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【ドイツ人は真冬でも「布団から出たくない」と思わない】

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 今回も独断と偏見で、旧暦のお話から、入らせていただきます。

十六団子の日  啓蟄 末候 菜虫蝶と化す練馬食べた十六団子

3月16日は、いまでもこの日に、餅つきをするという農家の話を聞きます。「十六団子の日」と言って、豊作をもたらす田の神さまを山からお迎えする行事が行われます。

 

 

 練馬から観た十六団子の儀式ちなみに 旧暦ではこの日は満月なんです。
 月でうさぎが餅つきをしているところから、このような行事が行われるようになったのかもしれません。

 

 

 

練馬の菜虫 東北では団子を十六個つくり、田の神さまにお供えするのがならわしです。田の神さまは、お餅が大好きなので、餅つきの音でお招きするのだといういいます。

 

 

 

練馬区で観たオオムラサキの幼虫 空っぽのままの臼に杵(きね)をつくふりをして「お米がないので、神さまに団子をつくれません。お米を持っていらしてください」とお願いするのだそうです。
 童話にそのままできるような習わしですね。
  ちなみに半年後の十月十六日には お見送りの団子をお供えします。
 十六団子の日がくると、お米のありがたさを噛みしめながら食事を楽しみます。

 

【ドイツ人は真冬でも「布団から出たくない」と思わない】

 

今年の冬は全国的に暖冬と言われましたが、今でも朝晩はぐっと気温が下がります。朝は「布団から出たくない!」とか、夜は「脱衣所で裸になりたくない!」とか思うこともありますよね。
ところが欧米の家では、そういう体験をすることは、ほとんどないようなのです。不思議だと思いませんか?!その違いは何なのでしょう?

 

ドイツの家は、断熱強化してもなぜか「暖かくならない」?

 

 ドイツでは、国が率先して省エネ改修(断熱改修)を進めています。例えば窓はペアガラスからトリプルガラスに変更、壁には20センチ以上の断熱材を外から貼り付けます。知る人ぞ知る、世界でも有数な省エネ先進国なのです。
このような流れは、国家レベルでエネルギーの輸入を減らそうという政策の一環ですが、当然、一般家庭にとっても光熱費が減り、家も温かくなるというメリットがあるのです。ところが、どうにも腑に落ちないところがありました。
省エネ改修をした家に住んでいる方々に「改修によってどれくらい日々の暮らしが温かくなりましたか?」と、何度そのような質問を繰り返しても、誰からも「温かくなってよかった」という返事が返ってこないのです。
当然「断熱改修したのだから前より暖かくなるんじゃないの?」と疑問に思いますよね。
ところが、その背景にはきちんとした理由があったのです。

 

【ドイツの家にない暖房機器や器具は?】

 

 その答えの前に質問です。以下に、日本の家で冬によく使われている暖房機器や器具が4つ並んでいます。
このうち、ドイツの一般家庭にないものはどれでしょうか?(正解はひとつとは限りません)

 

練馬区のファンヒーター

 

①ファンヒーター(燃料は灯油・ガスなど)

 

 

練馬区のホットカーペット

 

 

②ホットカーペット

 

 

練馬区の湯たんぽ

 

 

③湯たんぽ

 

練馬区の暖房便座

 

 

④暖房便座

 

 

