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【階段移動で「通り道の部屋」をなくす(間取りを変えたい⑥)】

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今回も独断と偏見で旧暦のお話から入らせていただきます。

小雪 次候 朔風葉を払う(さくふうはをはらう)

ところで、報恩講(ほうおんこう)はご存知ですか?そういう私も全然知りませんでした。

今日は浄土真宗の開祖・親鸞の祥月命日(しょうげつめいにち)です。

各地の寺院で親鸞を偲び(しのび)、仏恩(ぶつおん)に報いるための法会(ほうえ)・報恩講を営みます。浄土真宗の信仰文化が根づく北陸地方では、「ほんこさま(富山県)」「ほんこさん(石川県・福井県)」「おこさま(福井県)」などの名前で呼び、自宅の仏壇を拝むならわしもあるそうです。

法会のあとに振る舞われる報恩講料理は、郷土料理としても親しまれています。富山県では「いとこ煮」が定番。根菜類と厚揚げ、小豆やコンニャクを煮込んで味噌で味付けした汁物料理です。小豆は親鸞の好物だったために入れるようになったといわれています。

親鸞さんや宗教には興味ないかもしれませんが、よかったら覚えておいてください。

【報恩講(ほうおんこう)】

「御正忌(ごしょうき)」や「お七夜(おしちや)」「御霜月(おしもつき)」とも呼びます。
浄土真宗大谷派本山の東本願寺(京都府)では、11月21日~28日にわたって報恩講を行います。

【親鸞忌(しんらんき)】

1262(弘長2)年11月28日の忌日を新暦に換算し、1月16日を親鸞忌とする寺院もあります。

【いとこ煮】

「いとこ煮」は福島県や山口県、徳島県など各地に郷土料理として伝わりますが、レシピは千差万別。小豆を使う点や「似た材料を使うから」、もしくは「硬いものから鍋に入れ、おいおい(甥甥)煮ていくから」という語源は共通しています。

【フランスパンの日】

「いい(11)フランス(2)パン(8)の語呂合わせで制定しました。

【税関記念日】

江戸時代に創立された諸外国との貿易・外交事務を行った「運上所(うんじょうしょ)」を1872(明治5)年の今日に「税関」と改称したことを記念して設けました。

【階段移動で「通り道の部屋」をなくす(間取りを変えたい⑥)】

 

前回ブログ→ 減築で家中を明るくする(間取りを変えたい⑤)

https://heiwadai.jp/genntiku/  

のお話をお伝えしました。(青字のタイトルタップするだけで前回記事に飛びます。なので、よかったらお読みください。

今回は(間取りを変えたい)の第4回 【暗くて狭い「DK」は窓際に移動(間取りを変えたい④)】というお題でお伝えしたいと思います。

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【「通り道の部屋」は階段移動で解決する】

階段を上ったら、いきなり部屋が出現。その部屋を通り抜けなければ、次の部屋に行けない!という家は意外に少なくありません。少し前に建てられた小さな建て売り住宅には、こんな間取りの家がゴロゴロしています。

通り道どころか、まるで階段ホールとしかいいようのない部屋です。このようなプランを見ると、私は家づくりに携(たずさ)わるものとして、その設計者の考えの無さに憤(いきどお)りさえ感じてしまいます。

まだ、その部屋がリビングルームやダイニングルームとして使われるならいいかもしれませんが、中には個室に数えて「4LDKのゆとりある部屋数!」などとうたって売り出しているケースすらあります。売らなければならない事情はあるのでしょうが、とても許せることではありません。

こういう家を買った人々から、不満や苦情の声がたくさん寄せられているわけですが、不動産業者の間からは、「見て買ったのだから販売するほうに落ち度はない、むしろ設計プランに拍手をしたい。」というような声を耳にするくらい、日本の住宅は、まだまだ先進国の仲間入りはできていないのかもしれません。

下記の間取り図はそんな家の代表例です。

その部屋の使用者は「まるで通り道の部屋としかいいようがありません。まったくプライバシーなどないし、落ち着いて勉強もできません。ちゃんとした部屋であったとしても勉強するかどうかは分かりませんが、やる気がある人でもやる気にはならないと思います(笑)」
と二階の真ん中の部屋のお嬢さん。

「娘の部屋を通るので、夜中にトイレにも行けません。」とご両親のほうでも困っている様子でした。

ですが、これらの問題は階段を移動するという発想で解決することができるのです。階段を移動するなんて大仕事、と思われるかもしれませんが、構造によっては意外に簡単な場合もあります。

柱と梁の区画の中に、新たな階段をうまく設置する方法もあります。もちろん最初からやっているよりかは、余分な手間と費用も掛かることには違いありませんが…。

この家の場合は、まず日常生活に支障のないように、階段を移動する前にキッチンの移設工事を先行します。そしてその工事が終わってから新しい階段を設置し、最後に古い階段の取外し工事を行いました。

二階の三つの部屋は、通り道になる部屋ができないよう、バランスよく仕切り、各部屋にドアを付けてプライバシーを守れるよう十分な配慮をさせて頂きました。

「どうして最初からこうしなかったのだろう」というのが、リフォーム後の、ご家族一同の率直な感想でした。一般の方には住んでみないと気が付かないところがあるのは仕方ないことなのです。

それゆえに、住宅建築に関わる者は、十分に考え自分が住むとしたら以上のことを心掛け提供しなければならないのだと痛感した例でもあります。

【「通り道の部屋】は階段を移動してでも、最低限つくらない】

みんなが通る私の部屋

 

費用の目安 システムキッチン 100万円
  給排水・ガス工事 30万円
  キッチン取外し
 搬出・処分
 40万円
  階段新設  110万円
  階段撤去
搬出・処分
 30万円
  内装工事  70万円
  引込み戸  40万円
-…………… ………………………… …………………………
合計   420万円

                                                    

 【外部に階段を設置するメリットとは……】

二階建ての家をリフォームする場合、階段が邪魔になって、どうしても間取りの変更がうまくいかないことがあります。それをなんとかするのが建築会社の仕事だとうといわれればそれまでなのですが、階段の位置にばかり気を取られていては、思い切ったプランが立てられません。

取り敢えず「階段なんか無視」して、希望通りのプランをつくってみましょう。その上で階段の位置を考えればいいのです。

階段をつくるために必要な広さは、最小面積の「行って来い」のUターン式階段でほぼ一坪です。芯々1.8メートル四方の正方形です。「行きっぱなし」の鉄砲式階段ならば幅91cm、長さ273cmほどでできます。

さて一階と二階に共通して、これだけのスペースを確保できるでしょうか。しかも階段が部屋の真ん中では、大変具合が悪いと思います。多分、建築の専門家でなくても分かると思います。

やはり、廊下やホールに繋げるのが理想的だと思います。「やっぱり無理だよね。結局、今と同じ場所しかない。ということは間取りも変えられないよね」
そんな場合の打開策としてお奨めしたいのが、階段の「外部増設」です。

これは外部エレベーターホールにも応用できますが、取り敢えずそちらは置いておいて、敷地にそれだけのスペースがある場合に限られますが、建物の外側に添わせるような形で、階段スペースを丸ごと増設してしまう考え方です。

意外な発想だと思われるかもしれませんが、外部増設なら制限が少ないため、建物内部で階段を無理につくり直すよりずっと簡単で、階段の幅や勾配もゆったり取れるかもしれません。

その上、一概にはいえませんが、大抵の場合予算も割安になります。最も大きなメリットは、一階、二階とも階段スペースを気にすることなく、考えられることなのです。

by株式会社 大東建設 阿部正昭

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