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ダイニングは朝、明るいのがいい[環境を極める①]
今回も独断と偏見で旧暦のお話から入らせていただきます。
寒露 末候 蟋蟀(きりぎりす)戸に在り
エジソン(発明王)と日本の竹
「電球を発明した人」はエジソンとされていますが、厳密には物理化学者・ジョゼフ・スワンが発明しました。
しかし、その点灯時間は40秒程度。点灯時間を延ばし、実用化したのがエジソンなのです。そしてその偉業を支えたのは日本のある植物でした。
点灯時間延長の鍵は、電球内部で光を放つフィラメントの素材にありました。
エジソンは6千種類もの素材を用いて実験を重ねるなかで、竹がフィラメントに適していることを発見します。
彼は世界中に20人の竹ハンターを派遣しました。収集した竹の中で、平均千時間点灯というベストの結果を出したのが、石清水(いわしみず)八幡宮(京都府)周辺に生える竹でした。
次世代素材のセルロースが登場する十数年間、日本の竹によるフィラメントが世界を明るく照らしていたのです。
・今日をたのしむ
【あかりの日】
1879(明治12)年の今日、エジソンによる白熱電球が40時間点灯した偉業をたたえ制定。
当時のフィラメントは木綿糸でした。照明文化の向上による豊かな社会の創造と、エネルギーの有効利用を目指す1日です。
・季節をたのしむ
【オリオン座流星群】
照明を消し空を見上げれば、流星を見つけられるかもしれません。毎年10月15?23日ごろにあらわれる天体ショーです。
【ダイニングは朝、明るいのがいい[環境を極める①]】
前回は【屋根デザインにも影響する雨樋と環境に拘(こだわ)る[細部を極める⑳]】
https://heiwadai.jp/amadoi/
というタイトルの内容でお伝えしました。
今回あら新シリーズの1話目【ダイニングは朝、明るいのがいい[環境を極める①]】をお伝えしたいと思います。(前回のタイトルにリンクが張ってあります。記事に飛びますので、よかったら青字をタップしてみて下さい。
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【朝日のあたるダイニングにこだわる】
ごはんを食べたり、新聞を読んだりするダイニングのスペース(空間)は、朝日が入り込む明るい窓辺に設置することをお奨めします。
本来人間の身体は、朝日を浴びることによって活動のスイッチが入るようにできているため、気持ちの良い1日を始めることができるのです。
東側に隣家が建ち並ぶなど、窓からの採光が期待できない場合は、小さな吹抜けをつくって、天窓を設置するなど工夫することで上部から光を取り入れることが可能となります。
なお、ダイニングの照明は、天井から吊り下げるようなペンダントライトがお奨めです。
【朝日のあたる明るい場所にダイニングルームを設置する】
- ①ペンダントライトは「距離が2分の1近づくと明るさは4倍になる」という光の特性を十分に生かせる照明器具です。明るさを調節できる調光器機能を付加することでより一層の効果を発揮することができます。
- ②朝日がたっぷり入り込むスペースに設置したダイニングテーブル。
- ③東側に窓をつくっても採光が見込めない場合は、ハイサイドライトやトップライトなどを設けるのがお奨めです。(ただし、真夏などは直射日光による大量の熱がに入り込んで、灼熱地獄になる可能性がありますので、断熱窓、遮熱ガラス、などで十分に遮熱、断熱を考えておく必要があります。)
【不在時の通風、採風に拘(こだわ)る】
帰宅してドアを開けたときの不快感を感じたことのある人は少なくないと思います。その原因は澱(よど)んだ空気に、ほかなりません。
それを回避するには、何といっても通風が必須です。不在時にも防犯上問題なく開放して置ける窓を最低2、3箇所つくり、有効な通風経路を確保することをお奨めします。そのひとつとして既製品の通風口付き勝手口ドアをよく採用しています。面格子と網戸がついた上げ下げ窓部分を半分くらい開けたままドアをロックできるのです。また、上図のように外観のデザインと合わせ、通風用の窓を工夫します。掃き出し窓の前面に人が侵入できない程度の細長い欄間(らんま)を組み合わせて設置することもあります。
- ①この3カ所の内部に風の通る窓が設置されていますが、縦格子によって開口部が隠れるためセキュリティー上は有効で安全です。
- その上、縦方向に伸びる印象的なデザインがこの家の顔として意匠的にも機能していて一挙両得です。
- ②木製の縦格子にしています。見付が30mm、奥行きが60mmのスギ材を使っています。縦格子の隙間は30mmで通風を確保しながら防犯対策上も有効なしつらえとなっています。