BLOG

ブログ

「油は太る、体に悪い」は間違いだった

LINEで送る
Pocket

今回は健康関連の新情報をお伝えしたいと思います。身体にとって油(脂質)は
欠かせないものという内容です。

「油(脂質)は太る、体に悪い」は科学的な根拠のない間違いだった。

「油を控えることが健康に良い」というのは科学的な根拠のない思い込みだった…という学説が話題になっています。2015年にはアメリカの食事摂取基準でコレステロール(脂質)の上限量が撤廃されるなど、世界的に油に対する考え方は変化しています。

脂質が太るは嘘

 

油に関する新常識~『脂質起動』が健康のカギ

北里研究所病院山田悟医師

 

北里研究所病院・糖尿病センター長で医師の山田 悟さんによると、
「油は太るという考えはもう古い。その働きとして、①食べ過ぎを自然に防ぐ ②代謝を上げる ③体の余分な脂肪を減らす、といった働きがある」。
さらに、「油は長い間、太る原因として悪者扱いされてきが、実は健康を支える大切な味方。油を最大限有効活用するには、『脂質起動』させることが重要になる」ということです。

 

脂質起動とは

 

『脂質起動』とは、「糖質を控えて脂質を増やした食事」により、身体の脂肪を燃やすシステムを起動させ、「疲れにくい」「太りにくい」「病気になりにくい」体質に変えていくことができるというものです。
アメリカの研究で、BMI27以上の肥満の男女32人を対象に、3種類の食事法を4週間試して比較しました。

1.糖質が多く脂質が少ない食事
2.糖質と脂質が同じ量の食事
3.糖質が少なく脂質が多い食事

血統スパイク

 

結果は、3の「糖質が少なく脂質が多い食事」は、1の「糖質が多く脂質が少ない食事」に比べて、1日約300キロカロリーも多く消費していました。

これは早歩き30分程度に相当するエネルギー消費量です。
『脂質起動』によってカロリーを多く消費する身体にすることで、ダイエットにつながるだけでなく、食後の高血糖(血糖スパイク)を避けられるため、未然に糖尿病のリスクを下げられます。

糖質が少なく、脂質の多いメニューの選び方

 

糖質少脂質多

新常識では、糖質が少なく脂質が多いメニューの選び方も変わります。
例えばハンバーガー店でランチするなら、普通のハンバーガーよりもダブルチーズバーガーがおススメです。糖質は変わりませんが、脂質とタンパク質が2倍です。
サイドメニューは、フライドポテトよりも、野菜サラダにドレッシングまたはマヨネーズ。
フライトポテトは糖質が多いからです。ドリンクメニューは甘い清涼飲料水よりも、

コーヒーや紅茶に生クリーム。
甘い清涼飲料水やフルーツジュースは糖質が多いからです。

外食するなら

外食するなら、カルボナーラとそばだと「カルボナーラ」。
夜食なら、お茶漬けとマヨネーズ入り玉子サンドだ
と「マヨネーズ入り玉子サンド」。
牛乳を飲むなら、普通の牛乳と低脂肪乳だと「普通の牛乳」。
鶏肉を食べるなら、サラダチキンと鶏もも肉のから揚げだと「鶏もも肉のから揚げ」です。

 

脂質はメインエネルギー~糖質との意外な違い

甘いモノ食べたいを脂質が解決疲れたときは、甘いものを食べたくなります。
ブドウ糖は脳にとって大切な栄養源だからです。
しかし常に甘いものを食べていると血糖値が乱高下してイライラしたり眠くなりします。
そこで、『脂質』を多くとっておけば、肝臓で脂質の一部がブドウ糖に変わり脳へ届くため、甘いものを食べる必要がありません。

糖質はご飯や砂糖などに含まれる栄養素で、体内でブドウ糖に分解され、筋肉や脳を動かすエネルギーになります。
脂質は脂肪や油などに含まれる栄養素で、エネルギー源だけでなく細胞膜やホルモンの構成成分になります。
北里研究所病院糖尿病センター長の山田悟さんによると、「体の三大栄養素メインエネルギーは、脂質。特に朝食で脂質をとることで、バテにくい体になる」ということです。

糖質と脂質という2大エネルギーは、どれくらいの割合で使われているのでしょうか。
椅子に座ってデスクワークなど普段の生活でのエネルギー源としての割合は、脂質が8割:糖質が2割です。
ウォーキングやジョギングなど軽めの運動をしている時は、
脂質が6割:糖質が4割です。
このように生活の多くの場面で、脂質の方が多くエネルギーとして使われています。

 

エネルギー使用割合

 

 

 

 

 

 

 

貯蔵量にも違い貯蔵量にも違いがあります。
糖質は、グリコーゲンという形で、筋肉や肝臓に蓄積され、エネルギー量は、約1200キロカロリー分になります。

脂質は体脂肪という形で皮下や内臓などの脂肪組織および筋肉に貯蔵され、エネルギー量は体重65キロ、体脂肪率20%の人で約9万3600キロカロリー分、糖質の約78倍です。

 

 

「ベジファースト」から「オイルファースト」へ

オイルファーストへ少し前から、「ダイエットのために、食事では野菜から食べましょう」という「ベジファースト」が流行っています。

 

ご飯やパンなどの炭水化物を食べる前に、まず野菜から食べることで野菜に含まれる食物繊維が血糖値の上昇を抑えるとされましたが、より効果的なのは植物油などの油(脂質)から先に摂る「オイルファースト」です。

 

※画像は雑誌『Tarzan(ターザン)』 2025年7月24日号

 