練馬区の脱衣室

正解は、…「ぜんぶ」です。ドイツの家庭では家中どこにいっても同じ室温で、極端に寒い場所がないという理由からなのです。
特にホットカーペット、湯たんぽ、暖房便座の3つは、部屋や体の一部分だけを温めるものです。部屋全体、もしくは家全体が温かければ、当然ながら必要ではなくなります。
暖房便座は日本で開発されました。確かに、トイレが寒いのが当たり前の日本ではありがたいものです。ですが家全体が(もちろん部屋が暖かければトイレも便座も温まりますね)暖かいドイツでは、誰も欲しがりません。(ただし暖房とは無関係のシャワートイレは別物ですけどね…)
そう考えれば暖房便座という機能は、トイレが寒いことは我慢しながら、せめてお尻だけでも温めたい…という日本人のささやかな願望の結晶のように思えてきます。というか、冷え切った便座に直接お尻で座ったときの、あのヒヤっとした感覚は、心臓が止まりそうになりますよね。(笑)
ただエネルギー的には誰も使わない便座を温め続けるのは浪費なので、本当は使わない仕組みを考えたいところです。 それでは、ファンヒーターはどうでしょうか? 隙間風の吹くような木造住宅では、当然、エアコンで暖房してもなかなか暖かくなりません。それどころか吹き出す風が寒さを助長さえしてくれます。
そんなときファンヒーターはありがたさを感じさせてくれます。エアコンよりはるかに高い温度の温風を、足元から強く吹きつけてくれるので、周辺温度えを即上げてくれますよね。
ところが、煙突や排気筒のないタイプのファンヒーターの場合、家の中で焚き火をするようなものなのです。どうしても空気が汚れてしまいます。ファンヒーターの取り扱い説明書を読めば、1時間に1〜2回は換気しないと危険だと書いてあります。最近の建物は、中途半端に気密だけたかくなっているので、余計身体には良くないのは言うまでもありません。
ですが、真冬の寒い時期にそんなことをする人は、ほとんどいないのが実情なのです。それでも健康被害がそれほど報告されていない理由は、日本の家に隙間が多い証拠です。基本的に気密性の高いドイツの住宅では、このようなファンヒーターは使えません。取扱説明書には、ドクロマークが付いているそうです(笑)

 

「寒さを我慢して光熱費を減らす」日本人、「寒さをガマンして暮らす」発想がないドイツ人。

練馬区の温水配管埋設式床暖房

 ドイツに限らず、欧米では広く暖房に温水を使った床暖房(写真は温水配管のコンクリート埋設方式)やパネルヒーターが使われています。
発電の排熱を地域に供給したり、石油やガスなどを使って給湯をして、家中にめぐらせたパイプを通してパネルを温めるシステムです。
戸建てでも賃貸でもたいていこのシステムが入っていて、すべての部屋を温かくするのが常識なので、部屋ごとに極端に温度差があるという状態にはなりません。これを全館暖房といいます。練馬区の温水式パネルヒーター
もちろん全館暖房を続ける条件には、建物の断熱性能と気密性能が高いレベルであることが必要です。断熱がほとんどされていない建物で全館暖房をしようとしても、光熱費がとんでもなく高くなってしまいます。
全館暖房と、家の断熱気密性能はセットで考えることが必須となります。
さて、ドイツの人たちはなぜ「断熱して温かくなった」と答えてくれなかったかという謎ですが、その理由は、断熱する前からちっとも寒くなかったからです。
質問を光熱費の変化に変えてみると、「以前は高かったけれど、断熱したことでそれが半分になった」と答えてくれます。家計にも、そして社会の省エネという意味でも断熱が非常に有効であることはわかります。
でも国が熱心に断熱改修を進める以前から、ドイツには「寒さを我慢して暮らす」という発想がありません。暖房費用がかかったとしても、寒くてたまらない生活を続ける人はほとんどいません。
だから実感として「暖かくなってよかった」というコメントが聞けないのは当たり前だったのです。「省エネのために寒さや暑さをガマンする」という発想がない人たちに対して、「断熱して暖かくなりましたか?」などと聞くのは、トンチンカンなことだったのす。
これが「世界標準の家づくり」です。日本でもそれを常識にしていきたいところです。

 

【ドイツ並みに寒い日本の冬なのに断熱していないのか??】

 

練馬区の採暖ドイツでは、国として熱心に断熱改修を進める以前から、住宅の省エネレベルはいまの日本の住宅の省エネ基準よりもレベルが相当高いものでした。例えば現在も日本の既存住宅の多くで使われているアルミサッシの窓枠などは、ドイツでは以前から使用されていません。
旧東ドイツ時代の団地でも、ごく普通に木製や樹脂製のサッシとペアガラスが使われていました。だから、もともとめちゃくちゃに寒いというわけではなかったのです。練馬区の火鉢
ドイツが断熱に力を入れているという話をすると、「ドイツと日本とでは寒さのレベルが違うから比較できない!」と反応されることがあります。ところがそれは大間違いです。冬の各都市の平均気温を比べてみると、ドイツ南部のフランクフルトや、ドイツ北部のベルリンと比べても、北関東や長野は同じくらいです。
北関東や長野は、日本の中でそこだけ特別寒い地域というわけではないですよね。

