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【リビング❶】高齢者にとって1日の大半を過ごす場所。①(63歳からのリフォーム③)
今回も独断と偏見で、旧暦のお話から、入らせていただきます。
啓蟄(けいちつ)初候 蟄虫戸を啓く(すごもりむしとをひらく)
サヤエンドウ
煮物にパラリ、卵でとじてチャチャっとひと品、シャキシャキの歯ごたえとほのかな甘味を堪能できるゴマ和(あ)えも美味ですよね。
鮮やかな翡翠(ひすい)色で食卓を彩るサヤエンドウが旬を迎えています。
関東では「キヌサヤ」の名でも親しまれているようです。
漢字にすると「衣(絹)サヤ」。サヤがこすれる音が、衣擦れに似ていることから名づけられたといわれています。
スジ取りは、サヤエンドウとの真剣勝負。キレイに取れると、爽快感を覚えます。栄養面では、疲労回復や老化予防に効果があるビタミンCが豊富。
ただしビタミンCは水に溶けやすく、熱にも弱いので、茹ですぎや火の通しすぎは避けましょう。そして七十二候で、啓蟄の最初の候を蟄虫戸を啓く(すごもりむしとをひらく)といいます。
冬ごもりしていた虫が姿を現し出すという意味で、およそ3月5日から九日ごろの季節です。
この啓蟄になると、だいぶ春めいてきます。
春分まであと半月ほどになり、ぽかぽかした日だまりで、猫が目を細める姿を見かけるのもまさに、この時季の風物詩ですね。
【リビング❶】高齢者にとって1日の大半を過ごす場所。①(63歳からのリフォーム③)
リビングは住まいの「主役」です。コロナ禍の現在では、誰にとってもですが、特に高齢になってくると外出する機会も減ってくるものです。
ですから1日の大半を過ごすであろうリビングは快適で居心地のいいお気に入りの空間にしなければなりません。
日あたりを考えて、2階にリビングをつくることも多くなっているのではないでしょうか。
ですがこれからは、自分の足が不自由になって階段が使えなくなるかもしれないことも考慮しておかなければなりません。
せっかくつくったのに将来使えない部屋になってしまうかもしれないのです。
リビングは、夫婦二人の憩いの場。孫と一緒に遊ぶ場です。どの部屋にいたとしても、リビングの気配が感じられるような配置にしておくのも必要かもしれません。
【失敗談 成功談?!etc…】
いくらかご年配の女性たちが、家について何やら話し合っています。
リビングは1階が理想?それとも2階??
「これから子どもも独立して老後の生活を考えると、リビングは1階にあるほうがいいと思うんだけど、どう思う?」
「そうだよね。これから家族が増えるわけじゃないから、年を足腰が弱くなるしね。2階に上るの大変だよね。1階のほうがいいと思うよ」
「うちの主人は高齢になれば外出が減るから、家で運動できるようにあえてリビングを2階のままにするって決めてるんだよね」
「なるほどね。たしかに、階段の手すりや転落防止の踊り場を設けたり対策をしておけば、足腰を鍛えるために1日1往復とか目標を決めて鍛えるのもいいかもしれないわね」
「ほんとうに、そうかもね!家で自然に鍛えられるってなんか得した気分になるしね(笑)」
「そっかぁ。あとは実際にかがんだりすることが困難になることを考えて、手が届きやすいようにコンセントの高さなんかも変えておくといいかもしれないね」
「それは、重要なことだよねー!」
「テレビのコンセントの周りは埃(ほこり)がたまりやすいでしょ?!掃除が大変なのよね」」
「高齢になるにつれて目が悪くなってくると溜まっている埃に気がつかなくて、それが元で火事になったりすることも少なくないって聞くんだけど…」
「そういう時に便利なのが、マルチコンセントカバーだよ」
「うちも使っているよー。孫の危険防止にもなるし、引き抜いてしまうことも防げるんだよ」
「それはいいねー!」
「ただ、コンセントだけじゃなくてコード類に溜まる埃も要注意だよ。タコ足配線いろんな意味で危険だよねー」
「プランを考えるときに、必要な場所にコンセントを用意しておくと防ぐことができそうだよね」
【意外な使いかたのスマホやタブレット】
「ところで、今の子どもたちの世代は音楽を聴くのも、テレビを見るのもタブレットになっているんだって聞いたけど。
実際にはどうなのかしら?」
「うちはもちろんテレビもあるけど、息子は大抵はタブレットで番組を見てるみたいよ。
