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衣替え不要のクローゼットはこれからのキーワード[暮らしの要 収納①]
今回も独断と偏見で旧暦のお話から入らせていただきます。
大寒 次候 水沢腹(みずさわあつ)く堅(かた)し
文化財防火デー
1949(昭和24)年一月二十六日、壁画の模写作業を行なっていた法隆寺金堂(奈良県)で火災が起きました。釈迦如来、薬師如来、さまざまな菩薩を題材に描かれた壁画は焼損(しょうそん)。
7世期末の制作という歴史的価値と高い芸術性により、世界の注目も集めていた壁画の色彩は失われてしまいました。
これを機に制定されたのが、文化財保護法、そして「文化財防火デー」です。長い歴史のなかで生まれ、伝えられてきた文化財を守るため、寺院や博物館などでは防火演習を行います。
法隆寺金堂の出火原因は、はっきりとしていません。漏電や電気器具のスイッチの切り忘れ、ヒーターの加熱など、さまざまな説が報道されました。どれもが、日ごろの注意で予防できるものばかり。
空気が乾燥する時季だからこそ、自宅の防火もしっかりとしないといけないですね。
衣替え不要のクローゼットはこれからのキーワード[暮らしの要 収納①]
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先日、I様邸で制作させていただいたクローゼットです。およそ3畳ほどのウォークインクローゼットにご夫婦一年中の衣類をまとめて収納できるように計画しました。
ご主人と奥さま、それぞれが壁面一面ずつ使い、ご自分の所持しているひと目で分かるように工夫させていただきました。
ハンガーパイプに掛ける収納は、コートなどの長い衣類を掛けるスペースとジャケットなどの丈の短い服を掛ける部分でどれくらいの量が必要かをお聞きし、スペース配分を変えてみました。
あいた部分にはオープン棚+バスケットを組み込んでたたんだ服などを収納できるようにさせていただきました。、
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クローゼットの衣替えは、ムダな家事だと思いませんか?もちろん、収納の広さが十分でないために、それらは考えられたのだとは思います。
実は、ずいぶん以前から、「衣替え不要のクローゼットを工夫してつくりませんか。一年中の衣類を1ヶ所に収納しましょう」と提案させていただいているのです。
クローゼットであれば、一年中の服をハンガーに掛けて、オフシーズンのコートや夏用ワンピースなどは、取り出しにくい端のほうに寄せておきます。
セーターやTシャツをしまう引き出しなら、手前に今現在の季節のもの、逆に奥のほうに今の季節とは違うモノ、というように分けて入れるのです。
季節の変わり目に、前後を反対にするだけでいいのですから、簡単だと思います。面倒くさがりの私は、いつの間にか自然とそのような衣類の収納の仕方を実践していました。
それどころか、面倒くさがりの私は、深めの引き出しの場合は、引き出しの底側の半分に今の季節ではない衣類をしまい、その上の半分に今の季節の衣類をしまうようにしています。
なんかその話だけ聞くと、大変だらし無く感じられるかもしれませんが、これらの方法の便利なところは、自分が持っている衣類を常に把握できることなんです。
「今の季節は着ることはないけれど、なんどもクローゼットや引き出しを開ける度に頻繁に目にしている」という状態になります。というより、そのような状況をつくることが重要なのです。
なぜならば、今の時代は誰もが、服をたくさん持ち過ぎているから、この方法が大切なのです。見えない場所にしまい込んでしまうと、何を持っていたか忘れてしまい、同じような服を何度も買ってきてしまいます。かと思えば、着ないものは2年、3年と一度も袖を通さなかったりするのです。
誰しもそのような経験は、一度や二度あるのではないでしょうか?
お客さまの長年同居されていたご子息が、仕事の都合で引っ越しされ、何年も経ってからの話ですが、部屋に荷物をほとんど置いていってしまい、親御さんに「もう使わないから適当に処分しておいてほしい」ということでした。
押し入れにも、クローゼットにもぎっしり、衣服だけでなくあらゆる生活用品が詰め込まれていたため、老夫婦だけでは片付けきらないので、なんとかしてほしいとのことでした。
収納リフォームをするにあたって、調査した際、何が収納されていたかというと、当然のこと同じような衣服が何着も何十着もあったのですが、何よりも驚いたのは、石油ファンヒーターが4台、扇風機が5台も出てきたのです。
季節の変わり目に、しまい込んでしまったきり、何度もなんどもあるのを忘れて買ってきてしまっていたのでした。実際、このような事例はそうあるわけではありあませんが、見えないと多かれ、少なかれ起こり得るということなのです。
実は以前そういう私も、気に入った服を買ってきたら、クローゼットの奥から同じようなものが出てきた、なんていうことが、よくありました。
持っている服を全部着ることが難しいという状態でした。
ですが、そのようなことでは、洋服にとっても申し訳ないと思ったのです。「衣替え不要の収納」にすると着る機会のない服が存在しなくなって、結果的に省スペースにもなるのです。
また、女性ならば、一年中、四季の服を1箇所にしまうついでに、ハンドバックなども同じ場所に置くことをお奨めします。洋服とハンドバックとコートが1箇所にまとまっていれば、コーディネイトする上でも大変便利です。
さらにいえば、ウォークインやウォークスルークローゼットに繋がっていってしまうかもしれませんが、洋服もバッグもひと目で見渡せるウォークインクローゼットならもっといいのは言うまでもありませんね。
たとえば、入って右側の壁にはハンガーを掛けるパイプをつけ、左側にはたたんだ服を並べる棚にするのです。これなら、Tシャツやセーターから、ジャケット、スーツまで一目瞭然となります。
【棚は、奥行き、高さともに、おおよそ30cm間隔が使いやすいともいます。もちろん、私は40cmのほうが使いやすいというかたは、ご自分の使い易い形式でなんら構いません。
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また、ハンガーパイプの使用方法にもコツがあります。まずは、コートやワンピースなど丈が長めの衣類を掛ける仕切りのない一段だけの棚空間と、ジャケットやスカート、スーツなどを掛ける上下段の棚空間をつくります。
一段使いの下には、ワイヤーかごなど見える化可能な引き出しを置き、たたんだ服を入れます。上下、左右で収納方法を大まかに分け、いつでも一目瞭然、見やすくしておくことが、整理収納のキモというか、コツというか、なのです。