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空へ向かった視線の抜けを極める。(かたちと構造PART9)
今回も独断と偏見で、旧暦のお話から、入らせていただきます。
小寒 次候 水泉動く(すいせんうごく)
凍り豆腐(こおりどおふ)
凍り豆腐(こおりどおふ)、味的には、いまいちだと思うんですが、すごく体にはいいらしいですね₍ᐢ⸝⸝› ̫ ‹⸝⸝ᐢ₎
毎月十二日は10(とう)2(ふ)の語呂合わせで「豆腐の日」。
古代中国で生まれ、奈良時代に伝来したといわれる豆腐は、さまざまな食品に発展しました。この時季、仕込みの最盛期を迎えている「凍り豆腐(こおりどうふ)」もそのひとつ。
豆腐を薄く切って凍らせ、乾燥させることで、独特の食感を生み出します。高野山(和歌山県)の宿坊でつくりはじめたといわれることから、「高野豆腐」という名がついています。
ところが現在、そのほとんどが長野県で生産されているそうです。
そして 今日一月十二日は、七十二候で、小寒の二番目の季節(小寒次候)は、水泉動(すいせんうごく)です。
地中で眠っていた泉が動き始めるという意味の候で、およそ十一日から十五日頃までです。
「雪下麦を出だす」の候もそうですが、目には見えないところで春の準備は始まっているよ、という感覚が七十二候にはうかがえますね。
湧き出る泉の様子から季節の変化を感じるとしたら、冬至を過ぎて、一日畳一目ずつ伸びるといわれる日の長さのなかにも、春を感じられそうですね。
空へ向かった視線の抜けを極める。(かたちと構造PART9)
空への開口は、都市型住宅でも自然を満喫
①住宅が密集する都市部の住宅でも、大開口や高窓、天窓を活用することで、空への視線の抜けを感じられる。
図
②床材はオニクルミ材、幅150mm、厚さ18mm広葉樹でありながら肌に馴染む独特の柔らかさと山の木特有の素朴な木目が魅力です。
【空への視線の抜けを極める】
空への視線の抜けをつくること
で、実質的な空間以上の広がりを得ることができます。
特に都市部の住宅密集地では自然を享受できる価値あるものになります。
そこで、三方を隣家で囲まれた環境でも、心身を解放する空へ向かった開口部をつくることを心がけています。
坪庭が見える大開口部、そして屋上に設けた、リビングに繋がる高窓(ハイサイドライト)、朝日が差し込むダイニングの高窓や天窓などが都市部の住宅にも諦めていた広がりを与えてくれます。
自然に腰を下ろしてしまう場所をつくることを極める
「家の中で、なんとなく自然に腰を下ろしてしまう…」そういう場所があるといいですよね。
たとえば、下部を収納にした上がり床や畳スペース、掃き出し窓と一体になったベンチなどを造作でつくると、無骨な感じになってしまうこともありますが、ガッチリと丈夫で「建築化した座」となります。そして安心感も生まれるんですよね。
また、テレビ台をベンチの延長部分につくることもあります。
やはり、家のなかの、一番気持ちのよい場所に造作することをお薦めします。
【イメージは縁側ですが…テレビ台にもなるのです】
①図は縁側をイメージした上り床で、奥行きを1000mm、高さは300mmくらいがいいでしょう。
ベンチの場合は、奥行き400mm〜600mm程度、高さを360mm前後にすると座りやすいでしょう。
この高さであれば、テレビ台として兼用してもちょうどよいくらいの高さです。
②テラスデッキと座の高さは同じレベル。
③座の下は収納にします。出し入れが頻繁なら引き出し収納にします。もしくは、着脱式の前扉にしています。
座板を開閉式にすることもあります。空間を開けておいて、好みの籠や箱を揃えてもよいかもしれません。