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伝統的な民家は『日本住文化』の結晶ですⅥ
今回も独断と偏見で、旧暦のお話から、入らせていただきます。
初候 蟄虫戸を啓く(すごもりむしとをひらく)
啓蟄(けいちつ)
今日から二十四節気では啓蟄。「啓」は「開く」、「蟄」は「冬籠(ふゆごも)りの虫」をあらわし、冬眠から目覚めた虫や動物たちが土のなかから出てくる頃、という意味にまります。
身近な生き物ではテントウムシやダンゴムシ、カエルなどが顔を出します。
陽気に誘われて外に出たくなるのは、私たち人間も同じですよね。なんだか心がウキウキ、フワフワ。
厚手のコートを脱いで足取りも軽やかに、春風とともに出かけてみませんか。
そして七十二候で、啓蟄の最初の候を蟄虫戸を啓く(すごもりむしとをひらく)といいます。
冬ごもりしていた虫が姿を現し出すという意味で、およそ3月5日から九日ごろの季節です。
この啓蟄になると、だいぶ春めいてきます。
春分まであと半月ほどになり、ぽかぽかした日だまりで、猫が目を細める姿を見かけるのもまさに、この時季の風物詩ですね。
伝統的な民家は『日本住文化』の結晶ですⅥ
重要文化財指定民家
幾世代にもわたり風雪に耐えてきた日本の民家が、社会構造や生活様式の変化のなかで取り壊され、失われようとしています
伝統的な日本の民家は、地元に育った木と地域の人々の技術で造られた住いであり、「日本の住文化」の結晶といえます
木幡(こわた)家住宅
所在地:島根県松江市宍道町宍道 指定物件:主屋 建設年代:享保18年(1733年)
特徴等:宿場の大型町家 所有形態:私有
木幡家住宅は古くから交通の要衡として栄えた宍道の旧山陰道の東側に並ぶ町家で、松江藩主の藩内巡視や出雲大社参詣のおりの宿舎となる本陣を勤めた事から「八雲本陣」の屋号があります。
主屋は街道に面した中央にある間口の広い大型住宅で、屋根は切妻造り・桟瓦葺・平入りで正面に格子戸をはめ、左右に塀を巡らし門があります。
二階は軒高が低く、正面上部は漆喰で塗りこめ窓が狭い。間取りは左右半分に分かれ右側が土間部、左側が床上部で、3室からなる部屋列が2列並ぶ。土間部南端正面側に床を張りムコウミセ・ムコウザシキがあります。
すまいかた教室★大切にしたい住まいとまち
残した古い建物の使い方
建物が古くなると、使いにくくなることがよくあります。
しかし、建物のある一部が使いにくいからといって、すべて建て直していたら、歴史ある建物は後世には残らなくなってしまいます。
使いにくい部分だけを直せば、本体の大部分を残すことができます。
こうしたやり方で、住まいをはじめ、お寺や神社、旅館などが保存されています。また、元の使い方にこだわらず、違う使い方をしながら建物を残していく、という方法もあります。
たとえば、東京の庭園美術館は、元は皇族の住まいでしたし、函館や横浜などの港町では、大きな空間のある倉庫をレストランやお店にしています。
珍しいところでは、学校を郷土資料館にしたり、銀行を音楽ホールに活用しているところもあります。
個々の建物ではなく、まちなみ全体を残して地域の人びとが利用する例としては、岐阜県白川村の荻町地区があげられます。
江戸時代からある合掌づくりの民家の集落は、住まいとしてではなく、昔の暮らしの体験施設や民俗資料館などとして利用され、観光客が昔ながらの建物の中で白川村の文化にふれることができるようになっています。
日本語のセンスを磨くには、微妙なな言葉研究から!
今回の微妙な言葉…「うとうと」と「うつらうつら」
●うとうと~ 浅く眠るようす 【例】ひなたでうとうと(と)する
●うつらうつら~眠気・熱・疲れなどのため意識がはっきりしないで、浅く眠ったり覚めたりする状態が繰り返されるようす
【例】ちょっとの間うつらうつらとする
どちらも半分眠ったような、覚めたような状態を言いますが、「うとうと」のほうは眠りのほうに重点があり、浅くても短くても心地良いようすです。
反対に「うつらうつら」というのは、覚めるほうに重点があります。寝たいんだけど覚めている。熱が出ているとか、心配ごとがあって、なかなか寝つけない。気持ちがいい「うとうと」と違って、気持ちが悪いようす。
(新潮文庫『井上ひさしと141人の仲間たちの作文教室』より)
あまり「うつらうつら」は使いませんねぇ。 気持ちが良かろうが悪かろうが「うとうと」と言ってしまいます。でも、厳密に言うと違うんですね。
まぁ「こたつでうとうと」とか「電車に揺られてうとうと」とか、たいてい気持ちがいいほうが多いですね。