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【救世主になれるか?!太陽光発電!?】〈エネルギーの正体③〉
今回も独断と偏見で旧暦のお話から入らせていただきます。
小雪 初候 虹蔵(かく)れて見えず
小雪(しょうせつ)
令和3年11月22日の今日から二十四節気は「小雪(しょうせつ)」になりました。
東北南部や信越地方からは、そろそろ初雪の便りが届きます。
かつては、先人の経験や言い伝えが天気予報の代わりであり、拠り所でした。
とくに北国の人々にとって雪は大きな関心ごと。初雪や積雪量を自然のうつろいから読み取った証が言葉に残っています。
たとえば、空を飛ぶと初雪が近いとされたのはアブラムシの一種である「雪虫」。
やはり初雪を知らせる、蜘蛛もしくは蜘蛛の糸のみが空中を漂う現象は「雪迎え」。
「カマキリが高いところに産卵するとその年は大雪になる」という言い伝えは、科学的にみても信用に値するそうです。
【救世主になれるか?!太陽光発電!?】〈エネルギーの正体③〉
とんでもなくデリケートで難しい問題に立ち入ってしまいました。ところが今、みなさんが関心のあることだと思います。
というか、東日本大震災が勃発した以降、原発安心神話がもろくも崩れ2021年の現在でもまだ福島の原発事故処理は、終息に至っていないのですから…
なぜ、原発の安全が神話となってきたのか不思議としかいいようがありませんが、やはり電気が必要不可欠のものになってしまったからなのでしょうね。
なので、コロナ禍の現在でも、ふと思い出させる関心事の最たるものは、最も必要とされているのが電気であり?その電気をつくる方法が問題となってしまったからなのです。
原子力発電はCO2を出さないクリーンな発電といわれてきましたが、事故により引き起こされる放射能汚染は危険が多過ぎることを、今回のフクシマの原発事故で私たちは知ってしまったからなのです。
水力発電は立地や自然破壊の問題があること、風力発電は自然任せのため不安定であること。そして、火力発電は化石燃料の燃焼によって発電するため、発生するCO2が地球環境に悪い影響を及ぼすこと。
これらの問題点を克服する方法として、満を持して太陽光発電は次世代エネルギーの救世主として登場したのですが…。
今のところとても救世主には成り得ない状況が発覚しているようです。
【損はさせません?!とはいうけれど??】
屋根の上にソーラーパネルを載せれば『計画停電も何のその、エネルギー問題解決!』と思いきや、実は停電すればテレビすらも見られず、携帯電話の充電をするくらいがやっとだというのが実情のようです。
これは感電事故防止のための電気事業法によって、制限されているためのようです。なぜそのような制限をするのか政府のやることはまったく、分かりません。
おそらく、原発事故が起こる前までは、原子力発電を推進するのに、妨げになる可能性があって、それを排除するためにそのような法律がいつの間にかつくられてしまったというのが、筋書きのような気がしてなりません。
とにかく、政治家、官僚にとって原発を推進できないことは、死活問題になることが分かったようなきがしています。話が脱線してしまいましたので、本線に戻ります。
ソーラー発電はほとんど家庭では使えないという話の次に、製品寿命は30年程度といわれています。製品寿命年数は考え方や設置条件によって大きく変わりますが、とにかく永久に動いてくれないことは事実のようです。
当たり前だといえば当たり前のことなのですが、もっと信じられないことが隠されています。実際にはパワーコンディショナーという部材があって、それがないとソーラーパネルは役に立たないらしいのです。
それが、10数年で寿命がきてしまいます。そんなことは寝耳に水のような気がしませんか。大手ハウスメーカーなどの広告では、ほとんどまったくその点について触れられていません。
うちのお客さまは、私と知り合う前にソーラーパネルをご自宅に設置されたのですが、『発電の恩恵をありましたか?』と訪ねたところ『わからない』というのです。
