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【住まいの計画の前に知っておかなければならない基本③】
今回も独断と偏見で旧暦のお話から入らせていただきます。
冬至 初候 乃東生ず(なつかれくさしょうず)
数え日(かぞえび)
クリスマスが終わると日本の年末は一気に忙しさが加速します。以前子どもたち小さかったころの我が家もクリスマスツリーをしまい、リースを片づけ、ついでに残ってしまったケーキやお寿司などのごちそうも片づけ、そのあとは、お正月を迎える準備をいよいよ本格的にスタートさせます。あれもしなきゃ、これもしなきゃと考えながら、大晦日まであと何日かと指折り数え…。日本中で見られるこの瞬間をとらえた言葉が、「数え日」というようです。冬の季語にもなっています。用事に追い立てられて焦る気持ちと、新年を待ち望んでワクワクする気持ちが交錯する数日間ですよね。気を引き締め直して過ごさなければいけませんね。
【数え日】
年内の残りの日を指折り数えること。もしくは残りの日々を意味します。「数え日」とも表記しますが、比較的新しい季語です。「もういくつ寝るとお正月」ではじまる童謡『お正月』もぴったりの時季となりました。
【プロ野球誕生の日】
日本初のプロ野球球団「大日本東京野球倶楽部(現・読売ジャイアンツ)」が誕生した1934(昭和9)年の今日を記念して制定。
【観音様お身ぬぐい】
石川県小松市にある那谷寺の年中行事、本尊・十一面千手観音菩薩像のホコリを清め、新年を迎える準備を整えます。
・季節をたのしむ
【ユズ】
冬至の柚子湯だけではもったいない季節の恵みです。細かく刻んだ皮を煮物や椀物に散らすだけで香りが立ち、いつもの料理も冬仕様に。果汁は柚子酢にすればドレッシングとしても重宝します。
【住まいの計画の前に知っておかなければならない基本③】
【次世代省エネ基準とは?】
「冬暖かくて、夏涼しく、一年を通じて快適な家」を少ないエネルギーで実現でき、地球環境にも優しい家。そのような高性能な省エネ住宅を建てる際の目安として定められた「次世代省エネルギー基準」は、住まいの断熱性と気密性を上げ、冷暖房のエネルギー消費を20%程度削減することを目的に、平成11年に全面的に改正されたものです。
南北に長い日本列島は各地の寒暖の差が大きいので、日本全国を気候条件に応じて6つの地域に分け、住まいの断熱性と気密性、日射遮蔽(しゃへい)の基準値が定められました。
「建築主の判断基準」か「設計・施工の指針」のどちらかの基準を適合させることを努力義務としています(詳細はhttps://www.nedo.go.jp/を参照ください。)
省エネ対策等級4は、住宅ローンを借りる際にさまざまな優遇措置のある「長期優良住宅」の認定を受ける必須条件となります。その基準をクリアするために「高気密・高断熱・計画換気」があります。
項目 平成4年基準 平成11年基準
性能基準 熱損失係数 4.2W/(㎡K)以下 2.7W/(㎡K)以下
性能基準 断熱材(外壁)グラスウール55mm グラスウール100mm
断熱材(天井)グラスウール85mm グラスウール180mm
開口部(窓) アルミサッシ+単板 アルミサッシ+複層ガラス
年間冷暖房費※ 約7万5千円/年 約5万2千円/年
年間冷暖房 約32GJ 約22GJ
エネルギー消費量※
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※一定の仮定をおいて、国土交通省において試算(Ⅳ地域)
出展:「低炭素社会に向けたすまいと住まい方推進協議会議」資料(国土交通省)
GJ:ギガジュール
↓
今後
これまでの外壁や開口部といった外皮のみが対象であった住宅の省エネ基準を、空調・換気・給湯・照明・昇降機など設備機器の基準も合わせた『1次エネルギー消費量』に変更された。
【高気密・高断熱仕様住宅の注意点】
高気密・高断熱仕様の住宅は家の中の音が籠(こ)もってしまい、響きやすいため防音や消音するためには設計が必要だと心得ておいてください。
また、汚れた空気を室内に放出するような開放型石油ストーブ、ガスファンヒーターは絶対に使用しないでください。
もちろん、FF型の排気を外部に出す、暖炉やストーブであれば問題ありません。というかむしろそちらのほうが輻射熱暖房となって暖まりやすいと思います。
また、喫煙などで空気が汚れる場所には、必ず換気扇を設置しましょう。加湿器を使用する場合も、室内湿度を40~60%に保つようにしなければなりません。室内に置く観葉植物も、水をあまり必要としない植物や花を生ける場合も口の小さな花瓶が適しています。
と今までは言われてきましたが、どちらかというと高気密・高断熱住宅は寒い時季は過乾燥となり勝ちなので、それほど気にしなくてもよいでしょう。
部屋のドアを開けておくと、換気システムとアンダーカットのドアを利用した空気の流れよりも住宅全体の空気の流れがよりスムーズになり、温度差が小さくなります。家具や押し入れ、クローゼットなどの収納の中は厚手のコートや布団などが断熱材となって、温度差が生まれ、換気がされにくく、湿気も籠りやすくなってしまいます。
家を留守にする際などは扉を開放しておくことをお奨めします。要は高気密・高断熱仕様の住宅はできるだけオープンの状態が効率がいいということです。
住宅の室内温度は、窓などの開口部からの熱の影響を受けやすいので、夏は日差しを避け、冬は日差しを取り入れる工夫が必要です。特に夏の日差し対策として、オーニング(日差しや雨を避ける可動式テント)をつけたり、よしずを立てかけるだけでも、冷房の効き目は大きく変わってきます。
庭やベランダで、ゴーヤや朝顔、もっといいのは山ぶどうを育て、つるをネットにはわせて日陰をつくる方法もお奨めです。
【注意】高気密・高断熱住宅では効率の良い換気が欠かせません。ただしどんなに優れた換気システムでも目詰まりしていては働いてくれません。換気扇やや空調機のフィルターはこまめな掃除を忘れずに行うことをお奨めします。