Barrie Free
バリアフリー
本物のバリアフリーとは「段差の無い家」ではない?
一般には、「バリアフリー(工事)」というと、段差のない家のことをいいます。もしくは、トイレや浴室などに手摺り等の補助用具を取り付けることをいいます。
確かに、それらは必要なことではありますが、それ以前に、もっと重要な「バリアフリー」があります。
何のバリアかというと、それは「温度差のバリア」です。本物の「バリアフリー」とは、この温度差のバリアを無くすことなのです。
足元の「冷え」は身体にストレスがかかる
フローリングの上やキッチンで、脚(下肢)がやたらと冷えたりすることはありませんか?
その「冷え」を助長しているのが、部屋の気温(空気の温度)の違いです。
日本の一般的な住宅では、同じ部屋でも床上50cmまでと天井下50cm、そしてその中間で温度が異なり、その温度差が10℃以上になる事もあります。
暖房で温められた空気は上昇するので、そのぶん足元が冷えてしまうのは必然です。
暖房をかけている居間等と、暖房をかけていないトイレ、浴室、洗面脱衣室等の間で「大きな温度差」ができます。これが「ヒートショック」の原因とされています。
また、冷たい空気はカーテンの隙間などから「あれ? すきま風が入ってるのかな?」と勘違いするような「コールドドラフト現象」も起こします。
そこで部屋間・部屋内の温度差を無くし、下肢が冷えない空間づくりが大切なポイントとなります。
改良は「窓」から始めよう!
冬に流出する熱の割合(外気温0.5℃室温20℃)
窓 | 52% |
---|---|
外壁 | 19% |
換気 | 15% |
床 | 9% |
屋根 | 5% |
夏に流入する熱の割合(外気温33.4℃、室温27℃)
窓 | 74% |
---|---|
外壁 | 12% |
換気 | 5% |
床 | 3% |
屋根 | 6% |
※H11年省エネ基準で建てた「住宅事業建築主の判断におけるエネルギー消費量計算方法の解説」の住宅モデルにおける例(窓種:アルミ(複層ガラス)
平成11年の基準で建てられたお家は、まだ「窓」が「寒さ・暑さの原因」とされていなかったのでしょう。
しかし、現代ではたった18年前の建物でさえ窓……ガラスだけではなく、特に冷えやすく熱しやすいアルミサッシが寒さの原因となり、せっかく暖房をかけても、屋内の暖気を逃すばかりか、外気で冷やしてしまうのです。
部屋ごとの温度差を無くすためには、窓の遮熱・断熱性能の向上が必要不可欠です。
そこで、その窓の改良を安価で簡便に向上させるために、アルミサッシではなく「インナーサッシ」(内窓)をお薦めします。
インナーサッシの大きなメリット
インナーサッシは先に挙げたマイナスを、一気に解決できる利点を持っています。
1.冷気を遮断し暖まった熱を逃がさない(夏は熱気を入れず冷気を逃さない)
暖房機をかけた場合、暖まった空気が外に出ていかないので、部屋内の温度差が無くなります。またコールドドラフトも解消するため、足元が寒いなども解決するのです。
2.エアコンなどの暖房費が節約できる
暖房で暖まった熱が逃げないので、継続して使用しなくとも、十分部屋内が暖かくなります。
3.結露が無くなる
気温差が激しく、空気中の水分が多い場合、窓を中心として結露します。結露はカビとなり、アレルギーの原因になってしまいますが、インナーサッシを付けるだけで結露が止まる場合もあります。
4.外から入る音も内から出ていく音も半減される。
特に線路脇や大きな幹線道路沿いのお宅、子育て中のご家族から「静かになった」「気にしなくても良くなった!」と喜ばれるほど、騒音・防音対策にもなるので
リフォームは「一番寒い場所」から始めよう!
温度差が無いお家(気密・断熱住宅)は、特に北海道が群を抜いています。下記のデータをご覧ください。
三疾患死亡率と地域の関係
心疾患 | 1位:四国 2位:東海 3位:中国 …10位:北海道 |
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脳血管疾患 | 1位:中国 2位:四国 3位:東海 …10位:北海道 |
呼吸器疾患 | 呼吸器疾患 |
気密・断熱対策がされている北海道のお家では、自宅で倒れ、亡くなる方が少ないという事が分かります。
北海道では結露を発生させないために、全館暖房で部屋の温度差を無くします。全館暖房には莫大な熱エネルギーが必要となりますが、そこで家を高断熱化・高気密化、暖めた空気は外に逃がさず暖房費を下げながら、発生した湿気だけを外に出す「換気」が進められました。
残念ながら、関東以西の住宅は北海道に程遠い住宅性能です。そこでまずは、一番寒いお風呂の改修から始めたらいかがでしょうか?
最近はバスタブ(浴槽)の性能も大きく進化しました。
40℃に沸かしたお湯が翌日の朝まで4℃ほどしか冷めないバスタブがあるのです。
床壁天井の遮熱&断熱工事をした温かいバスルームに、これまた熱を逃さないよう窓も改修。
家で一番寒いと感じる箇所を、普通のお部屋並みに暖かくすると必然的に温度差は解消され、リスクは軽減されます。
何故か家の中が寒い……そう感じていらっしゃる方は、ぜひ大東建設にご相談ください。お家の環境に合った、本当の「バリアフリー」をご提案いたします。