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内部と外部の一体感を演出する[材料、設備の追求7]
今回も独断と偏見で旧暦のお話から入らせていただきます。
寒露 初候 鴻雁来(こうがんきた)る
寒露
今日から二十四節気は「寒露」。
秋も深まり、草木に降りる露もいつの間にか冷たさを増している、というのがその名のいわれです。
朝夕の冷え込みも、涼しさというよりは肌寒さを感じるようになります。
秋晴れの空には、日本で冬を過ごすために北国から続々と渡ってきた冬鳥の姿が見えます。
マガンやヒシクイの飛来地として知られる北海道美唄(びばい)市の宮島沼や宮城県栗原市の伊豆沼は、日を追うごとに鳥たちの声で賑やかに。
各地の公園の池などで優雅に泳ぐマガモやコガモ、ヒドリガモなども長い旅を乗り越えて日本にやってきた冬鳥です。
・今日をたのしむ
【鴻雁来る(がんきたる)】
その年にはじめて渡ってきたマガンは「初雁(はつかり)」と呼び、秋の季語になっています。また、冬鳥が渡ってくる頃に吹く北風は「雁(かり)渡し」。こちらも秋の季語です。
【頭髪の日】
頭皮・毛髪についての意識をもち、髪型をチェックすることで気分を高めてもらうよう制定されました。日付は10と8で「頭=とう(10)髪=はつ(8)」と読む語呂合わせから。
【まりも祭り】
国の天然記念物である「まりも」を保護するために北海道釧路市の阿寒湖一帯で開催するお祭り。毎年10月8~10日まで。
・季節をたのしむ
【カボチャ】
日本で多くの流通されるのは甘みが強く、ホクホク食感たまらない西洋カボチャ。βカロテンやビタミンCが多く、風邪予防にもってこい。
月末にはカボチャが重要なモチーフとなっている年中行事・ハロウィンもやってきます。
内部と外部の一体感を演出する[材料、設備の追求7]
【内部と外部の一体感を演出するには、仕上げを連続させる!】
①内外とも屋根の構造とシナ合板の化粧野地板が連続しています。
②妻面の三角形の部分はガラス仕上げとして内と外が連続していることを強調させています。内部からは外に出なくても、お日さまや雲の動きを楽しむことができるのです。
【内部と外部の一体感をトコトン極める】
私の考えでは家というものは、もちろん地域にもよりますが勾配屋根として、軒やケラバをなるべく多く出すべきで、そのようにすることを心掛けています。これが、日本の気候風土にもっとも相応(ふさわ)しい形だと考えているからです
軒やケラバ、庇(ひさし)がまったくない家が多くなっていますが、これは多くの設計屋さんや建築家さんが何を勘違いしているのかと疑ってしまいます。
軒や庇のない家のモデルになっているのは、間違いなく北欧建築からきているというか、真似ているのですが、考えてみてください。日本の気候や風土は、北欧とはまったく違います。
高温多湿の日本と、寒くて乾燥気候の北欧とは真逆といってもいいくらいです。それを北欧のフィンランドやスウェーデンを真似ているわけですから、見た目の格好良さしか考えていないということなのです。
ですから、今の日本の住宅建築は目的をもっていないと見られているのです。(正直いうと、見られているかどうかは分かりません。、私が勝手にそう思っているだけかもしれません。あしからず…)
話は戻りますが、外へ長く伸びた屋根と室内の天井の形を揃(そろ)えることで、内外を連続させ、空間の広がりを感じることができるのです。
この建物の事例は、とある陶芸家のアトリエですが、室内外とも野地板にシナ合板を使用し、さらに屋根と壁の隙間の三角部分に透明ガラスを嵌(は)め込むことで、内外の一体感を高めるに至っています。
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【古い床柱や建具などの古材の再利用を極める】
年季の入った柱や梁などは、今では到底つくることが困難になった手の込んだ職人技で長らく存在してきた障子や欄間の数々。そうした古いもののなかに新しい価値をを見いだすことほど面白いものはありません。
【温故知新(おんこちしん) 古きをたずね、新しきを知る】といいます。何十年、何百年と使い込まれているからこその味と深みが生まれ、それを使うことで住まいに寛(くつろ)ぎや落ち着きを齎(もたら)してくれるのです。
下図の住まいは、古屋のリノベーションです。柱や梁のみを残し、耐震補強を行い2世帯住宅へとプランを一新しました。以前の家の記憶を次の世代に受け継ぎたいという、住み手(そこに現在でも住んでいる人)の思いにより、書院格子(しょいんこうし)、障子、欄間(らんま)、床柱(とこばしら)などをでき得(う)る限り再利用しています。
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【古い家の記憶を最大限に生かし、リノベーションで蘇(よみがえ)らす】
①床の間前面の、下がり壁内側に光源をつけ、間接照明にし、掛け軸など掛かる壁面を照らすようにしています。光源が直接目に入らないよう配慮されています。
②『既存の住宅にあった書院格子、障子、欄間、床柱などを再利用することで、より落ち着きのある雰囲気が醸(かも)し出されます。』