BLOG
ブログ
【和室】年に二三度しか使っていない、たかが「和室」!されど「和室」!!
今回も独断と偏見で、旧暦のお話から、入らせていただきます。
旧暦 季節 二十四節気 啓蟄 末侯 菜虫蝶と化す(なむしちょうとかす)
彼岸入り(ひがんいり)
3月の春分の日と9月の秋分の日を中日とする前後3日、合わせて7日間は「彼岸」です。彼岸中は仏壇を清め、お墓に参る風習があり、全国のお寺では「彼岸会(ひがんえ)」という法会(ほうえ)を営みます。我が身につながるご先祖様に感謝し偲(しの)ぶ期間です。彼岸の初日となる今日は、「彼岸入り」と呼びます。
仏教が根づいている国のなかでも、こういったならわしがあるのは日本だけです。
しかし、なぜ彼岸にお墓参りをするようになったのか、はっきりとは分かっていません。一説には、古来の先祖崇拝のならわしを取り入れることで仏教を広めようとした、聖徳太子のアイデアだともいわれています。ちなみに「彼岸」とは仏教の言葉で、迷いのない悟りの境地のこと。一方、私たちが暮らす迷いに満ちた世界は「此岸(しがん)」です。春分の日と秋分の日は、太陽が真東から昇り、真西に沈む一日です。西に極楽浄土があると信じていた先人は、沈みゆく太陽に、彼岸に渡った故人との交わりを託してきたのかもしれません。
春のお彼岸では、ご先祖様に「ぼた餅」をお供えします。餅米やうるち米を炊き、軽くついたものを餡(あん)やきな粉で包んだ和菓子です。春に咲くのにちなみ、「ぼた(牡丹)」名が。秋のお彼岸では、同じものでも「おはぎ(萩)」となります。
「暑さ寒さも彼岸まで」の言葉通り、冬の寒さも和らぎ、過ごしやすい時季がやってきます。故人に思いを馳(は)せる年中行事としてだけでなく、季節の移り変わりを教えてくれる目安としても、彼岸は私たちの暮らしに根づいていると言えるでしょう。
啓蟄の末候が「菜虫蝶と化す(なむしちょうとかす)」ですが、冬を過ごした虫が、さなぎから蝶になるころという意味の季節です。今日3月15日から19日頃の季節のことです。
【和室】年に二三度しか使っていない、たかが「和室」!されど「和室」!!
和室の使い方に、悩んでいる家庭は、たくさんありますよね。嫁に出した娘に孫を連れてきてもらいたくて和室をつくったけれど、考えてみるとそれが、年に何回あるのか……。
結局使われず、ただの物置として使われている家のほうがほとんどといっても過言ではないようです。
近頃では和室がない家も増えているようですが、やはりそこは日本の伝統である和室…
現代の住まいとうまく共存させ、取り入れ、素敵な家にしたいという気持ちは捨てきれないですよね。
ところで、みなさんは和室必要派ですか?いらない派ですか?
【失敗談他、お客様の声】
和室の使い方、決まっていますか?
・和室は、『とりあえず』的に、使いやすくて多機能なはずだと思いこんで、つくっていないか?
・確かに、使いみちが決まっていないことが多いので、つくったはいいけど、うまく使えていない。
・うちでは子供が小さい頃重宝した覚えがある。
・ベッドで子どもと一緒に寝ると落ちないか気になってしまうが、和室だとその心配がない。
・お昼寝させるにはほんとうに便利だったが、添い寝が自分の本格的なお昼寝になってしまった(笑)
客間は、そもそも必要か?
・昔みたいにお客さんて泊まりに来ないので、我が家は物置化してるので、洋室にしておいたほうがよかった。
・私は、割り切ってカーペットを敷いて使用している。畳は長年使っていると畳替えが必要なので。
・和室は、つくるかどうか迷うが、間取りを考えるに、捨てるに捨てられない部屋。
・娘に孫と帰ってきてほしくて、つくったが年取ってから和室を洋室にするリフォームも多いようだ。
・布団の上げ下ろしや寝起きもベッドのほうが楽だと思う。
【変わる生活スタイル、変わらない伝統】
・畳のヘリを踏んではいけないと習ったが、縁無しの畳も最近多くなっているので、知らない人も増えているのでは。
・知らないと言えば、い草の香りを知らない子も、増えているのでは⁈
・い草の香りは、妙に落ち着くのも捨て難い。
・逆に、最近では畳表が、い草ではなく和紙の場合もあるらしい。
・住宅も、和から洋へ変化しているし、伝統的なものは旅館やリゾートホテルとかに、形を変えて受け継がれているのかも。
・壁も伝統的な塗り壁がいいが、コストの問題がなのか、壁紙が多くなっている。
・プロの人に全部任せると高くなるが、下手でもいいと割り切り自分たちで塗るのもありかもしれない。親切な職人さんはちゃんと教えてくれようだし、DIYも流行っている。
・家族で壁を塗るのもいい思い出になるのではないか。
・6畳と表示でも、畳一枚が小さく、無理やり6枚の畳を入れた家がある。畳のサイズが昔と比べて小さくなっている。
・部屋に合わせて畳のサイズを決めているのではないか⁈
・昔は逆で、畳のサイズから和室の大きさが決まっていたらしい。
引っ越しの際、畳を持って行っていた時代もあったとか。
・どこに行ってもサイズが変わらなかったみたいだが、今では、地域によっても昔の畳のサイズは違うらしい。
・今のマンションは和室も含めてフルフラットな、いわゆるバリアフリーだけど、最初に段差のない和室にしてほしいと指定しないと畳の厚さ分、段差になってたってことも多いらしい。
【床柱って何?(平成生まれの疑問】
・床の間用に設置された照明を使う機会がない。
・逆にうちでは、いい掛け軸を飾っているので照明が欲しかったが、
うっかり忘れてしまった。あとで建築屋さんに頼んだが、だめだった。高額な追加工事費を払えばできたのかもしれないが、予算オーバーになっていたので、諦めざるをえなかった。
・我が家では、12月には床の間が、クリスマスツリー置き場になっている(笑)
・我が家は、とてもいい大工さんだったが、大工さんに勧められた床柱は仰々しすぎて、求めていた雰囲気と違っていた。
・床柱が何だかわからない世代が生まれている。
・最近ないと言えば、仏壇はどうしているのか知りたい!
