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ベッドが置けない子ども部屋【主寝室・子ども室CASE 5】

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今回も独断と偏見で旧暦のお話から入らせていただきます。

次侯 蟄虫戸を坏す(すごもりのむしとをとざす)

ひと足お先に冬支度

日々秋が深まりゆくなか、北の大地や各地の高山ではすでに冬の気配がちらほらと。北海道の旭岳(あさひだけ)や富士山から、初冠雪のニュースが届く頃です。

ちょっと気が早いのでは……、と感じるのは私たち人間だけのようで、虫たちは巣篭(すごも)もりや産卵など、次の春に生命をつなぐ準備を着々と進めています。

七十二候の「蟄虫戸を坏す(すごもりのむしとをとざす)」は、そんな生き物たちの冬支度に注目した候名です。

カマキリやバッタは恋の季節を経て産卵シーズン。アゲハ蝶は幼虫からサナギとなり、そのまま冬を越します。

クワガタやてんとう虫は次第に動きがにぶくなりつつも、越冬のための場所取りに余念がありません。

ベッドが置けない子ども部屋【主寝室・子ども室CASE 5】

今回は久しぶりに、また母娘二人連れのお客さんが相談にやってきました。今回はどんな相談事を持ってくるのでしょうか……愉しみです。

d(娘サエコさん) 私の部屋はここにしよう。クローゼット含めて6.2畳もあれば、今より広いしね。

m(母) レイアウトは自分で考えてね。ベッド、学習机、本棚、他に何を置くつもりかな?

d そんなこと言わないで、ベッドはどこに置けばいいか一緒に考えてみようよ。まずは[間取りPLAN A]の場合ね。

①  ベッドをタテにすると扉を開けられない

②  反対の壁側にすると、収納とベッドに挟まれて通行もできない。

☓[間取りPLAN A]

間取りPLAN A

間取りPLAN A

③  ヨコにすると、今度はバルコニーに出ることも入ることもできない。

m そうね、では考えてみようか!ん?横に置いたらバルコニーに出られないし、タテにすれば収納扉が開けられないよ~!

d 本当だ!全然使えないじゃない。ダメだね[間取りPLAN A]は。じゃあ、[間取りPLAN B]はどうかなぁ?

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
④ ベッドをタテ置きにした場合は、横置きにするよりかはまだいいが、狭くなるため、机のサイズが限定されてしまう。

☓[間取りPLAN B]

間取りPLAN B

間取りPLAN B

⑤ まずは、収納扉を開けることができない。次にバルコニーに出ることができない。

・・・・・・・・・・・・

m ヨコにするのはダメだけど、タテにすれば大丈夫だよ。でも机のスペースが狭いよね、これでは…。今使っているのが入るかどうか確認しなくちゃね。

m&d 同じ部屋の広さでも収納の位置によっては使い勝手がずいぶんと変わるのね~!事前にレイアウトを検討するのって疎(おろそ)かにはできないわね。

【解決策・処方箋】

【設計段階で、ベッド、机、収納、出入り口の4アイテムを熟考する】

子ども室は就寝だけでなく、子どもにとっての学びの場であり、遊びや寛(くつろ)ぎの場であるなど、多くの機能が必要な場所でもあります。

また一方、成長とともにモノが増え、自室で過ごす時間も増えることから、収納の拡張性やプライバシーにも配慮する必要があります。

子ども室は6畳程度を希望されることが多いのですが、同じ広さであっても、部屋の形状はさまざまです。

また、同じ広さで同じ形状の部屋あっても、出入り口の位置、バルコニー(掃出し窓)の有無、クローゼットの配置によって、ベッドや学習机の配置は大きく変わってきます。

事前にレイアウトの検証をしないまま計画を進めれば、最悪の場合、[間取りPLAN A]のようにベッドさえ置けない子ども室ができ上がってしまいます。

[間取りPLAN B]の場合は、ベッドはタテに置けても学習机のサイズが限定されてしまいます。机を出入り口横に置けば通路が狭くなってしまいます。

[間取りPLAN A]の解決策では、ベッドが少し奥まった配置となります。この状態ではベッドメイキングが大変しづらく、掛け布団が掃き出し窓と干渉して、よほど高性能な断熱窓でない限り、ビチャビチャになってしまうなどの問題はあります。

ですが、 赤 学習机の配置に余裕があり 赤了 、間仕切り壁
の前に本棚等を並べて置けるなど、 赤 収納スペースの拡張性 にも優れています。

中央部に空間があることで部屋の広さも感じられる配置となっています。[間取りPLAN B]の解決策では、 赤 隣室間に収納を配置しました。

収納の間口が狭く収納量が少ないことが欠点とはなっていますが、廊下側の壁を収納スペース等として広く使えること、学習机の配置や部屋の中央部にゆとりがある等有利な点もあります。

収納を可動間仕切り収納にすると将来的には、2室を1室に戻すことも容易に可能でもあります。

特に子ども室は部屋の広さに対して、家具の占有率が高い空間でもあるので、必ず事前に家具レイアウトを検証しておくことをお薦めいたします。

[間取りPLAN A][解決策・処方箋]

間取りPLAN A解決策

間取りPLAN A 解決策

① 赤 スペースを広く確保することが可能となります。 赤 

②モノを置く場所が広く取れる

③ベッドに昇降しにくい配置でベッドメイキングも大変しにくい。

[間取りPLAN B][解決策・処方箋]図

間取りPLAN B 解決策

間取りPLAN B 解決策

④モノを置ける場所が広く取れる

⑤ スペースが広く確保できる

⑥収納幅が狭い(奥行きはある)のが欠点。

by株式会社 大東建設 阿部正昭

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