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「キッチンは別」にするべきは生活時間帯の違う二世帯住宅

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今回も独断と偏見で、旧暦のお話から、入らせていただきます。

雨水(うすい)初候 土脈潤い起こる(どみゃくうるおいおこる)

雨水(うすい)

雨水 土脈潤い起こる(どみゃくうるおいおこる)

雨水 土脈潤い起こる(どみゃくうるおいおこる)

雨水日脚が伸び、風がぬるみ、少しずつ春の気配が濃くなってきました。今日から二十四節気では雨水。

降る雪が雨となり、大地を覆う氷はせせらぎとなる時季です。雪解け水が大地を潤し、古来、農作業の準備をはじめる目安にしてきました。

雨水 土脈潤い起こる(どみゃくうるおいおこる)

雨水 土脈潤い起こる(どみゃくうるおいおこる)

雨水 土脈潤い起こる(どみゃくうるおいおこる)

雨水 土脈潤い起こる(どみゃくうるおいおこる)

「はじめる」という響きは、どこかワクワク、ドキドキするもの。春の喜びを胸に、なにか新しいチャレンジをはじめてみてはいかがでしょうか。

そして、雨水に入って最初の七十二候の季節は、土脈潤い起こる(どみゃくうるおいおこる)です。およそ、二月十八日から二十三日ごろまでのこと。

初春の雨が暖かく降り注いで、大地が潤い、目覚めていくという意味があります。土がぬかるみを帯び、地中で眠っていた生き物が顔を出すまで、あと少し。

土脈とは不思議な言葉ですが、人の体が脈打つように大地の中でも、たとえば地下水脈が流れ、地層が連なり、空気を含み、たくさんの生き物を抱えています。そんな生命の源として大地が脈打つ、その気配が湧いてくるようです。

「キッチンは別」にするべきは生活時間帯の違う二世帯住宅

二世帯住宅

二世帯住宅は最低限、キッチン、バスルームは別がいい

二世帯住宅の場合、基本的には「キッチンは別」にするべきだと思います。親子といえども別世帯がいいです。

世代が違えば生活時間帯は当然、違います。高齢の親世帯は朝が早く、夜も早々に寝床につきます。

共働きの子世帯夫婦は、帰宅も遅く深夜まで起きていることが頻繁にあります。

食事の支度にも片付けのタイミングにも、それぞれの都合があるはずです。

さらに、食事の好みや料理の嗜好(しこう)も違いますから、当然使いやすいキッチンレイアウトも違うかもしれないし、必要な設備も違ってくるでしょう。

キッチンは多くの主婦にとって、自分の城。たとえ実の母娘といえども、「本当に使いやすいキッチン」は、それぞれの家庭で違うはずなのです。

ましてや、夫の両親との同居なら、なおさらのこと。自分だけのキッチンがあるのとないのとでは、暮らしのモチベーションが変わると言っても、言い過ぎではないと思います。

同じ理由で、バスルームや玄関も、別々が望ましいと思います。親子が仲良く暮らすということと、生活の何もかもを共にするということは、まったく別のことだと考えたほうがいいでしょう。

三世代住宅

やり方次第で三世代住宅が最もいいかもよ。

互いに不満を持たず、適度な距離をとって助け合いながら、気持ち良く暮らせることが理想です。そのための間取りを考えることが重要なのです。

共稼ぎをしながら、ご主人の親と同居されているお客さまからご依頼をされたときにお聞きした話です。

その方は、結婚してからもずっと仕事を続けていたので、帰宅が遅くなることも度々あったそうです。

眠っている両親を起こしてはいけないと、ドロボウみたいにそろそろと靴を脱いで家に上がるのだそうです。そして、キッチンでホッと一息ついたのもつかの間、冷蔵庫を開け閉めする音や電子レンジのチーンという音で「あら、今帰ったの?」と義母の声がするそうです。

ーーそりゃそうですよね。隣の家の電子レンジのチーンという音ですら聞こえてくるのですから、二世帯住宅とはいえ、同じ棟ですから、それを避けるのは至難の業だと思いますよ…ーー

悪いことをしているわけでもないのに、なぜか小さくなってしまうそうなのです。そうして、そのたびに思ったそうです。「キッチンもバスも、絶対別々がいい」と。

そこで、思いきって、「リフォームしよう」と思い立ったそうです。

ところが…、冷静になって考えてみると、それを自分の口から言い出すのはとても大変なことです。同居を嫌がっていると誤解されてしまいかねません。嫁姑の仲が気まずくなってしまいます。

このような嫁姑のお話をいくつも、若いころから伺っていれば、男の私でも分かります。そんなときこそ、第三者(建築家とは限りません、私に、ご相談されたのは女性建築家だったのですから…)の出番なのです。

私は必ず先回りというか、予測をして、「二世帯の場合はキッチンは別々にしておいたほうがいいですよ」「お風呂はそれぞれの好みに合わせて考えられたほうがいいですよ」と口出しさせていただきます。このひと言があればあれば、どちらの世帯も納得した上で、親子(母娘)別キッチンを実現できるのです。

もちろん、却下されたことも何度もあります。うちは嫁姑が仲がいいので、そんな必要はないと言われたこともあります。そのような場合は私の意見を無理強いするわけにもいきませんので、ちょっと豪華なキッチンにしたりして、二世帯同一のキッチンにして造りました。

ですが、結果そのまま仲が良いままの二世帯住宅は、ほとんどありませんでした。という話も今では参考までにお話させていただいています。

by株式会社 大東建設 阿部正昭

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