・仏壇を子どもが怖がるので、うちの実家では仏壇全体を隠せるように扉を付けている。
・最近ではマンション用のコンパクトな仏壇もあるらしい。デザインもシンプルでおしゃれなものがあるので、インテリアに合わせて選ぶこともできる。
【障子以外に使えるアイテムは…?!】
・障子は、すぐに破れる。
・障子の張り替えは、大変手間だけど実は、自分でするのがたのしい。
・障子の張り替えをすると、気分がスッキリする!なので、ビリビリに破ってから張り替えるようにしてる。
・破れた障子を補修するのに、モミジを押し花にして貼っている。
・風情があっていいと思う。破れる前よりも価値が上がると思う。
・最近、破れない障子紙風のものもあって便利。特に子どもが小さいうちは助かる。
・友達に聞いたのですが、障子の桟って自由にデザインできるらしい。先に聞いていれば追加料金がかかってもやりたかった。
・専門家からするとあたりまえにできることで、私たちが知らないことが多いと思う。
・他にも、障子の代わりに和紙プリーツスクリーンも人気があるらしい。
・風を通しながら視線を遮ることができるのでいいと思う。その上、大掛かりな仕事をしなくても、和紙からこぼれる光を楽しめる。
【井戸端会議の解決案・ご提案】
和風住宅はいいと思うけれど、普段の生活では、洋風化しているほうが機能的で便利…。そういう井戸端会議の声が多く聞こえてくるような気がします。
昔ながらの和室で構成された住まいは機能的で、効率もよかったような気がします。日本の家は、「木」と「紙」でできていると言われたりしますが、日本の気候にあった気の遠くなるような時間と先人たちの知恵の結集された素晴らしい住まいだと思っています。
さて、さて、和室ですが…
畳は、足の裏にとても優しいものでもあるし、べた~っと寝っ転がれるのも和室のよさ。
普段使いから、さっと、『ハレの場』に早変わりできるのも和室ならではだと思います。
最近では、外人さんのほうが和室のよさを理解し生かし、独特にアレンジして『和空間』を楽しんでいるのではないでしょうか。精神性を感じたり、『ハレの場』の意義を独自の価値観で解釈して使いこなしてくれているのではないでしょうか。日本人として誇らしく思えてきます。おそらく私だけではないと思います。
そんな状況を見ていると、日本人ももう少し和室を住まいに取り入れる工夫をしてもいいのではないかと思っています。なぜなら、私たちの世代で和室をなくしてしまうと復活するのに間違いなく大変な時間と労力がかかってしまいます。
障子紙の破れたところに葉っぱの押し花を貼るなんて、すごい発想ですよね。
ちょっとだけ、未来の未来、孫の世代を想像して和室のよさを伝えていかなくてはならないかと思っています。
【和室】チェックポイントリスト
1 使用目的や将来のことを考え、和室が必要かどうか検討する。戸建㍇
2 機能を重視するか、「ハレの場」としても活用するかを検討しておく。戸建㍇
3 なんのスペースにも使える和室をもっと活用できないかを建築専門家などに相談して、イメージにマッチしたデザインを注文することも検討する。戸建㍇
4 用途に合わせて自分にあった畳の素材を選ぶ(い草、和紙、化学畳など…)。戸建㍇
5 畳の数に惑わされないようにする(帖数と畳枚数は一致しないことがあるので注意する)。地域によっても畳の大きさが異なることがある(たとえば、京間、関西間、関東間など)。戸建㍇
6 窓まわりは障子以外にプリーツスクリーンなども可能なので合わせて検討する。戸建㍇