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【建物の配置】配置のジレンマ、建物か庭か。[1~プランニング③]
今回も独断と偏見で旧暦のお話から入らせていただきます。
大寒 次候 水沢腹(みずさわあつ)く堅(かた)し
合格祈願と初天神
これから本番を迎える受験シーズンの心強い味方、学問の神さまといえば天神さま・菅原道真(すがわらのみちざね)です。
菅原道真は平安時代の政治家であり、学者。その明晰すぎる頭脳と優秀さゆえに政敵に妬まれ、讒言(ざんげん)により失脚、非業の死を遂げました。
しかし生前の功績が認められ、やがて学問の神様として祀られるように。全国の天満宮や北野神社の祭神になっています。
菅原道真が二月二十五日に逝去(せいきょ)したことから、天神さまは毎月二十五日が縁日です。
以前湯島天神の真ん前でビルを建築していたのですが、工期一年二ヶ月の間に縁日が十二回も開催されていました。
人の出入りがその日は激しくなるので、交通整理や安全確保が大変だったのを昨日のことのように覚えています。
まだ若いころの話で、それが最初の7階建て以上のビルの監督を任された現場でした。
それはそれは大変な現場でしたので、苦労をしたことも忘れはしません。でもその経験は今後の人生になによりも大きな影響を与えてくれました。
・今日をたのしむ
【水沢腹(みずさわあつ)く堅(かた)し】
大寒の次侯【水沢腹(みずさわあつ)く堅(かた)し】は、寒さの底で沢の流れも厚い氷となるころ、という意味合いです。北国の湖や滝では、日々氷が厚く、大きくなっていきます。
【日本最低気温の日】
【日本最低気温の日】は、いつどこだかご存知ですか?
それはですね、1902年(明治35)年の今日、北海道旭川市で日本の最低気温となるマイナス41℃を記録しました。
旭川といえば旭山動物園がありますね。大寒の真っただ中であるこの時季は、年間の最低気温の更新も珍しくありません。
受験本番に備え風邪対策を万全にしなければなりませんね。
【建物の配置】配置のジレンマ、建物か庭か。[1~プランニング③]
前回は畳の寸法についてのお話をしました。今回は一からプランニングの3回目、「建物の配置」についてです。
建物を敷地にとう配置するか。基本的な考えとしては、『敷地の北側に建物を寄せて太陽の光が入る南側に庭を広くとる』だと思います。意外なことに敷地を見てまず考えるのは、南側にどれだけの広さの空地(=庭)をとれるかということです。
一般的には、どれだけの大きさの建物が入るかを考えるような気がしますが、実は建物のボリュームは二の次なのです。ただし、両者のバランスが大切なのは、勿論(もちろん)なことで、建物を大きくすると庭が狭くなってしまう、反対に庭を広くすると、建物が小さくなってしまうというジレンマに陥(おちい)ります。
車を所有する場合、駐車スペースも必要だと思います。北側に道路があると必然的に北側に駐車スペースをとらざるとえなくなり、南側の庭が小さくなってしまいます。庭が狭すぎるという場合には、室内にガレージをつくります。ビルトインカーポート(屋内車庫)という感じです。
宅地、建物、駐車スペース、三者それぞれのボリュームが決まってきてはじめて、建物の輪郭がぼんやりと見えてくるのです。要は3者とも疎(おろそ)かにしてはプランニングにならないということです。
【南側の空地(くうち)を確保しよう】
[まずは南側の空地がどれくらいとれるか考えてみましょう]
【基本は建物を北に寄せる】
何の制約もない場合は、余計なことは考えず、まずは建物を北側に寄せて南側に空地を確保します。そして南側から室内に太陽光を取り込むのが最善なのです。これを踏まえて、敷地の大きさや形、方角、道路の位置などの諸条件によって、はじめて敷地に合わせた計画(プランニング)が必要になってくるのです。
【駐車スペースが必要な場合】
南側に道路があり、ほとんど制約のない場合、建物を北に寄せて南側に駐車スペースを配置します。
問題なのは、北に道路がある場合です。
北側に駐車場を確保して南も開ける方法と、北側いっぱいに建物を寄せて室内の1階にガレージをつくる方法(ビルトインガレージ)があります。
【雪国の場合】
[雪の落ちるスペースも確保しなければなりません]
雪国では家の配置よりも屋根に積もった雪をどこに降ろすかを最優先で考えて、プランニングしなければなりません。その上で次には降ろしたあとの雪を置く場所も計画することをお奨めいたします。