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耳をすませば、多彩な生活音。【リフォームの大切な視点5】
今回も独断と偏見で、旧暦のお話から、入らせていただきます。
立秋 次候 蒙霧升降す(のうむしょうこうす)
蒙霧升降す(のうむしょうこうす)
春は霞、そして秋は霧。
立秋を過ぎて、そろそろ、秋けぶる空模様が時折見られるようになってきます。七十二候の季節は、蒙霧升降す(のうむしょうこうす)。深い霧が立ち込めるころという意味ですが、およそ八月十七日から二十二日までのことです。
気象学では、視程一キロ未満(一キロ未満のものを見て判然としない状態)の天候を霧としています。
そういえば、ノルシュテイン監督の切り紙アニメーション「霧の中のハリネズミ」の可愛いこと。
検索すれば、スマホなどでも観られると思いますが、ほっとしたいひとときなどに、おすすめです。
霧の中のハリネズミの🦔世界では、ミサイルを時折打上げる発想は皆無です。やはり打上げるのは、平和の象徴「花火🎇」にしてもらいたいものですネ¨̮♡
耳をすませば、多彩な生活音。【リフォームの大切な視点5】
【音の発生源と響くようす】
2階
①2階トイレ→1階キッチン
2階のトイレの流水音が1階のキッチンに響く
②2階子ども部屋❷→1階和室子ども部屋で飛び跳ねると、階下の和室に響く
1階
③玄関→2階子ども部屋
玄関ドアの開閉音が2階の子ども部屋に響く
④1階トイレ→1階隣和室
トイレの流水音が隣の和室に響く
⑤キッチン→リビング
キッチンの作業音がリビングに響く
⑤リビング→2階寝室
リビングのテレビの音が2階の寝室に響く
音には固体伝搬音と空気伝播音があります。
人は目に見えるところで発生する音はそれほど気にならないものですが、見えない音は気になるもの。もちろん不要な音や騒音はシャットアウトしたほうが快適ですが、家族の生活音は気配を感じさせ、身辺に存在感を確認できることで安心感を与え、精神を安定させるためにはとても重要なことです。
人は目に見えるところで発生する音はそれほど気にならないものですが、見えない音は気になるもの。もちろん不要な音や騒音はシャットアウトしたほうが快適ですが、家族の生活音は気配を感じさせ、身辺に存在感を確認できることで安心感を与え、精神を安定させるためにはとても重要なことです。
室内外の音
固体伝搬音(でんぱんおん)ーー壁や床など、物体を媒介して伝わる音。
①ドアの開閉音
②子どもなどの飛び跳ねる音
③歩く音
空気伝搬音ーー空気を媒介して伝わる音。
①テレビの音
②ペットの鳴き声
③車の音
固体および空気伝搬音ーーー個体と空気。それぞれを媒介して伝わる音。
①室外機の音
②キッチンまわりの音
③水の流れる音
[現在はやりの高気密・高断熱の空間は共鳴という音や振動を起こす原因となる]
最近の住いづくりでは、出来る限り壁をなくしたワンルーム的な使い方を希望する人が多くなっている気がします。区切る壁を設けない開放的な平面計画が可能になるのは高気密・高断熱を取り入れているからにほかなりません。(もちろん建築家の設計した古い家では高気密高断熱が施されていないにも関わらず、オープンで開放的な間取りも中にはありますが…)建築当初は斬新でカッコウ良かったのだろうと思います。
ただ、一方で、開放的な間取りゆえに室内で発生した音が部屋全体に広がって不快に感じ、さらに無機質な材料が多く使われていると共鳴を引き起こす原因にもなってしまいます。
音は少しの工夫で伝わり方が変わります。例えばオープンキッチンで、シンクの手元を隠す小壁を立ち上げただけでも給水の音や皿を洗う音はある程度遮蔽されます。たとえ家族であっても音の感じ方は十人十色。家族一人ひとりの生活が個別化されている現代は、生活状況に応じて音の発生源をあらかじめ検討しておくことが大切です。