 

 

練馬区からみた断熱欠陥地域つまり「ドイツは極端に寒いから断熱している」というよりも「日本は寒いのに断熱していない」というほうが正しいのです。
それによってエネルギーを浪費し、海外から高い燃料を買っている上に、寒さで健康を害する人がどの国よりも多く、医療費で財政が破綻しそうな状態は、改善していかなければならないのです。

 

 

【間違った常識は捨てましょう!「冬の家は寒いのが当たり前」】

 

「ドイツは特別な国だから、そんな高性能な住宅にするんじゃないの?」と聞かれたこともあります。まったくそんなことありません。欧米の中で、ドイツだけが特別なことをやっているわけではありません。
2018年に世界保健機構(WHO)は、冬の住宅で健康を守るための室温として「最低でも全室18℃以上あるべき」と強く勧告しているのです。
そしてその対策として、新築時やリフォームなどの改修時に家をしっかり断熱することを推奨しています。健康的な生活のために居室を温かくして過ごすことは、特定の国だけではなく世界的な常識になってきているのです。「ガラケー」という言葉が流行りました。『ガラパゴス携帯電話』の略なのですが、島国のため日本固有の進化を遂げている携帯電話という意味で使われています。これは全然個性があっていいのですが、「ガラバゴス断熱住宅」から危険な家を指して「ガラダジュー」などと呼ばれる不名誉なことだけは、避けたいものです。
なぜなら、日本の技術で十分に温かい家を作ることは可能なのです。遅れているのは「寒さに対する意識」だけなのですから。
断熱はやればやるほど効果が出て、エネルギーの浪費を抑えるだけでなく、寒さの改善や健康的な生活の実現にもつながります。「冬の家は寒いのが当たり前」という誤った常識を捨て、国も自治体もそして個人でも、できることをすべてやるくらいに変わる必要があるのです。

 

【医師も予想だにしなかった!18℃以上の暖かい家が高血圧を改善】

練馬区からみた世界の室温

住まいの室温の変化は、想像以上に健康に大きな影響を及ぼしています。「冬に室温が低いと、高血圧や夜間頻尿、心臓や脳に関わる病気などを発症するリスクが高まる」「冬でも暖かい家に住めばそうした疾病が改善する」…こうしたことが、国土交通省が関わる大規模調査(住宅の断熱化と居住者の健康影響に関する全国調査・2014年度〜2019年度)から明らかになってきました。

 

 調査は、断熱改修をした住宅に暮らす4000人以上の住人を対象に、改修前と改修後の健康状態の変化を5年間にわたって比較したものです。
その中で特に顕著だったのが、高血圧の改善効果です。性別や年齢、肥満の度合いなど条件を揃えて比較した結果、断熱改修後には血圧が平均3.5mmHg下がるという結果が出ました。この3.5mmHgという数字にはどのような意味があるのでしょうか?練馬区の暖かい家と血圧
一般的に高血圧の人は、脳卒中や心筋梗塞など深刻な病気に罹りやすくなるといわれています。そこで厚生労働省は、40歳以上の国民の最高血圧を年間で平均4.2mmHg下げることを目標に掲げています(厚生労働省「健康日本21」の目標値より)。そして目標を達成できれば、脳卒中による死亡者を年間1万人、心筋梗塞による死亡者を年間5000人減らせるとしています。
これまで血圧を下げる対策として、減塩や減量、適度な運動、禁煙や節酒などが推奨されてきました。ところが断熱や暖房によって室温を上げることは「科学的根拠が不十分」として、ないがしろにされてきました。
WHOの勧告などに動かされた、この調査結果により断熱改修で大きな効果が得られる可能性が出てきたのです。
調査解析小委員会の委員長を務めた伊香賀俊治教授(慶應義塾大学理工学部)は、次のように言います。
「これまでは食生活やライフスタイルの変更などあらゆることを総合して、最終的に血圧を4.2mmHg下げることを目指してきました。ところが調査の結果、住環境を変えるだけで3.5mmHgも下がることがわかりました。これには、調査に参加した医師の方たちも驚愕していました。これを機に、住まいを暖かくする大切さが見直されればよいと思います」

