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トイレ 新聞を読むために必要な+a[暮し向き6]
今回も独断と偏見で、旧暦のお話から、入らせていただきます。
大寒 末候 款冬華さく(ふきのとうはなさく)
大寒(だいかん)
寒さも底の底、一年でももっとも冷え込む時季となる大寒を迎えました。立春から始まる二十四節気の、最後の節気でもあります。
厳しい天候に春が待ち遠しくなりますが、凍てつく寒さがもたらす恵みもあります。
この時季に汲まれる水である「寒の水(かんのみず)」です。
一年でもっとも冷たく、澄み切った寒の水は、清らかな水が必要な日本酒や味噌、醤油の仕込みに欠かせません。日本全国の酒蔵や醤油工場、味噌工場では、寒仕込みの真っ最中。日本酒は春先に、味噌や醤油は秋過ぎに仕上がります。
そうなんです。寒いのは誰しも嫌なことですが、寒くないと困ってしまうこともあるんですね。
世の中、必要必然で成り立っているんですよね。
なので、すべてのことは逃げずに、受け入れていかなければですね。
そして 七十二候で、大寒の初候は、款冬華さく(ふきのとうはなさく)。ふきの花が咲きはじめるころという意味の季節です。(およそ一月二十日から二十四日ころ)。
雪のなかから、やわらかな緑がこれから、ひょっこり、ひょっこりとかおをのぞかせはじめます。
そして花咲く前の蕾(つぼみ)が、ふきのとう。早めに摘んで蕗味噌にしたり、天ぷらにしたり…。ほろっとした苦味は春の味。新陳代謝を促して、冬のちぢこまった身体をしゃきっと起こしてくれます。
いにしえの昔は、「款冬華さく(ふきのとうはなさく)」が季節だったんですね。いまでも四季という季節はありますが、それだけでは生活できなかったため、一年を二十四に分けたんです。
それが「秋分」だとか、「冬至」「大寒」などの二十四節気です。だからこれも季節のひとつです。
それでも、ものたりず「二十四節気」を三つずつに分け、七十二候をつくりました。今の時季、そのひとつの季節が、「款冬華さく(ふきのとうはなさく)」なのです。今ではこの季節、生活に密着しているというよりも、文化として残っているという感じかもしれませんね。
トイレ 新聞を読むために必要な+a[暮し向き6]
基本的に「バスルームと洗面室とトイレ」というキッチン以外のサニタリーは3点セットで考えています。
それぞれ1坪ずつの空間を繋げると使い勝手も、納まりがいいのです。コンパクトにまとめることで、配管設備も引きやすくなり、コストダウンに繋がります。
それから、お施主さんに聞いておくことがあります。それは「トイレの滞在時間が長いかどうか」です。
なんでそんなことを聞くかというと、トイレの中で新聞を読むかどうか知りたかったからです。
そんなの関係ねーと思われるかもしれませんが、意外とトイレの中で新聞を読むかたが多いのです。
そして、新聞をストレスなく読むための寸法があるのです。
新聞を読む人にはトイレの幅を「新聞を広げた幅+こぶしのサイズ(プラスa)」にしています。
そうすれば、広げた新聞をもつ手を壁で支えられるような幅となり、大変楽に新聞を読むことができるのです。
それがちょうど80㎝程度。手が疲れなくて、結構しっくりくるんです。壁の素材と色によっては、汚れますけどね…
[バスルーム+洗面室+トイレ]
水回り(サニタリー)3点セットの設計の基本形
原則横一列が基本
それぞれ1坪の空間3つを横一列に並べます。通常はトイレ、洗面脱衣室、バスルームの順です。この場合、洗面室は脱衣室としても使用します。また、トイレの一部を収納として使用しています。
[トイレの最小寸法]
最低限のトイレ面積を確保して、使いやすいトイレを計画します。
トイレも単純シンプルに
手洗いボウルのない、シンプルなトイレを考えてみましょう。
105mm角柱の中心から中心まで考えた場合、幅は3尺(910mm、内法は792.5mm)、奥行きは4.5尺(1365mm)必要です。これだけあれば、健常者であれば誰でもスムーズに利用できます。最低限、扉は外開きか、引き戸が基本です。
ドアの反対側にトイレットペーパーホルダーを設置することも可能です。
[手洗いシンクをつくるための寸法]
手洗いシンクは便器の横につける場合と向かいの場合があります。
縦を長くする場合
便器の向かいにシンクを設置する場合は、幅はミニマムサイズのまま3尺(910mm)で、奥行きを6尺(1820mm)にします。少し広げるだけでゆとりが出ます。しかし、この少しを捻出するのが至難の業になったりします。
幅を長くする
トイレの中に手洗いシンクを付ける場合は、特に便器の横に設置する際は、奥行きは最小寸法のまま4.5尺(1365mm)で、幅を4尺(1213mm)にするとちょうどいいと思います。タオルハンガーの用意も忘れてはいけません。
[「トイレで新聞を読む人」用寸法]
トイレで長時間過ごす人には、「特に新聞読む人」は必見のブラン。
新聞を読むための+α
新聞紙を広げたときに、ずっと腕を上げたままの姿勢にはつらいものがあります。そこで、手を壁につけて支えるのはどうでしょう?!単純なことですが、これが意外に評判いいのです。先ほどの最小限寸法の内法幅792.5mmは、ほぼ新聞紙を開いた幅と同じくらいです。これに握りこぶし2個分をプラスすると、およそ800mm。これで新聞が格段に読みやすくなります。
105mm角の柱を使った大壁なら、ほとんど何もしなくてもこのサイズになります。