、古くからホルムアルデヒド対策を徹底している北欧のシステム家具がおすすめです。
③購入時期を選ぶ
学習机は入学・進学の時期を対象としたシーズン商品としての性格が強いため、年末が近づくとキャンペーンセールが始まり、お得に購入できるチャンスです。統一感のある子供部屋づくりの足かせにならないよう、流行に躍ることなく慎重に選びましょう。
準備作業としては、お部屋の中で置く場所を考えておくことが大切です。窓際に置く予定であれば、窓下の高さなども測っておく必要があります。
■ちょっとなつかしい、学習机の歴史
1960年代
1960年代に学習机が誕生し、
このころから家庭に普及し始める。
1970年代
キャラクター商品との組み合わせなど、
個性化、デラックス化。
ちなみに、私の10歳前後から10代の頃の机は、無垢材のやたらとシックな机でした。
1980年代
上下昇降メカなど、多機能化が始まる。
木製タイプが主流に。
上下昇降タイプの机が流行っていましたが、私にとっては、まったく必要なかったような気がします。
1990年代~現在
ホルマリン低減などの
健康対策が進む。
主流はシステム家具に。
大量生産時代のスチール机から温もりのある木製に変わり、奇抜なデザインから飽きのこないシンプルなものに変化してきました。
■整理整頓の習慣が学習能力を伸ばす
私は、「整理整頓」の習慣が身につくとグングン勉強のできる子になると考えています。
逆に整理整頓ができないと、学校の勉強だけでなく、いろいろな点で損をするように思えてなりません。具体的に考えてみましょう。
①お金について
「たしかここにあったと思ったのに、ないなぁ。いいや買っちゃえ!」と思って買ったあとに見つ けた事ってないですか?
整理整頓が出来ていればこのような事はなくなるため、無駄なお金を使わずにすみます。
②時間について
整理整頓ができていないと、探し物をする時間が多くなります。文具や辞書など、必要ない
時はよく目にするのに、探し出すとなかなか見つからないものです。これらにかかる時間は、ほんとうにムダな時間です。整理整頓ができていればモノを探す時間が短縮できるだけでなく、学習の効率がアップします。
③精神面について
探しものをしている時ってすごくイライラしませんか?そんな自分がいやになるし、見つからない事で腹もたつしで精神的には最悪です。
しかもぷりぷりした態度をとってしまう事で周りの人からの評判も悪くなります。
重要なのでもういちど書きますが、子どもの学習能力を左右するものが「整理整頓の習慣」です。
そして、この習慣を身につけるために必要なのが収納の理論です。
次のステップからは、家庭生活の中で整理整頓の習慣と収納の技術が身につくコツと、勉強のできる子に育つ子供部屋リフォームについて具体的に解説してまいります。