録画しなくても、つまりリアルタイムで見られるようになったらしいよ」
「なるほど、すごい!タブレットでテレビ番組が見れるんだー。」
「どんどん進化していくんだろうねー!」
「でも、アナログのものも残しておきたい気持ちもあるよね〜」
「たとえば、レコードやラジオとか…アナログの良さってあるよね」
「最近どんどんなくなってきてるもんね」
「そうだよね。時代の流れに乗り遅れないようにしておかないと、あとで困るのは分かってるけど、だんだん操作を覚えるのも時間がかかってしまって…早いうちから慣れておくことが必要なのかもね」
「いま、シニア向けのスマートフォンというものも発売されてて、60代や70代からスマートフォンやタブレットを使い始めている人も増えてきているみたいだよ」
「私もつい最近スマートフォンを使い始めたんだけど、家族で写真や動画をすぐにやりとりができてすっごく楽しいの」
「ほんとうに便利だよね〜ダンナはタブレットを使って、電子書籍を読んでるよ。まさにペーパーレスだね。
文字の拡大も簡単にできるし、ほんの置き場も困らないから、もう手放せないってさ(笑)」
「そうそう、私なんか老眼鏡代わりにスマホが手放せないわ(笑)」
「えーッ、どんなふうに使うの?」
「見えないものがあると、スマートフォンのカメラ機能で撮影して画面で拡大するの。
バスや電車の時刻表が見えなくて困っているときに思いついたんだよね。便利でしょー!(笑)」
「すご〜い。その使いかた、面白〜い♪」
ご年配の奥様方のお話が長引いてますので、【リビング②】高齢者にとって1日の大半を過ごす場所。②に続きます。およそ三週間後くらいです。
【解決策アドバイス・処方箋】
たとえば、80歳のかたが、30年前、今の生活スタイルを想像できていたでしょうか。
大きく出っ張った奥行きのテレビが超薄型になったり、エアコンがすべての部屋に取り付けられたり、加湿器や除湿器があったり、お掃除のロボットが勝手に掃除を済ませてくれたり、電話機を1人1台ずつ持ち歩いたり、インターネットで人と人とがすぐに繋がっていったり…
そう考えると、これからの30年後に、どんなライフスタイルが当たり前になっているのか誰にも予想できません。
子どもが大人になって独立すると部屋は当然余ってきます。そのスペースをどのように活用するかということと併せて考えてみてください。きっとアイデアが膨らみます。
ホテルのスイートルームのように、寝室とも繋がっているリビングも一度考えてみる価値があります。
どうでしょうか?想像すればするほどワクワクしてきませんか?
毎日を元気にイキイキと過ごすためにも、リビングをどう生かしていくか?どういう空間にするのか考えるのはたいへん重要なことです。
もちろん、単に広ければいいということではなく、必要なものが必要な場所になくては、結果使い勝手の悪い住まいになってしまいます。
若いころに、家族も多いと、天井までの収納に憧れたこともあるのではないでしょうか。
ですが、これから高齢になってくるとあまり高い位置に収納をつくっても、使いこなせなくなってしまいます。
旅先の気持ちのよいホテルや旅館にヒントが見つかることがあります。未来の暮らしを専門家と十分に話し合ってみてくださいね。
【リビング❶ チェックリスト】
- 将来階段を昇れなくなったときにどう対応するかをあらかじめ考えて、リビングを1階にするか2階にするかを検討する。
- 高齢になると手が届く範囲が狭まるので、コンセントの位置や高さを検討する。
- コンセントの埃や湿気が火事の原因になるため、カバーを付けるなど対策を立てる。
- 固定型のテレビだけではなく、将来スマートフォンやタブレットを使用することも考慮する。
- リビングの照明は電球交換が少なく、電気使用量も少なく、さらにできれば、色の調整ができるLED照明を選定する。
- リビングのカーテンは生活スタイルを理解してもらい、専門家のアドバイスを受けてみる。
- 明るいリビングにするために、壁紙も遊び心のあるものを選び楽しむ。
- 暖房設備は将来の生活を考え選択し、設置方法をあらかじめ調べておく(床暖房や暖炉など…)。
- リビングの床材は、将来車椅子でも使用できる強度のあるものを検討する。
- 1、2年後だけではなく、5年後、10年後、20年後、リビングでどんなふうに暮らしているかを想像してみることが重要。