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ドライエリア次第で地下居室の居心地は決まります[間取り・動線追求10]

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今回も独断と偏見で旧暦のお話から入らせていただきます。

霜降 次候 霎時施す(しぐれときどきほどこす)

霎時施す(しぐれときどきほどこす)

今月末の二十四節気、霜降(そうこう)の次候は、霎時施す(しぐれときどきほどこす)。時雨(しぐれ)が降り出すという意味の季節で、およそ十月二十八日から十一月一日ごろのこと。

ふいにザアッと降ってきては、カラリと上がる時雨(しぐれ)。なかでもその年の初時雨は、秋の終わり、冬の到来を告げる兆しといわれます。山の近くに降ることが多く、山から山へと白い雨脚が移っていくさまから、山めぐりとも呼ばれます。

秋の終わりには、まだ日がありますが、その兆しです…ついこのあいだ夏の終わりが来たばかりなのに、秋の終わりの兆しなんて、ほんとうにつかの間の季節ですね。

ドライエリア次第で地下居室の居心地は決まります[間取り・動線追求10]

【地下居室を快適空間にしたいのなら、ドライエリアを!】】

① 地上の植栽の緑をドライエリアに誘い込むことでドライエリア内部に柔らかな雰囲気が汎(ただよ)てきます。

② 地下の寝室はドライエリアと隣接させることで、まるで掃出し窓があるかのように自然光を室内に採り込むことができるのです

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地下室とドライエリア

地下居室にはドライエリアは必須

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③ドライエリア内部の壁を漆喰など反射率の高い材料で白く塗ると、光の反射で明るさが増します。

④ドライエリアに面している窓は400~500mm程度の腰壁をつくると部屋に落ち着きが生まれます。

※ドライエリアは必ずしも広いスペースを必要とするわけではなく一坪分(畳2帖)もあれば十分に地下室内の閉塞感を払拭することが可能となります。

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床面積と敷地面積の関係で、地下居室をつくらないと必要最低限の間取りがどうしても納まらないときがあります。
ですが、採光や風の流れや湿気のことも考慮しなければ、人がある程度快適に長時間過ごす場所としては適さなくなってしまいます。

また、外との繋(つな)がりのない場所は閉塞感が強過ぎてしまいます。このような厳しい条件を払拭するためにはドライエリア(空堀り空間)をつくり、居室と外部との繋がりや関係をつくることが必須条件となります。

ドライエリアに向けて窓を設け、室内と外との繋がりを十分につくることで地下とは思えない居室が生まれるのです。

【ロフトにするなら必ず窓も設(しつら)える】

ロフトは暗くて、夏は暑く、それでいて冬は寒そう…。といったイメージをもっている人も多いかもしれません。ですが、ロフトに窓を設けることで、明るさと風通しが確保できるのです。

当然ですが、明るさと風通しがあれば他の部屋と同等かそれ以上に快適な室内空間を得ることができます。そのためには屋根の断熱処理は必ず施さなければなりません。

下図の家では断熱性の高い材料で二重断熱を施(ほどこ)しています。また一方で、ロフトは通常家の中で最も高い場所にあるので、設置した窓を開けることで家全体の空気が流れ、換気効率を高めるといった利点もあります。

ただし、ロフトの特に南側の傾斜の屋根にトップライト(天窓)を設置することだけはお奨めしません。窓のないロフトが夏、暑い以上に灼熱地獄になること必至です。

2階が異常に暑いので、なんとかならないか見てほしいとのことで、伺ってみたら、南傾斜の屋根に天窓がしっかり設置されていました。
しかも、温められた風を抜くことのできないFIX窓(固定されていて、開放することができないガラス窓)でした。

まるで温室栽培ができるのではないかというくらいの灼熱地獄を絵に描いたような現状でした。あまり、家のこと精通していないリフォーム業者などは、おそらく知らずに奨めているのだと思われますが、とんでもないことになりますのでお気を付けください。

① この家は屋根の外側にパネル状の厚さ30mmの高断熱ウレタン断熱材、屋根の内側には厚さ100mmのガラス繊維状の16K高性能グラスウール断熱材を充填した2重断熱になっています。

さらにその間に通気層を設置し、屋根面で熱せられた空気が屋根の頂点に取り付けた棟換気から抜けるようになっているのです。

② 屋根の上に設置した明かりを採り入れる窓、家全体の換気・通風にも役立ちます。

しっかり断熱し、通気層を設けることが重要です。

ロフトスペース

ロフトスペースには最も高い位置に窓が無くてはなりません

①居間、家族室、洗面浴室を半階ずつ上がっていく構成、移動するたびに窓から観える風景は次第次第と変化していきます。

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by株式会社 大東建設 阿部正昭

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