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経年変化する家族の関係に対応する住まいを極める

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今回も独断と偏見で、旧暦のお話から、入らせていただきます。

雨水(うすい)初候 土脈潤い起こる(どみゃくうるおいおこる)

 富士山の日

霊峰富士

霊峰富士 富士山の日

若いころは、二三年に一度ほど、東京から山梨へとドライブをたのしんでいました。

中央自動車道を下っていくと、稜線から見える富士山が少しずつ大きくなっていき、やがて目の前にあらわれる美しい姿。こちらの調子がよかろうが悪かろうが、いつも変わらない堂々とした佇(たたず)まいに、尊さと安らぎを覚えます。

霊峰・富士を仰ぎ見るとき、誰もが特別な思いを抱いてきました。「日本で一番高い山(標高3776m)」とわかる以前の時代から、富士山信仰が盛んだったことを考えると、やはりその姿には人を圧倒する力があるのでしょう。

富士山と朝日

富士山は、朝日がよく似合う

縄文時代中期の千居(せんご)遺跡(静岡県)からは、富士山を遥拝(ようはい)するために配置したと考えられる環状列石が発見されています。また、富士山に対する畏怖の念は、普段はたおやかに佇んでいるにもかかわらず、噴火を繰り返し、そのたびに甚大な被害をもたらしてきた、という歴史も深く関わっているのでしょう。

富士山は神々しく、ありがたいもの。その思いは各地にある「富士見坂」や「富士見町」「富士見通り」といった言った地名にあらわれています。

開発により、今は見えなくなってしまった場所もありますが、空気が澄んでいるこの時季は富士山が見えるチャンスも増えます。「富士見」の名がなくとも、富士山を眺められる地点の北端は福島県二本松市、東端は千葉県銚子市、南端は東京都八丈島(八丈町)、西端は和歌山県東牟婁(ひがしむろ)郡那智勝浦町。その範囲は20都道府県に及ぶそうです。

また、「富士」の名をつけたご当地富士は日本各地に350近くあるといわれています。たとえば羊蹄山(ようていざん)(北海道)は「蝦夷(えぞ)富士」、岩木山(いわきさん)(青森県)は「津軽富士」、大山(だいせん)(島根県)は「出雲富士」……。本家富士山に負けず劣らず、「我が街の富士山」はそれぞれの土地で愛され、仰がれ、親しまれているんですね。

霞始めてたなびく

霞始めてたなびく

数見始めてたなびく江戸

数見始めてたなびく江戸

そして、霞始めてたなびくは、七十二候で雨水の二番目の季節です。およそ二月二十四日から二十八日にかけて、春霞がたなびき、野山の景観もまた春めいてくるころをいいます。 

霞とは山や野にたちこめた水蒸気が、景色をぼんやりとかすませた状態です。

薄霞(うすがすみ)、遠霞(とおがすみ)、朝霞(あさがすみ)、有明霞(ありあけがすみ)、霞の浪(かすみのなみ)、霞の奥(かすみのおく)、霞の麓(かすみのふもと)、草霞む(くさかすむ)…など春ならではの眺めとして、霞にまつわる情景にはさまざまな呼び名があります。

   春なれや名もなき山の薄霞     松尾芭蕉(ばしょう)

 経年変化する家族の関係に対応する住まいを極める

【経年変化する家族の段階に対応する計画】

子育て中の家族には、お母さんを中心に据えた吹き抜けなどで立体的なひとつの空間をつくり、2階部分は将来的に区切って使用することを前提として設計計画することをお薦めします。


①吹き抜けを通して1、2階が一体になるダイニングキッチンで、お母さんは家中を見渡すことができます。

吹き抜けを通して

変化する家族の関係を反映することを極める

家族の典型的なプランとして、(*nLDK下記参照)スタイルが出現してからずいぶうと月日が経ちましたが、現代の家族のあり方は多様化し続けています。

同じ家族でもライフステージによって暮らし方は変化していきます。

建築時には、家族の暮らし方や関係性をプランに反映しますが、その後の変化にも対応できる許容力というか、ゆとりが必要があります。

上図の例の他にも、成人のみの家族には、それぞれが快適に過ごせるLDを1階に、個室を2階に設定し、吹き抜けによって家族の家族の気配を伝えられるように設計することをお薦めします。

将来の変化へは、2階の間仕切りを外せるようにして、趣味の空間設定や、2世帯化への対応に配慮されています。

*nLDK:個室の数とリビング(L)、ダイニング(D)、キッチン(K)によって住居のプランを表記すること。{寝食分離}の考え方から発生し、その後の核家族化によって定着した。ところが現在では、この枠におさまらない住居が求められ出している。

【水回りの動線を極める】

水回りの配置は、生活の快適さに先行き大きく関係してきます。

調理、洗濯、入浴準備などを行う主婦にとっては、キッチン、洗濯場所、浴室への動線がスムーズであれば、作業効率が格段に上がります。

一方、家族にとってはトイレ、洗面所、浴室への動線が錯綜(さくそう)しなければ、使い勝手はよくなります。

そのために、住宅の設計計画では水廻りの配置がとても重要なことはいうまでもありません。

理想としては、廊下・リビング・キッチンと、洗濯・洗面・浴室などの水廻りを、巡回できる回廊型の動線が理想的なのです。

【理想は巡回できる回廊型の動線】

①玄関から玄関納戸、食品庫、キッチンという収納の動線も効率よく作業するためには確保したいところです。

外で使用するものや食品類を持ち帰ってすぐに収納できる場所があると片付けもスムーズ。

②キッチン、居間、廊下を介して繋がる水廻りの動線計画。

水廻りを極める

水廻りとシューズインクローゼットの動線を極める

③キッチンと洗濯・浴室が近接しているので、調理・洗濯も効率よくできる。

by株式会社 大東建設 阿部正昭

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