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【できる子に育つ子ども部屋のつくり方[ステップ7]】
【できる子に育つ子ども部屋のつくり方[ステップ7]】
今回も独断と偏見で旧暦のお話から入らせていただきます。
小寒 初候 芹乃栄う(せりさかう)
寒の入り(かんのいり)
今日は「寒の内(かんのうち)の初日、「寒の入り(かんのいり)」です。
寒の内は今日から始まる小寒(しょうかん)と、次の節気・大寒(だいかん)を合わせた期間で、一年でもっとも寒い時季になります。
寒空のもと、武道の練習をする「寒稽古」はこの頃の風物詩。中学、高校とこの時季は辛かったですよ。
それでも、防具をつけるから真夏の稽古のほうが、もっといやでしたけどね。
凍てつく風をものともせず心身を鍛錬する様子は、「寒さに負けるな!」と、日本中に活を入れてくれるかのようです。
そろそろお正月気分をおしまいにしたくても、冷え込みに寝床でダラダラ。となる日も多いもの。
しかし寒稽古よろしく気合いを入れても布団から出れば、身も心も引き締まる、冬の朝ならではの澄んだ空気が味わえます。
今日をたのしむ
【芹乃栄う(さりさかう)】
小寒の初候は【芹乃栄う(さりさかう)】ですが、そこに登場するセリは、春の七草としても知られる野草で全国の野山に自生しています。
盛んに増え、競り合うように生える様子からその名前がついたともいわれています。
明日の七草粥に用いるため栽培ものは出荷のピークを迎えますが、天然ものの旬はあとひと月ほど先です。
旧暦の七草粥はまだひと月ほど先だったってことですが、もちろんお正月も同じくひと月ほど先です。
【出初式(でぞめしき)】は毎年、仕事初めに開催されます。
令和2年一月二日、東京では、例年と異なり、東京臨海広域防災公園で行われたようです。
式は、消防団が新年最初の演習を行います。消防車による放水やパレードのほか、江戸の町火消(まちびけし)に由来する梯子(はしご)乗りを披露する地域もあります。
もともとは、消防は警察の一組織だったので警察が引き継ぎ、その後独立したのが1948年だそうです。
つい七十年ほどまえまで、消防署は警察だったなんて驚きです。
でも、消防は、なくてはならない組織。消防所がうちの傍にあります。
前を通ると、消防官のひとたちは、毎日のように走ったり、筋トレしたり救助のために身体を鍛えています。
オレたち住民を守るために日々準備してくれていると思うと、安心感と感謝の気持ちで一杯になりますよね。
【できる子に育つ子ども部屋のつくり方[ステップ7]】
第7ステップ 成長に合わせたリフォーム
子ども部屋のプランを考える場合、大切なのは広さではなく機能です。
幼児期までの子供部屋は、自分で身づくろいができて、ちょっと隠れるスペースがあって、寝る場所さえあればいいと思います。
収納についても、最小限の日常の衣類や、 プライベートな書物や玩具が見近にあればいいわけで、「自分で管理できる」よう、取り出しやすい配置にしたり、自分らしさを演出することが大切です。
従来、子ども用の家具は過度なイラストなどの装飾が施され、学齢に応じて買い換えるという無駄が目につきました。
私が、欧米、特に北欧で目にしてきたシステム収納家具には、このような無駄を排除した合理性と、モノに愛着を持たせて大切に扱うという習慣を身につけさせる意図を感じるものが多くあります。
そして、多くの家具メーカーでは規格を統一し、互換性を持たせています。なかには50年以上にわたってモデルチェンジしないというポリシーによって多くの消費者の支持を集めているメーカーもあります。
高さが自由に変更できるため、幼児期に使ったテーブルが、部材の買い足しによって学齢期の学習デスクになり、本棚や収納庫、ベッドなどと同じ材質で拡張していくこと可能なシステムになっています。
このおかげで、幼児期から青年期にいたるまで、子ども自身が持ち物に応じた収納の仕方やスペースを自分で考え、整理整頓する習慣を養ってくれます。
■間仕切りを兼ねるシステム収納家具
兄弟のいる家庭では、つぎのような使い方も可能になります。
幼児期には、間仕切りのないひとつの部屋に兄弟それぞれのコーナーにテーブルや収納チェストを与え、徐々に拡張しながら、やがてプライバシーを求めるようになれば、それぞれのユニットをくみあわせて間仕切りを兼ねた収納システムを組み上げる。
やがて、上の子が独立するようになれば、自分のユニットを分解して自分の生活拠点に持っていく。
このように生涯にわたって愛着を持った家具に囲まれて暮らしていくというライフスタイルを、欧米の人々は大切にしています。
そして、この根本には日本人の忘れてしまった精神に通じるものがあると思えるのです。
冒頭で、「片づけ上手な子は勉強ができる!」という、少しセンセーショナルな書き方をしましたが、単に勉強ができる子に育つということだけでなく、これからの社会で生きていくための基本的な知恵を学ばせてくれる技術でもある、ということを子どもさんに教えてあげてください。
【できる子に育つ子ども部屋のつくり方】シリーズ エピローグ
収納の技術とは、単に散らかる部屋を片づける技術だけではなく、加速度的に進行する情報化に対応する能力を養う技術にもつながります。
学校や塾での友人関係や、インターネットを通じて流れ込む膨大な情報を処理する能力、つまり情報処理の技術が必要な時代になっているからです。
それは、情報の量の多さだけでなく、多様性においても幼い子供の処理能力を上回る勢いで流入してきます。必要な情報とそうでない情報、役立つ情報と身に危険の及ぶ情報など、瞬時に情報を整理整頓する能力が問われる時代です。
そのためにも、まず身の回りの整理整頓の習慣づくりから始めていきましょう。この本から新しい暮らし方の糸口を見つけていただき、親子関係の見直しや、楽しいリフォーム計画のお役に少しでもお役にたつことができれば幸いです。
整理収納アドバイザー 阿部正昭