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引手の形 大きさ 高さ に拘(こだわ)る[細部をとことん極める⑧]

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今回も独断と偏見で旧暦のお話から入らせていただきます。

初候 乃東生ず(なつかれくさしょうず)

冬至(とうじ)

令和5年の今日12月22日(金)は冬至の初日。一年でもっとも昼間が短く、夜が長い一日です。

正午の太陽の高さも一年でいちばん低くなることから、太陽の力がもっとも弱まる日とされてきました。

しかしそれは、裏を返せば明日から少しずつ日が長くなる=太陽の力が復活するということ。

そう考えた古(いにしえ)の人々は、冬至を意味深い特別な人して過ごしてきました。

柚子を浮かべた柚子湯に浸かる習慣も、その大切さのあらわれです。

端午の節句(たんごのせっく)の菖蒲(しょうぶ)湯のように、その芳香が邪気や穢(けがれ)を祓います。

力を取り戻した太陽が昇る明日の朝を、清らかな心身で迎えようというわけですね。

また、これから一段と厳しくなる冬の寒さを無事に乗り越えられるよう願いを込めて、「冬至に柚子湯に入ると風邪を引かない」という言い伝えが生まれたといわれています。

これから一段と厳しくなる冬の寒さを無事に乗り越えられるよう願いを込めて、「冬至に柚子湯に入ると風邪を引かない」という言い伝えが生まれたといわれています。

寒さに備えるといえば、カボチャも忘れてはいけません。こちらも冬至に食べれば、風邪を引かないとされています。

カボチャは夏から秋に収穫しますが、その保存性の高さはピカイチ。

野菜が不足する冬場に栄養価の高いカボチャを食べ、寒さを乗り切ろうという暮らしの知恵から生まれた風習です。

また、先ほど午前中にもお話しましたが、「ん」がつく食べ物を七種類食べると「運がつく」と縁起を担ぎ、ニンジンやギンナン、うどんなどを食べる地域もあるそうです。

また、もうひとつ、冬至には、古代中国で生まれた「一陽来復」という別名があります。

そして一陽来復は、「冬が去って春が来る」や「凶事がつづいたあとにようやく運が向いてくる」といった意味ももっています。

「まだ日も短いし、どんどん寒くなる」と考えるか、「明日から日脚が伸びて、そのたびに春も近づく」と考えるか。

やはり後者のほうが、日々健やかに過ごせるように思います。冬至はそんな暮らしのとらえ方すらも教えてくれている、といったら少し大袈裟でしょうか。

・今日をたのしむ
【乃東生ず(なつかれくさしょうず)】

「乃東」は夏のはじまりにひっそりと枯れていくウツボグサの別名。緑の少ないこの時季の野山で、早くも新たな芽をつけています。「乃東生ず」は、夏至の初候。「乃東枯る」と対をなす候名です。

【柚子(ゆず)湯】

柚子湯に含まれるピネンやシトラールという香り成分が、湯冷め防止や血行促進に力を貸してくれます。

【冬至カボチャ】

一説にはカボチャの果肉の黄色い色が災厄を祓うとも。同じく邪気を祓うとされる小豆(あずき)と一緒に煮るのが冬至カボチャの定番です。

【冬至粥(とうじがゆ)】

冬至には小豆粥を食べて無病息災を願う風習もあります。病気をもたらす疫病神は小豆を怖がると伝えられています。

引手の形 大きさ 高さ に拘(こだわ)る[細部をとことん極める⑧]

前回は【シリーズ[細部をとことん極める⑦]【木製建具の隠し框と引込み戸に拘(こだわ)る】
https://heiwadai.jp/hikikomimado/というタイトルの内容でお伝えしました。

今回はシリーズ【引手の形 大きさ 高さ に拘(こだわ)る[細部をとことん極める⑧]】をお伝えしたいと思います。(前回のタイトルにリンクが張ってあります。記事に飛びますので、よかったら青字をタップしてみて下さい。

【建具の引き手の形、大きさ、高さに拘(こだわ)る】

引き戸や収納の引き出しなど、家の中には手で引く動作をする場所がいろいろとあります。手掛かりとなる引手は、高さや大きさで使い勝手に差が出ます。幼児や高齢者、身体に不自由が生じた場合にも、使い易いよう、引き戸では引手の掘り込み幅や深さをできるだけ大きくします。

戸の高さの分の溝をつくるなど、どの高さでも手を掛けることができ、見た目もすっきりとします。壁内に戸を引き込む場合は、半回転式の引き戸や30mm弱の引き残しが必要となります。

引き出しの引手は、身障者や高齢者だけのためではなく、弱い力でも引き出せる形や大きさにしておくことをお奨めします。

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【見た目もスッキリ。戸の高さの溝を引き手に】

※下のイラストは既製品ではなくシンプルで使い易い形の建具と一体になった引き手の例です。高さやサイズ、形状は住み手のライフスタイルに合せて選択することをお奨めします。

①扉の上端を斜めにカットしてガラスを入れ、トイレの小窓にしています。

建具引手の工夫

 

 

②洗面トイレの扉の高さ分に溝を彫りこんで引き手にした例。どの高さでも手を掛けることができます。溝の幅は15mmですが、場合によっては25mmまで拡げてもいいと思います。

 

 

 

③引き戸は引き込むためのスペースも必要ですし、引込み側の壁が扉の厚み分だけ薄くなるのが一般的です。開き戸のような開閉スペースを確保せずにすむ利点がありますが、薄い壁は耐震壁にすることはできないので注意が必要です。

 

 

【水廻りの金物に拘(こだわ)る】

キッチンや洗面脱衣室、浴室など、水廻り空間の建具の引手・ハンドル金物は、濡れた手で触ることが多い場所です。そこで、手垢などの汚れが目立ちにくく、そして錆びにくく、掃除もし易い、オーソドックスなデザインの「ステンレス・ヘアライン仕上げ」の金物引き手をよく使っています。

塗装やメッキをしないので、表面が剥(は)がれることなく長く美しく保てます。ただしピン止めなどの鉄のメッキ仕上げの小物などに濡れたまま触れているともらい錆が出ることももありますので、その点は注意が必要です。

一般的なタオルバーやペーパーホルダーなどの金物類も、ステンレス・ヘアライン仕上げのモノが多いので、デザイン的にも一緒に合せるとインテリアに統一感を演出することができるのでお奨めです。

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【水に強く美しいステンレス・ヘアラインの金物がお奨め】

キッチンなどの水廻り引手

 

 

① ヘアライン仕上げとは、ステンレスに限らず金属素材に一方向の線状の傷(ヘアライン=髪の毛のように細く細かいもの)を無数に付けることによって仕上げる方法です。特徴としては、光のあたりかた次第で異なる表情が生まれる独特な光沢になります。

金属材料のなかでもステンレスは耐水性があり錆びにくく、アルミよりも強度にも優れるので、特に水廻りの金物に向いています。

 

 

by株式会社 大東建設 阿部正昭

 

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