なんとなく、電気代が安くなっていそうだなという程度しか分からないのです。しかも設置してから、十年ちょっと経ったときに、『発電量が落ちてきてるようなので、パネルそろそろ取り替えましょう』といわれ、交換してしまったようです。
現在取り替えてから、10数年経過していて、建て替えをされてから25年ほど経過しているとのことでした。また、発電量が落ちてきたら再々度パネルを交換しなければならないようです。
これって、節電になっているのでしょうか?今時の摩訶不思議な現象だと思います。
永久的に働いてくれるソーラー充電システムが早くできるといいのですが…そんなの無理に決まってますよね。寿命のない家電製品など一度もお目にかかったことないですからね。
そこで、ソーラー発電の30年間の収支を試算してみることにしました。パネルの寿命を30年として、パネルの設置コスト、メンテナンス費用でおよそ、250万円、買電価格を震災前は42円くらいでした。
それを当て嵌めてみると、わずかですがソーラー発電のほうが勝っていました(売電だけを考慮すれば15年程度でイニシャル・メンテナンス回収できる)。
現在は補助金でイニシャルコストを抑えることもできますし、機器そのものの価格も下がってきてはいます。今後はより高効率なパネルも期待できますので、もっと早い期間でイニシャルコストを回収できるようになるでしょう。大いに期待したいものです。
というのは、希望的観測でして、買電価格も、現在では30円ほどに下がってきています。機器の価格が下がってきているとはいえ、とても元を回収できる数字とはいえないのが現状です。
ユーザーは分からないのです。得しているのか損をしているのか…
まだまだ、ソーラーパネルは明るい希望とはいい難いようです。
●ソーラーパネルの収支ってどうなってるの??
【パッシブソーラーの最適地ってどこでしょう?】
「パッシブソーラー」とは名前のとおり、受け身で太陽エネルギーを利用する方式をいいます。要するに、あまり大袈裟にならない仕組みで太陽熱を利用するというシステムです。
いくら電気をつくることができても、そのシステムを設置するために膨大な費用が掛かってしまっては、元も子もあったものではありませんからね。
システムを簡単に説明すると、日差しで暖められた空気をダクトで床下へ送り、暖房する仕組みです。使うエネルギーは基本的にファンを動かす電力だけですが、冬の寒い時期や日差しが刺さないときには、さまざまな暖房と組み合わせて使わなければならないというデメリットが大きいと思います。
日射熱を床で受け、基礎や土間床に蓄熱するタイプもあります。昼間に蓄えた熱を夜間から翌朝にかけて放熱して、室内を暖めます。
それ以上に私の考えを述べさせていただければ、暖められた空気は思い切り上昇思考なのです。気球を考えれば、分かります。気球が何百キロの重量でも大きさ次第では、軽々と持ち上げてしまいます。
その原動力は、暖められた空気なのです。では太陽熱で暖められた空気を床下にファンを回して、送り込む力は相当なものがあると思いませんか?
小さめの気球でも、人を載せて空高くまで持ち上げるパワーなのです。どれだけの電気を使用すればその空気を下に持ってこれるのかは想像しただけでも効率が悪いことはお分かりいただけたかと思います。
使うエネルギーは基本的にファンを動かす電力だけですが、冬の寒い時期や日差しが刺さないときの空気は、そのファンのパワーで床下に運ぶことが可能ですが、暖められた空気はファンが空回りするだけで、床下まで送ることはほとんどできていないと思います。
それどころか、さまざまな暖房と組み合わせて使う必要があります。
あくまで、補助的な暖房システムだと思っていいと思います。
それならば、太陽熱で温水にして、その温水で床下のコンクリート基礎などに蓄熱するほうがはるかに高効率にちがいありません。
それに百歩譲って、暖められた空気を8割以上床下に送り込めたとします。それでもこのシステムはどこでも通用するものではないのです。あまりに寒い地域では効果が期待できないのです。
このパッシブソーラーシステムが機能する地域を示したのが次の地図です。「最もお奨めの地域」「ちょっとお奨めの地域」の二段階で示したので、参考にしてみてください。
パッシブソーラーに関しては、あまり参考にはならないかもしれません。アシカラズ…。