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【あなたの住みたい家はどんな家②】
今回も独断と偏見で旧暦のお話から入らせていただきます。
霜降 初候 霜始めて降る
霜降(そうこう)
秋の最後の節気となる「霜降」は文字通り「“霜”が“降”りるようになる頃」といった意味合いです。
北海道や東北北部からは初霜の便りが届きます。山間部では紅葉が真っ盛り。
赤や黄色、茶色の葉に彩られる様子を、先人は「山粧(よそお)う」とあらわしました。
私たちの暮らしに目をやれば、冬物の衣服を新調したり、暖房器具の点検をしたりと、冬支度を調える時季でもあります。
・今日をたのしむ
【霜始めて降る】
霜は晴天無風の夜、地表面付近の温度が氷点下になり、地面や地表の物に触れた空気中の水蒸気が氷となることで生じます。
北海道の旭川や帯広地方では、10月上旬に初霜が降りることも珍しくありません。
【国連デー】
1945(昭和20)年の今日、国際連合(国連)が正式に発足したことに由来します。日本は1956(昭和31)年12月18日に加盟しました。
【天女の日】
10(てん)月24(にょ)日の語呂合わせ。京都府京丹後市や大阪府高石市、鳥取県湯梨浜町(ゆりはまちょう)など、天女伝説の残る地域が多数あります。
【文鳥の日】
今頃に手乗り文鳥の雛が出回ることと、10と24が「手に幸せ」と読めることから。
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【あなたの住みたい家はどんな家②】
【少し長い目でライフスタイルを考える】
家づくりを進める上で、考えておきたいのが家族構成やライフスタイルの変化にどれくらい対応できるかということです。
賃貸ならば、結婚や出産というライフイベントに合わせて、子どもが生まれれば子育て環境のよいところに、大きくなって狭くなってくれば少し広いところに、子どもたちが独り立ちすれば狭くても便利な都心に、というように簡単に引っ越すことができます。
ところが、1度家を購入してしまうと簡単に引っ越すこともできなくなってしまいます。
子どもが何人生まれるのか、子どもが巣立つのはいつか、親や子世帯との同居の可能性など、家族構成の変化に合わせて家の間取りも変えていけるような工夫があると便利です。
日本の分譲住宅(いわゆる建売住宅)の場合、ほとんどライフサイクルに併せて家をリフォームしていくのは無理だと思ってください。
たとえば、結婚が決まった時点で家を建てるような場合、子ども部屋のイメージを具体的に描きにくいのではないでしょうか?
そのような場合にお奨めしたいのが2階ワンルーム計画です。後で間仕切りやロフトなどをつくることも想定して窓やコンセントの位置を計画し、建築時には床と壁と天井の仕上げだけをした大きなワンルームにしておけば、ライフサイクルにも対応できますし、建築費用も抑えられます。
お子さんが小さいうちは、その部屋を家族揃(そろ)っての寝室として使えば、添い寝や読み聞かせをするのにも好都合です。朝早く出かけて夜遅く帰ってくるお父さんも、毎日子どもの寝顔を見ることが可能となります。
朝早く出かけて夜遅く帰ってくるお父さんも、毎日子どもの寝顔を見ることができます。子どもが大きくなればワンルームを仕切って2部屋にする、子どもが巣立った後は、再びワンルームに戻す。
そこを趣味などの空間に作り直すというのはいかがでしょうか。
また、1階にも2階にも広めの空間をつくり、将来2世帯でも住めるようにしておくと、同居の際の大規模リフォームが不要となります。(ただし、同居が必ずしも得策とは限りませんので、あくまでも参考までに…)
ですから、同居しない場合でも、賃貸として貸すことも可能ですので、簡単にフォームできるように考慮しておけば、なおベターだと思います。
また私の経験上、若いときは人目を引くようなおしゃれなデザインの外観に憧れるかもしれませんが、メンテナンスが大変だと出費も嵩(かさ)みます。
これから建てる住宅は、長く済み続けることを想定して、できるだけメンテナンスフリーの外壁を使い、飽きのこないデザインにしておく、ということも1つの考え方です。
ただし、全面タイル張りにしたからといってメンテナンスフリーにはなりません。かえって、将来上の方からタイルが剥がれて落ちてきたり、目地から雨漏りしたりと必ずしもいいとは限りません。
