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[「扉のつけ方にひと工夫で調味料収納は抜群に使い易く!」 収納⑨]
今回も独断と偏見で旧暦のお話から入らせていただきます。
大暑(たいしょ)初候 桐始めて花を結ぶ(きりはじめてはなをむすぶ)
スイカ前線
季節のうつろいを告げる花に開花前線があるように、野菜や果物にも前線があります。
なかでも「スイカ前線」は、南から北へと収穫地が移りゆく様子がとてもわかりやすいのだそうです。
スイカ前線のスタートは3月の沖縄から。ついで九州、中国、近畿、東海と進み、5~6月には関東地方で実りの時を迎えます。現在は東北地方を北上中。
8月には北海道に上陸し、9月初旬に収穫が終わります。スイカは夏のイメージが強いものの、実は半年にわたりオレたちをたのしませてくれる優れものの作物なのですね。
・今日をたのしむ
【スイカの日】
7(なつの)日27(つな)日は、皮の縞模様を綱に見立てた語呂合わせ。とはいえ、縞模様のスイカが出回るようになったのは昭和初期から。
それまでは北海道の特産種である「でんすけすいか」のように黒一色の皮のものが一般的だったそう。
【上越まつり】
新潟県上越市に鎮座する八坂神社の祇園祭を中心に、7月23~29日までさまざまなイベントや花火大会を行います。
[「扉のつけ方にひと工夫で調味料収納は抜群に使い易く!」 収納⑨]
キッチンの調味料収納をもっと使い易くできないか考えてみました。(H様邸)図のように扉は小型の調味料が入る奥行のボックス型になっています。開いた扉が壁にピッタリつくように、扉の厚みと同じ分だけ本体を出っ張らせて設置しました。
扉が全開するようしたので調理中でもじゃまにならにように工夫されています。
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収納棚に扉を付ける場合、扉の付け方を工夫するだけで、作業効率が、驚くほど向上します。なんといっても理想的なのは片開きです。
パッと開けば棚の中全部をいっぺんに見渡せて、取り出しやすく、その上しまいやすい、全開にしてしまえば、邪魔にもならないなどのたくさんの便利(利点)があります。
調理が終わったら、パタンと閉めてしまえばよいのです。それだけで片付けも一瞬にして終了。扉のつくり方や開き方次第で、ぐんと見易く使い易い収納になるのですから、使わない手はありませんよね。
東京は世田谷区に住むHさんのリフォームでは、コンロと調理台の間の壁面に調味料の収納棚を設(しつら)えてみました。棚本体だけでなく、扉もボックス型にして、頻繁(ひんぱん)に使う調味料を収納できるようにしています。
棚の奥行きや扉ボックスの奥行きは、調味料の容器をそれぞれ測って、、それらに合わせたサイズにしてあります。ただし、扉ボックスは、あまり重くなると開けにくく、使い勝手がかえって悪くなってしまうので、比較的小さなものを選びしまうようにしています。
この調味料収納は、扉が180度開き、全開すると扉が壁にぴったりくっつくようになっているのが注目点です。調理中は全開しておけば、調味料がサッと取れて驚くほど便利なうえに、扉が調理の邪魔になることもありません。
また、調味料はコンロだけでなく、調理台で使うことも多いものです。調理台とコンロの中間あたりに設置するのが断然お奨めです。
【キッチンでは、「アイテムの指定席」決めて、家族で共有することをお奨めします】
整理収納アドバイザーの講義で、収納の基本となるのは何ですか?と聞かれたら正解は、「定位置(指定席)を決めること」でした。器でも道具でも、しまう場所を決めて、使ったら戻すことが基本中の基本。最も重要な考え方です。
収納が苦手な人や、面倒くさがりの人は、そのときに空いている場所や棚に気軽な気持ちで置いてしまうのですが、結局はこれが敗因となり、時間が経過すれば経過するほど取り返しのつかないことになってしまうのです。
そのときは、違う場所に置いたことを分かったつもりでも、すぐに忘れてしまい、「あれは、どこに置いたんだっけ?」と途方に暮れながらその都度探すことに成り勝ちです。
ですが、そんな人でも、リフォームは、収納場所を見直すよい機会でもあるのです。家族全員がモノの位置を把握できるよう、家電、調理器具、食器などの指定席を決めてみましょう。
どんなに片付いたキッチンでも、鍋の場所やフライパンなどの場所を主婦以外が知らないのでは困ってしまいますし、キッチンが散らかる原因にもなるのです。
整理収納アドバイザーの講義実習では、コンロの下に、よく使うフライパンと中華鍋と、油、油こし器をワンセットで置く場所を提案しました。
その他にも毎朝使用するモーニングカップとパン皿も、ワンセットにして配膳台の近くを定位置(指定席)にしました。その実習講義での整理収納のプランニングは大変チーム内で評判が良かったので、いまでもお客さまのところでアドバイスに使わせていただいてます。
【家族全体で場所を把握することにより、家事への参加意識も自然に芽生えてくるのが、この定位置法の大きな付加価値でもあります。】
せっかくのリフォームです。何をどこに、どんなふうにしまうかを、家族全員で考えてみることをお奨めします。子どもの意見を取り入れれば、手伝いだって嫌がらずにするようになるかもしれません。
否、なるものなのです。
キッチンの収納を考える際に忘れがちで、だけど大切で切実なものがキッチン家電なのです。炊飯器、電子レンジやトースターなどの電気製品です。現代のほとんどのご家庭では、間違いなく必需品になっているのではないでしょうか。
キッチンのカウンターを広げて家電収納をつくる手もありますが、それより何より、私がお奨めしたいのは、【家電収納タワー】です。
【家電収納タワー。家電製品をまとめて収納する棚状のスペースを、キッチンの一部に設える方法です。】
炊飯器は使用時に蒸気が出るので、戸だけ付けた引き出し式の棚板に載せ、炊飯時と保温時は引き出したまま使用します。熱を放射するオーブンレンジや電子レンジも、棚板をスライド式にします。
どちらの棚板にも、丈夫で劣化の心配のない、安全なスライドレールを使用することをお奨めいたします。引き出したままでも調理の作業の邪魔にならないよう、隣に家具や壁がある「コーナー」に設置すると安心だと思います。
スペースの制約などで、1つにまとめておく場所を取れない場合は、【「様子を見ながら調理する家電」と「ひとりで自動的に調理する家電」に分ける】といいかもしれません。
焼き加減をチェックしながら使用するオーブントースターは調理台に置き、スイッチを入れたら炊き上がるまで見る必要のない炊飯器は背面の配膳カウンターへ置くことをそれぞれお奨めします。
これだけで、キッチンの片付き度も格段に向上し、調理の効率も当然、格段に上がります。