 

【WHO「どんなに寒い日でも『すべての部屋』が18℃以上の温度であることが望ましい。」】

 

練馬区の家18度の断熱境界線では、寒い家、暖かい家というのは、具体的に室温が何度と考えればよいのでしょうか?
伊香賀教授らが、高知県梼原町で約1100人の住人を対象に10年間行なった調査によると、室温18℃未満の家に住む人が高血圧を発症するリスクは、18℃以上の家に住む人に比べて6.7倍も多かったという驚きの結果が出ています。
(JST科学技術振興機構「健康長寿を実現する住まいとコミュニティの創造(伊香賀俊治・星旦二・安藤真太朗)」社会実証事業より抜粋)
18℃というのはリビングの温度だけではなく、脱衣所やトイレや廊下もを含めて全室が18℃という意味なのです。日本では、「冬の脱衣所やトイレが寒いのは当たり前」と考えられがちですが、とんでもないことです。世界の常識はまったく違っているのです。

 

練馬区で見たWHO冊子2018年に世界保健機構(WHO)は、冬の住宅で健康を守るための室温として、最低でも全室「18℃以上」あるべきという強い勧告(写真左の冊子)を出しました。

 

室温18℃は全年齢層が対象で、小児や高齢者にはさらに高い21℃などの室温が推奨されています。WHO勧告の根拠の一つとなったイギリス公衆衛生庁「イングランド防寒計画」によると、18℃以下では血圧上昇や循環器系疾患、16℃以下では呼吸器系疾患に影響する恐れがあります。さらに12℃以下では心血管リスクが高まるとされているのです。練馬区の健康リスク温度計
イギリスに限らず多くの先進国では、家を暖かくすることが病気を減らすという認識のもと、健康政策の中に住宅政策が取り入れられているのです。ところがなぜか、日本では、健康と住まいの関係が重視されてきませんでした。
そのため、多くの既存住宅で脱衣所やトイレ、廊下などの温度が18℃を下回っている現状があるのです。
とはいえ、断熱されていない状態のまま、家全体を暖房しようとすればかなりの光熱費がかかってしまいます。そこで重要になってくるのが断熱改修です。

 

断熱による「健康ベネフィット」

 

断熱改修というと、大掛かりでコストがかかるイメージがあるかもしれません。ところが実際には、冒頭の調査に参加した家庭の中には、内窓を設置するなど比較的コストが安く、簡便な断熱改修で血圧が改善したケースもあります。必ずしも、最初から完璧にやろうするから、前に進まないという本末転倒な現状があるのかもしれません。
その意味では、コストの問題よりもまずは「寒いのは我慢するのが当たり前」という意識を変える必要があるのかもしれません。
それでも、本格的な断熱をするにはある程度まとまった費用がかかります。どのくらい投資をすれば、どのような効果があり、何年で工事費を回収できると考えればよいのでしょうか?
参考になるのは、2011年に伊香賀教授らが行った研究です。研究では、断熱改修にかけたコストを、光熱費削減の金額のみで判断するのではなく、「健康ベネフィット」という概念と合わせて考えることでより多くのメリットを得ていることが分かるとしています。
「健康ベネフィット」とは、家が暖かくなることで病気にかからなくなるといった、断熱によって得られる利益を数値化したものです。試算では、医療費の無駄な負担が減り、将来的に介護費の負担が減るなどのメリットを金額に換算した場合、光熱費の削減以上の効果があり、投資回収が大幅に縮まることが分かってきているのです。
練馬区試算断熱ベナフィット例えば、関東地方などの温暖地で新築時にプラス100万円の断熱工事を上乗せした場合、光熱費削減だけで費用を回収するのに29年かかります。
ところが、健康を維持することで医者にかからなくなった直接的な費用(健康保険で3割負担)を加算すれば、16年で元が取れるようになるといいます。
さらに、医療費が減ることで社会全体の持続可能性を高まります。
家を暖かくすることは、個人や社会にさまざまなメリットを生み出す可能性が高まることが分かります。
世界標準と言える暖かい家を建てたり、断熱改修することをすべてのお客さんに訴えていく姿勢を、自社の新しい常識としていく必要がありそうです。

               by株式会社 大東建設 阿部正昭

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