どうしても、タイル張り、石張りにしたい場合は、通気工法を兼ねたステンレス金物下地にタイルを引っ掛ける仕様があるので、多少高額にはなりますが、そちらにされることをお奨めします。
もちろん、飽きのこないデザインというのは、未来永劫のものかと思います。
将来を考え安心なユニバーサルデザイン(バリアフリーの進化系)設計や、手すりやスロープの設置を想定した余裕のある間取りにしておくことも、高齢化社会から超高齢化社会に移行する将来は大切なことだといえるかもしれません。
【限られた資金で満足感を得るコツ】
やはり、資金の大小と満足感は、ある程度比例しているのですが、逆に限られた資金で満足感を得るためには、優先順位を決めるしかありません。
また、家族全員の満足度ということも相対的に考え合わせた上で、誰かの意見だけを優先させるのではなく、皆が納得できる理想の家を具体化していきましょう。
基本は譲れない条件を整理しながら、コストダウンを考えてみましょう。予算がオーパーしてしまって、何とか予算を下げたい場合、次のような方法があります。
- 1.複数の業者から見積もりを取れば、競争原理が働き価格が下ることがある。(ただし、安かろう悪かろうは否めない場合があるので、そこらへんは、十分な検討の余地あり)
- 2.外壁面積が大きくなってしまう凸凹のある家よりも、シンプルでできるだけ、正方形に近い形状にする。
- 3.敷地の北側が道路に面している、比較的安価な北向きの土地を購入する。
- 4.ワンフロアーの間取りにし、壁や建具の仕切りは今のライフスタイルに必要なものだけにする。
- 5.キッチンやお風呂などの水廻りを1か所に集中させる。
- 6.システムキッチンやユニットバス、トイレや洗面台などは、同じメーカーで揃えると値引き交渉もでき、結果的にコストダウンが可能となる。(ただし、メーカーそれぞれにベネフィットがあり、ひとつのメーカーにすることで、かなりのベネフィットを逃す恐れもある)
- 7.インターネットなどで設備や建材などを自分で安く購入する、同等品を探す(ただし、施工費や工事現場管理費が別途必要なことがあり、終わってみればコスト高になることがあるので注意が必要。)
- 8.使用する建築材料の種類を減らすこと(半端が必ず出るので、種類が多いほどロスも多くなるため)で材料費や人件費が抑えることが可能となる。
- 9.土地などは最寄り駅からの距離などの条件をゆるめ、もう少し広い範囲で候補を探す。
- もちろん、してはいけないコストダウンもあります。それは、土台や柱、梁(はり)などの建物の構造躯体(こうぞうくたい)にかかる費用です。
それらは後で簡単に取り替えることができませんので、十分な強度がある材料を選ぶことが大切です。(ただし、それらを見極めることは、建築士の先生と呼ばれる人たちでも難しいことだと思います。
やはり、信頼の置ける会社や担当者に出会うしかないかもしれません。無責任ないい方かもしれませんが…その会社のブログなどで考え方などを長年に渡って追いかけられますので、数多く読んで判断するのが遠いようで一番の近道かもしれません。)
また、
- (1)日々の生活に使用する設備のランニングコスト、
- (2)家を維持するためのメンテナンスコストなどを考慮して、長い目で見たコストダウンを図ることが何より重要なことだと思います。
たとえば、高気密・高断熱、軒や庇の役割を十分に発揮できる奥行きのあるものにする。窓ガラスやサッシを遮熱(しゃねつ)性、断熱性の高いものにすることで初期費用は掛かりますが、冷暖房費などエネルギーコストを大幅に抑えることができ、尚且快適な生活を送ることが可能となります。(不快を我慢しストレスをため、健康を害することはもっとも大きなコストだと思います)
家電製品や照明器具なども、省エネ製品を選ぶことで結果的に得することもあります。住宅ローン減税、不動産取得税や固定資産税、住宅取得に対する贈与の優遇措置などもできうる限り利用することをお奨めいたします。(ただし、建築会社や設計事務所が知っているかといえば、そうでもない場合が多いので、建築に強い税理士さんに、ご自分で費用をかけて調査することがもっとも得する方法かもしれません。)
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