 

インクレチン

 

 

 

ベジファーストの実験も野菜にオリーブオイルをかけて調べていたので、実際はオイルファーストで血糖上昇が抑制されていた可能性が高いのです。

なぜオイルファーストだと血糖は上がりにくいのでしょうか?
その答えは脂質を摂ることで小腸から分泌されるGIPという消化管ホルモンにありました。
GIPは食欲を抑え、血糖値を下げるインスリンの分泌を早めます。
そして、その後から糖質を摂っても血糖値は上がりにくくなります。
なお、タンパク質を摂ると出る GLP—1というホルモンにも同様の作用があります。

ナッツでオイルファースト

ナッツでオイルファースト

 

タンパク質ランキング

 

クルミ、アーモンド、ヘーゼルナッツなど、オイルファーストを手軽に実践する際、頼れる相棒になるのがナッツです。
ナッツは低糖質で、オレイン酸やオメガ3脂肪酸といった脂質がリッチです。
加えて食物繊維、ビタミン、ミネラルといった必須の栄養素も入っています。
間食としてポリポリ食べたり、食事の前に摂ったりすると、オイルファーストで血糖上昇と食べすぎが自然に抑えられます。

目安は1食30g程度で、常温保存できるから個包装のナッツを持ち歩けば必要なときにすぐ食べられます。
食塩不使用、油の有害な酸化を誘発しないようノンフライでローストしているシンプルなものを選びましょう。

乾杯習慣が血糖上昇にブレーキをかける?

お酒ファースト

 

 

会食などでオイルファーストを封じられ、ナッツも手元にない場面もあるでしょう。

そんな時は食べ物を口にするより先に、お酒を飲みましょう。

 

ブドウ糖濃度その後の食事による血糖値の上がり具合が抑制できるからです。

鹿児島大学の研究で複数の健常者の夕食時に、ビール・清酒・芋焼酎・水を飲んでもらい、食後の血糖値を測定したところ、清酒および芋焼酎を飲むと血糖値の上昇が水に比べて有意に抑えられることが明らかになりました(糖質の多いビールは上昇)。

肝臓は糖新生という働きで血糖値を保ちますが、飲酒後はアルコール代謝を優先させて糖新生が減少し、そのため血糖値が水よりも上がりにくいのではと考えられます。
できれば糖質ゼロビール、ハイボール、辛口のワインなどで乾杯しましょう。

 

体に良い油、悪い油

■摂取する油の質の改善

 

油は、悪者というイメージを持っていた方が多いと思いますが、肥満を抑えたり、血液をサラサラにしたり、動脈硬化を抑える良い油もあります。健康に悪い油を減らして、健康に良い油を取るようにしましょう。

■積極的に摂りたい油  
青魚の油、亜麻仁油、エゴマ油などオメガ3脂肪酸を豊富に含む油

オメガ3

オメガ3脂肪酸(DHA、EPA、αリノレン酸)を含む健康に良いと言われている油です。
体内で作ることが出来ない油で、食品から摂る必要があります。
悪玉コレステロールや中性脂肪を減らすだけでなく、心疾患や炎症、がんなどを抑制すると言われています。
現代日本人の食事に不足しており、積極的に摂りたい油です。

■適度に摂りたい油 
コーン油、大豆油、綿実油など、オメガ6脂肪酸を豊富に含む油

オメガ6

オメガ6脂肪酸は、リノール酸、アラキドン酸などを含む必須脂肪酸の一種で、体内で合成できないため食事からの摂取が必要です。
細胞膜の構成要素として重要で、オメガ3脂肪酸との摂取バランスが重要です。
摂りすぎは体内で炎症を引き起こす物質の材料になるため注意が必要です。

オリーブオイル、べに花油、なたね油など、オメガ9脂肪酸を豊富に含む油

オレイン酸(オメガ9脂肪酸)が多い健康に良いと言われている油で、体内で作ることが出来る油です。
血中の善玉コレステロールはそのままで、悪玉コレステロール濃度を下げると言われています。

■減らしたい油   
加工食品のパーム油など、飽和脂肪酸を豊富に含む油

減らしたい油体内で作ることが出来る油で、必ずしも食事から摂る必要はありません。
摂りすぎると、悪玉コレステロールや中性脂肪が増える為、注意が必要です。
ほとんどの飽和脂肪酸は、他の油と違って常温で固体です。
他の植物油と違い、飽和脂肪酸を豊富に含んでいます。
安価で安定性が良く、マーガリンなどのトランス脂肪酸を低減でき、また、揚げ油に使用するとサクッとした食感が、溶かして入れると滑らかな食感が得られることから、加工食品への利用が拡大しています。
価格の安さと、美味しさや日持ちの面からカップ麺や菓子類、パン、ドレッシングなど様々な食品に使われるようになりました。
植物油脂ですが飽和脂肪酸を多く含み、摂りすぎに注意したい油です。

 

 

 

マーガリン、ショートニングなどに含まれるトランス脂肪酸

マーガリン、ショートニングなど

 

マーガリンやショートニングなど人工的に油脂を加工する際に発生する物質で、心疾患を高めることが分かり、アメリカなどで使用が禁止されています。
ただし日本人のトランス脂肪酸の摂取量は少なく(WHO勧告以下)、偏った食事をおこなっている方以外は、健康へのリスクはほとんど無いと考えられています。

 

by株式会社 大東建設 阿部正昭

 

リフォーム会社 大東建設ページトップへ
練馬区のリフォーム会社 大東建設へのお問合わせ