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「庇」の重要性を改めて考えてみる(外部リフォーム9)
今回も独断と偏見で旧暦のお話から入らせていただきます。
立春 末候 魚氷に上る(うおこおりにのぼる)
寒天の日
2005年(平成17)年2月15日の今日、テレビの全国放送で寒天が健康食品として取り上げられました。その後、世は空前の寒天ブームに。
これを記念したのが「寒天の日」です。
結構、私は寒天好きなんです。これといった味があるわけでもないのに不思議な食材ですよね
テングサなどの紅藻類(こうそうるい)を煮溶かして固めたトコロテンを凍らせ、乾かしてできる寒天が生まれたのは江戸時代初期。
厳冬の折、戸外に放置していたトコロテンの変化に気づいた宿屋の主人が製法を研究し、売り出しました。
やがて江戸時代後期に寒天づくりが信濃国諏訪地方に伝わると、冬場の気温の低さも相まって一大産地に。
なぜか知り合いに長野県出身の人が多いので聞いた話です…。今も寒天の生産量は長野県が全国一位です。
【寒天づくり】
寒天づくりは冬の寒さがあってこそ。長野県茅野市では12月中旬から2月下旬が天然寒天づくりのシーズンです。
自然凍結、自然解凍、天日乾燥を繰り返し、天然寒天ができあがります。いにしえの人の知恵に感服ですよ。
【寒天の健康パワー】
寒天のほとんどは食物繊維でできています。その含有量はあらゆる食品のなかでもトップクラス。
血圧を下げる、悪玉コレストロール減らす、血糖値を下げる、といった食物繊維の働きが効果的に発揮されます。
カロリーはほぼゼロなのもうれしいところ。
長野県では寒天を味噌汁の具にするところが多いそうで、都道府県別平均寿命に置いて男性は2位、女性は1位という長寿は寒天が支えているともいえるでしょう。
【寒天入りみそ汁】
(1人前)
①棒寒天1 4本(2g)表面を洗ってから水で戻し、硬く絞って細かくちぎっておく。いつも通りにつくった味噌汁をお椀に盛り、
① 散らして完成。
「庇」の重要性を改めて考えてみる(外部リフォーム9)
[庇・サンルームの設置]
【後付できる庇も利用】
[後付可能な庇]
既存サッシの上に外壁の上からも付けられる「庇」があります。夏の日差しを遮(さえぎ)り、室内を快適にしてくれるだけでなく、雨や露なども遮ってくれるので、サッシ廻りの外壁が長持ちします。
当然、家全体の維持管理にも影響してきます。
(写真提供:LIXIL(リクシル)
[意匠(デザイン)性の高い庇]
玄関など人目につく場所には、画像のような光を透過するシンプルなデザインのガラスの庇など、意匠(デザイン)性の高い庇を利用するのもお奨めです。
ただし、あまり夏の直射日光の強い方角の場合は、避けたほうがいいかもしれません。
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【実は庇には、2つの大きな役目があるのです】
昔ながらの日本の家には、窓や玄関など開口部の上に必ずと言ってよいほど「軒(のき)の出」や「庇(ひさし)」がありました。ところが現代の家では、軒の出のないシンプルモダンな家が増えており、庇を使われることも少なくなってきています。
とくに窓の上の庇はほとんど皆無といってもいいくらいです。では、軒や庇は、実際になくても差し支えないものなのでしょうか。
これは、デザインを重視するために、どちらかといえば、北欧などの家のスタイルを安易に模倣したに過ぎないといっても過言ではありません。
庇のない北欧の建物にも、必ず庇や軒の出があった、古(いにしえ)からの日本の建物にも、大きな理由があったのです。
実は軒の出や庇には、2つの大きな役割がありました。一つは夏の厳しい日差しを遮って、家の中に入れないことです。そしてもう一つの大きな役割は雨の遮断です。
今までににも、防水性の確保の必要性は何度も述べてきましたが、雨漏りの原因として最も多いのは、窓の周辺の亀裂から雨漏りするケースなのです。
軒の出や庇を設けることで、窓廻りの雨を遮断し、雨漏りを防ぐ確率がグンと増えるのです。
庇は必ずしも新築時に設置されていなくても、後付で取り付けることができます。最近ではアルミ製で、洋風の外観にも違和感なくなじませることのできるシンプルな意匠(デザイン)のものもたくさん製造されています。
ただし、取り付けには、十分に雨仕舞をしっかり気を付けて施工しなければ、庇をつけたら余計に雨漏りしてしまっては本末転倒になってしまいますので…
それさえしっかりやってくれる信頼のおける建築屋さんやリフォーム業者さんやってもらえるのであれば、外壁のリフォーム時などに一緒に検討してみてはいかがでしょう。
外観をキレイにするためのリフォームも、もちろん重要ですが、家の劣化を防いでくれる機能は、それ以上に大切なリフォームのアイテムなのですから…
【カラフルなオーニングは毎日が楽しくなります】
それから、庇と同じような役割をするものにキャンバス地のオーニングというものがあります。カラフルで、リビングや洋室の窓辺にふさわしいアイテムなので、こちらも是非検討されることをお奨めします。
オーニングはサンルーム(テラス囲い)との相性も抜群です。サンルームは、冬には日差しを浴びられる暖かい部屋として、(雨や雪の日は、まるで南極のようになりますが…(笑))
夏はオーニングの広がった涼しい日陰の部屋として、一年中屋外のリビングルームとして楽しむことができますし、屋内への日差しの調節も可能です。
サンルームは造作で設置することも可能ですが、ちょっと味気ないという声も聞こえますが、エクステリアメーカーの既製品も多く出回っています。