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【ベッドルーム④】快適な寝室をつくる技術とは
今回も独断と偏見で旧暦のお話から入らせていただきます。
大雪 閉塞く冬と成る(そらさむくふゆとなる)
「納める」日と「始める」日
古来、日本人は 十二月八日を一年の農作業を締め括る「御事納(おことおさめ)」としてきました。
農作業を再開するのは二月八日の「御事始(おことはじめ)」。両日を合わせて「事八日(ことようか)」ともいい、身を慎む物忌みの日として受け継いできました。
この日は二月八日同様、針仕事を休み、折れたり曲がったりした針を供養する風習があります。
今日を「御事始」、二月八日を「御事納」と呼ぶ地域もあります。「事」はお正月行事を意味すると考えられています。
かつては魔物や疫病神、妖怪などがうろつく一日としても警戒していたのだそうです。
年末だからと浮かれず気を引き締めよ、という先人の教えも含まれているのかもしれませんね。
年の瀬は、ギリギリまで仕事をしていると身体を壊したり、仕事をする上で無くてはならない道具が破損して結局は、目的を果たせず無駄になってしまいますよね。
ですから、身体や道具の手入れをしたりして、一年をしっかり見直しなさいということを教えてくれているのだと思います。
【ベッドルーム④】快適な寝室をつくる技術とは
[水廻りが近いほど都合がいいベッドルーム]
家を計画する際にいつも悩むのが、寝室(ベッドルーム)と水廻りの位置関係なんです。私の計画させていただく住まいでは、寝室(ベッドルーム)と水廻りは、必ず近くにされることをご提案させていただいています。
もちろん、そのほうが遥かに使い勝手がいいと自負しているからなのです。
例えば、会社の同僚が来てリビングでビールを飲んでいるとします。そんな中を奥さんが、お風呂に入り、パジャマ姿でリビングを横切るのは、どちらにとっても気まずいですよね。
気まずいどころか、そのようなことがおこらないように工夫をしなければならないと思います。
①【複数の寝室(ベッドルーム)からの水廻りアクセス】
ベッドルームを兼ねた個室が全部2階にある場合は、いっそのこと浴室も2階にしてしまうのも手だと思います。
②寝室(ベッドルーム)が3部屋もあるフロアならば浴室・サニタリー・トイレを同じフロアに設け、水廻りをそれぞれの寝室に近づけると驚くほど便利なことに気が付きます。
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玄関に宅配便の人が来ている際に、浴室から出て顔を合わせるのはとてもいやですよね。またそれから、お風呂から上がったらすぐに眠りたい、夏の朝は起きたらとりあえずシャワーを浴びたいという人もいると思います。
そう考えると、どうしても、ベッドルームと水廻りは近いほうが都合がいいのです。
建築関係者は「プライベート空間」と「パブリック空間」の区分けなどといいますが、ベッドルームはプライベート空間の中心であり、同じ空間内に浴室やサニタリーまでも含めて計画します。
下図のプランは、ベッドルームが玄関のすぐ横にありながら、プライベート空間を確保した例です。引き戸を設置することで玄関との間を仕切りつつ、サニタリーへの行き来を良くしてみました。
ただし、トイレへの距離がちょっと気になるところでもあります。
①水廻りと寝室はアクセスしやすく計画してみます。
②玄関と仕切れる引き戸を設けたいところ。
③【ベッドルームと水廻りをプライベート空間としてまとめてみる】
上の図では、水廻りと寝室がまとめてあるのですが、一番近くであってほしいトイレまでの距離が長くなってしまっています。その場合には下記のような計画をされてもいいかもしれません。トイレだけでなく、ミニキッチンなる水場も寝室内に設けています。
お風呂上がりに…寝起きに…すぐに水廻りい行ける動線は重要。浴室やサニタリーなどと結びつけるスペースは、プライベート空間としてまとめやすいと思います。